唄とアコーディオンの姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタンが7月9日(日)に国指定重要文化財である大阪市中央公会堂にて姉妹2人編成全国ツアー「唄とアコーディオンの姉妹劇場2017」のツアーファイナルを開催した。
2018年で竣工100年となる、壮厳な芸術空間である会場に、セットから衣装まですべて家族の手作りで構成された世界観はまるで舞台が始まるかのような独特の空気に包まれながらLIVEがスタート。
時計の針をモチーフとしたステージングで早速代表曲「進め、たまに逃げても」といったアッパーなサウンドで会場を盛り上げる。また、「サイテーな女」では一人芝居でより表現力が増した妹のももが観客に話しかけ楽曲の展開に巻き込むという高等テクニック寸劇を披露。会場をあっという間にチャランポワールドに引き込み大いに沸かせ「墓場までご一緒に」「潮時」「夢ばっかり」と立て続けに女の情念コーナーともいうべきラインナップが続く。
今回の2人ツアーでは、これまでの雰囲気をガラリと変える”寸劇”コーナーが随所に散りばめられているが、中にはラジオDJ風にファンから悩みをカヴァー曲で解決する”ミュージックサプリ”コーナーも。ここ大阪では、「休日に起きてからビールを飲むことしかやることがない」というお悩みに対し「あなたの休日はそのまま夕方になり、紅に染まる・・・」と半ば強引な解決案?!からX JAPANの「紅」を披露。
また、以前出演したバラエティ番組「アウト×デラックス」で話題となった頼まれてもいないのに勝手に作ったCMソングを立て続けに披露。既に完成されていた「柿の種」「ブラックサンダー」「崎陽軒のシュウマイ」の他、新曲として「カルピス」「キンチョー蚊取り線香」の勝手にCMソングは会場に笑いと歓声を提供した。
かと思いきや、2人が着用しているスカートがステージライトに変わり「あの子のジンタ」「月」と幻想的な世界観に観客を引き込む。現在開催中のMr.Childrenのドームツアーにも参加している小春。そのMr.Childrenがアレンジ・コーラスに参加している「かなしみ」を2人ヴァージョンで披露。2人だから表現できる哀愁ある音色に、アウトロが終わると一瞬の静寂ののち、惜しみない拍手が会場を包んだ。
アンコールでは今年11月からはじまる、自身最多となる全27公演のバンドツアーを発表、リリースもされていない出来立てほやほやの新曲「ダンス・ダンス」を披露するなど、最後の最後まで観客と一体になって盛り上がり大盛況に幕を閉じた。