村下孝蔵初のセレクション・アルバム『歌人』(1984年発売)の発売30周年記念盤『歌人撰集』が6月25日にリリースされる。『歌人』は、デビューから4年間に制作された、村下の優れた歌唱力・表現力を引き出した楽曲で構成され、タイトルはその後の村下孝蔵を表す代表的なキーワードとなった。
『歌人撰集』は、あらためて“歌人・村下孝蔵”をコンセプトに制作された30周年記念盤。厳選された30曲に加え、代表曲「初恋」のデモテープをボーナストラックとして収録、記念盤にふさわしい豪華2枚組となった。(楽曲詳細は村下孝蔵『歌人撰集』スペシャルサイト http://www.110107.com/murashita_utabito )
ボーナストラックの「初恋(デモテープ)」は、村下孝蔵デビューからのプロデューサー須藤 晃氏の膨大な資料の中から、本作品制作中に奇跡的に発見されたもので、「初恋」の本格的レコーディングに先立って収録された音源だ。
収録時間は9分31秒。最初に作られた詩でワンコーラス、最終形にほぼ近い詩でフルコーラス、完成した詩でフルコーラス(コーラス付)、の3つの音源が収録されている。これを聴くと、時代を超えた名曲「初恋」が完成に至るまでの過程、特に歌詞(言葉)がどのように磨き上げられていったかが実に良くわかる。当時のレーベル・スタッフの期待と重圧を一身に受けながら、大ヒットの確信の下、妥協を許さず極限まで作品を高めていった村下孝蔵と須藤氏の、信念と奮闘の記録でもある。ブックレットには、この音源に関する須藤氏の原稿を掲載しており、制作過程をより詳しく知ることができる。
ジャケットには、村下孝蔵作品でも知られる村上 保氏の切り絵を使用。絵柄は昨年、村下孝蔵の出身地である熊本県水俣市に「初恋通り」(※下記注釈参照)が誕生した際に制作された新作(ジャケットはモノクロタイプ)で、水俣市及び「初恋通り」関係者のご厚意によりジャケットでの使用が実現した。イラストに描かれている女の子の制服は、村下孝蔵の母校、現在の水俣第一中学校の制服だ。
なお、パッケージ発売1週間後の7月2日からは、本企画の基となった『歌人』のハイレゾ音源配信がmoraにてスタートする。突然の逝去から15年、“永遠の歌人”を偲びながら、あらためて村下孝蔵の“歌”をじっくり堪能してみてはいかがでしょう。
村下孝蔵『歌人撰集』スペシャルサイト
http://www.110107.com/murashita_utabito
<製品情報>
■タイトル:歌人撰集(うたびとせんしゅう)
■発売日:2014年6月25日
■規格:CD2枚組、Blu-spec CD2(高品質)CD規格
■価格:3,000+税
■品番:MHCL 30238-9
■発売元:ソニー・ミュージックダイレクト
※「初恋通り」
2013年11月、熊本県水俣市の商店街「ふれあい一番街商店会通り」が、水俣市出身の村下孝蔵の代表曲「初恋」にちなんで“初恋通り”と改称。その際「初恋」の歌碑(高さ90cm・幅160cm)が設置された。この歌碑には同曲の歌詞が刻まれ、村下作品のジャケットでも知られる切り絵作家・村上 保氏の新作イラストが添えられた。また、歌碑の傍には昔ながらの郵便ポストも設置されている。
<関連サイト>
★水俣市商工観光課(「初恋通り」に関するお問い合わせ)
shoko@city.minamata.lg.jp
<関連リンク>
■村下孝蔵ホームページ