中国の大手音楽配信サービス、NetEase Cloud Music(網易雲音楽)の総合ウィークリーランキング(3/9-3/14)が発表され、日本人アーティスト、ラムジの「PLANET」が5位であることがわかった。これは、14位のザ・チェインスモーカーズ、26位のエド・シーランなど世界的人気アーティストをも上回る快挙である。また、3/14更新の人気J-POPアーティストランキングでは見事1位を獲得している。
「PLANET/ラムジ」は2006年6月にリリースされた楽曲であり、12年前のJ-POP楽曲がなぜ今中国でこんなに聴かれているのか。
一つの要因が”口コミ”だ。中国版Twitter Weibo(微博)でラムジに関する投稿を追っていくと 分単位でラムジに関する投稿を目にする。
特に多いのが「楽曲がいい、メロディが美しい」、「中毒性のあるメロディ」などといった楽曲への好意、そして歌詞についても多くの中国語訳がユーザーによって制作され、歌詞画像を投稿するユーザーも多く見られる。口コミが口コミを呼んで更に楽曲認知度が広がっている。
もう一つの要因は動画アプリでSNS映えする動画のBGMに使われているようだ。「SNS映えするBGM」としての中国の若年層を中心に好まれているようでPLANETをBGMにした動画が数多く投稿されている。美しいメロディーと切ない歌詞は自分の思い出動画からエモーショナルなSNS動画までに幅広くマッチングしているのかもしれない。
SNS時代に12年前の楽曲が現在の中国でヒットするという現象はサブスクリプションとSNSの発展だからこそ起こり得たものであろう。
今後も国境や時代を超えてSNSを通してヒットが生まれるか注目していきたい。
ラムジ「3ラムジ – EP」を聴く
ラムジ:ボーカルの山下祐樹と井上慎二郎の2人からなる。2005年デビュー。2013年3月31日で解散。これまでに、シングル5枚、ミニアルバム2枚、アルバム2枚をリリース。
また、アーティスト楽曲提供もしており、代表曲として東方神起の「どうして君を好きになってしまったんだろう」などがある。