今年デビュー35周年を迎えた演歌歌手神野美伽が6月23日、自身の出身地である大阪府貝塚市のコスモスシアターにおいて開催された『中野ひろしとスイング・ガイズ・オーケストラ with神野美伽』に登場した。
このイベントは50年以上の歴史を誇る関西の老舗ビッグバンド「Swing guys orchestra(スイングガイズオーケストラ)」が、コラボレーション企画としてゲストに同市の観光大使を務める神野美伽を迎えたもの。
神野は近年演歌と他ジャンルのコラボレーションを積極的に行っておりこれまでロック、ジャズ、シャンソンのアーティストなどとコラボ。その活躍は海を越えアメリカニューヨーク、テキサスで行われたSXSWなどでも公演を行う他、演歌歌手としては異例とも言える国内ロックフェスへの出演など益々広がりを見せている。
そんな中迎えたステージには大きな注目が集まり、コラボステージを楽しみにする1000人の観客が詰めかけた。
神野がいつもの着物姿ではなくセクシーなピンクのドレスで登場すると会場は大きな拍手で包まれた。
神野は「この活動(一連のコラボ)を行う根底にあるのは「演歌・歌謡曲の可能性を試したい」という想いです」。と語る通り、選曲は主に日本の流行歌がメインだ。
この日も江利チエミの「カモナマイハウス」美空ひばりの「真赤な太陽」オリジナル曲の「あんたの大阪」の3曲をビックバンドの重量感あるサウンドに負けない熱唱を披露した。
ビッグバンドによってアレンジされた楽曲はオリジナルとは全く異なり、客席の往年のジャズファンからは「まるで神野さんのオリジナルかと思うくらい新しい歌として生まれ変わっていた」「エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイを彷彿させる歌声だった!」「美空ひばりのようにスタンダードジャスも聴いてみたいですね」という声が聞こえた。
神野自身も「ビッグバンドのサウンドは気持ち良くてやみつきになりそう!半端ないって!!」と、ワールドカップネタを交え興奮気味に話し会場を沸かせ、大盛り上がりのステージとなった。
また、先日地元大阪を襲った地震にも言及し「悲しい出来事が起きてしまいました。地元大阪に少しでも歌で元気をお届け出来れば」と話した。
神野は8月3日に福島県で開催されるロックフェス「オハラブレイク」に出演する他、8月31日にはジャズの名門ブルーノート名古屋でのライブ。そして10月29日にはデビュー35周年コンサートツアーを締めくくる東京追加公演の開催が決まっている。演歌と他ジャンルの融合を見事に成し遂げる神野美伽に今後も注目が集まりそうだ。
▼神野美伽 オフィシャルサイト http://www.shinno-mika.com/
▼Swing Guys Orchestra オフィシャルサイト http://www.swing-guys.com/