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SuG、活動休止!日本武道館で涙ながら10年間のありがとうのメッセージ

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今年結成10周年を迎えたSuGが、2017年9月2日(土)に初の日本武道館公演「HEAVY POSITIVE ROCK」を開催。本公演をもって、無期限の活動休止に突入した。昨年5月に「2017年に武道館」を宣言したSuGだったが、これまでホールライブがワンマンライブ最大規模だった彼らにとってこれは無謀とも言える挑戦だった。しかし、常に困難と立ち向かい“AGAKU”ことを続けてきた彼らはこの日、武道館に約7000人ものファンを集めることに成功。SuGの晴れ舞台を盛大に祝福した。

 会場が暗転しSEが流れ始めると、ステージ後方のスクリーンには「JAN 12 2007」「SEP 02 2017」の文字が映される。続いてステージに1人、また1人とメンバーが姿を現すと場内は悲鳴にも似た歓声に包まれ、そのままライブは最新シングル「AGAKU」からスタートした。ダンサブルなビートにあわせて会場内には紫色のレーザー光線が飛び交う中、武瑠(Vo)は「揺らせ、武道館!」と叫んで観客を煽る。ステージ下手からyuji(G)、Chiyu(B)、武瑠、shinpei(Dr)、masato(G)と5人並んだ彼らは、オープニングから武道館という大会場に負けないパワフルな歌と演奏を響かせた。

 続く「HELLYEAH」からはメンバーもステージ左右に延びた花道を走るなどして、スタンド席のオーディエンスにも笑顔を送る。さらに「不完全Beautyfool Days」のドラムビートが響き渡ると客席からは大歓声が沸き起こり、盛り上がりはここで早くも最初のクライマックスを迎えた。3曲終えると武瑠は「今日ここに約7000人集まっています! メンバー、スタッフ、そしてそれらすべてを連れたSuGの10年の歴史が奇跡を起こしました。会場がデカくても、やることは一緒です。遊ぼうぜ、東京!」とファンに感謝の気持ちを伝えると、「Toy Soldier」「小悪魔Sparkling」「B.A.B.Y.」「無限Styles」とSuGの歴史を振り返るような選曲が続く。曲中ではキッズダンサーを含む大勢のダンスチームが加わり、武瑠やメンバーたちと一緒に息の合ったダンスパフォーマンスで会場を沸かせた。まさにこの視覚的にもカラフルなエンタテインメント性こそが、SuGのライブの醍醐味と言えるだろう。

 ライブ中盤では武瑠の「こんなに美しい景色で、心を込めて、心を削って、心を引っ掻いて書いた曲を歌えるのが、本当に幸せだと思います」という挨拶に続いて、「桜雨」「無条件幸福論」とバラードナンバーが続く。SuGの5人はいつも以上に心を込めてこれらのバラードを奏でたかと思うと、続く「Howling Magic」で雰囲気をガラッと変え、ヘヴィで前のめりなアップチューンで再び場内をヒートアップさせる。そして、楽器隊とダンサーたちとのセッションパートから人気ナンバー「sweeToxic」へとなだれ込むと、たちまち武道館がダンスホールへと一変させた。特に「FRIDAY!!」ではミラーボールの煌びやかな明かりが場内を照らし、幻想的な雰囲気が作り上げられた。

 改めてSuGというバンドの持つ多面性が感じられる楽曲の数々に酔いしれていると、ライブもついに後半戦に突入。「gr8 story」「☆ギミギミ☆」「SICK’S」と新旧のシングルナンバーが連発される。さらに10周年ならではのメドレーコーナーではインディーズ時代の楽曲やライブでおなじみの楽曲を凝縮し、曲が切り替わるたびに客席からは大歓声が沸き起こった。そして長きにわたり演奏され続けている代表曲「39GalaxyZ」でメンバー、観客が一体となった大合唱を響かせてライブ本編は終了。武瑠は笑顔で「最高にSuGらしい武道館でした!」と叫び、ステージを降りた。

 アンコールはSuGの原点を振り返るかのような楽曲「dot.0」からスタート。スクリーンには印象深い歌詞が表示され、オーディエンスはバンドが奏でる歌や演奏にじっくりと聴き入っているようだった。1曲終えると武瑠は「一瞬一瞬が愛おしくて、たまらないです」と感慨深げに語り、続いてメンバーが1人ずつ現在の気持ちをファンに伝えていく。shinpeiが「この景色は俺ら5人だけでは作れなくて、携わってくれた関係者、スタッフ、何よりもいつもライブに来てくれたみんなが頑張ってくれたからこそ。今まで生きてきた中で一番幸せです」と涙ながらに語ると、Chiyuは「一時は音楽から離れようと思ったけど、自分はとにかく止まらずに、ずっと表に出続けてベースを弾き続けたい。これからも“SuGのChiyu”として、SuGを守っていきます」と力強く宣言。yujiは「俺的にはやり残したことはないのかなっていう感覚です。もう思い残すことはありません」と真面目に話し、masatoは「ここ(武道館)を越えられなかったことがめちゃくちゃ悔しい。だけど、SuGが一番キレイでいられるところ(武道館)を最後に選んだ。全部やりきって、ここで終わったことを一生悔みたいと思います」と複雑な心境を口にした。

 そして武瑠も「強がって誰も逃げずに、無謀な武道館に挑戦したこのメンバー5人を本当に誇りに思います」と、涙ながらに気持ちを吐露。続けて13年前にここ武道館で初めて観たHYDEのライブについて触れ、「これがやりたいとその日から変わったわけじゃなくて、やりたいことや夢を探してみろと第一歩を13年前、この場所で踏み出せました。そして、その曖昧な一歩目がいろんな人に出会って目標になって、大切な仲間やファンが増えてきて、夢になって。その夢を今日叶えられました。これは映画とかマンガとかの主人公の話じゃなくて、無気力病で何も持ってない少年が一歩踏み出して、夢を叶えられた話です。だから、ここにいる人たちも絶対にできると思います」と高らかに宣言した。

 武瑠は13年前の自分を重ね合わた「teenAge dream」を、涙をにじませながら熱唱。スクリーンには最後のフレーズ「こっちの景色は最高だぜ」が「こっち(武道館)の景色は最高だぜ」と表記される粋な演出も用意され、バンドは続く「CRY OUT」「Smells Like Virgin Spirit」ですべての感情を叩きつけるパフォーマンスを見せつけた。このエモーショナルな場面は間違いなく、SuG史上に残るベストパフォーマンスだと断言したい。

 さらにメンバーは「最高の武道館を用意してもらって、湿っぽくは終われないよな?」と、ダブルアンコールとして「LOVE SCREAM PARTY」をプレゼント。その曲調、パフォーマンス、客席の盛り上がりはまさしく「HEAVY POSITIVE ROCK」というライブタイトル以外の何ものでもなく、正真正銘のラストナンバー「ときどきすてきなこのせかい」ではダンサーチームを含む全出演者と一緒に“最後の宴”を笑顔で締めくくった。武瑠はSuGのメンバー1人ひとりと抱擁を交わし、最後の最後に「夢がなかったひとりの男の子の、生きる糧になってくれてありがとうございました! ただの男が5人集まって、この場所に立ちました。みんなも絶対にできます。俺なんか、私なんかと思わずに、一歩踏み出してください。それがSuG武瑠、そしてSuGの、無理やり前向きなメッセージです! 10年間ありがとうございました!」と思いを伝えて、笑顔と涙に満ちた初武道館公演を終えた。

 なお、この日の模様がライブDVDとして発売されることが決定。9月13日には専用の特設サイトがオープンとなるので、こちらも楽しみに待っていてほしい。
(文/西廣智一)

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