2013年リリースのアルバム『ヘイル・トゥ・ザ・キング』では、2作連続となる全米チャート1位を獲得、ラウド・ロック/メタル・フィールドではトップを走る代表格バンド=アヴェンジド・セヴンフォールドが、ロック・バンドとして世界初となる、一切告知ナシのサプライズ・リリースを敢行した。キャピトル・レコード移籍後初、そして7枚目となるニュー・アルバム『ザ・ステージ』は、デジタル配信のみならずフィジカルCDでも、ロサンゼルスの10月27日21時(日本時間10月28日13時)に突如世界同時リリースとなった。
この日は、ロサンゼルスのハリウッドに位置するキャピトル・タワー屋上にて彼らのライヴ・ストリーム・パフォーマンスが披露されるイベントが開催されていた。3D/360度のライヴ・ストリーム・ヴァーチャル・リアリティー・パフォーマンスをVRLIVE最新テクノロジーを駆使した最新VR機器“VRTGO”を通じて、世界中のファンにアヴェンジド・セヴンフォールドの圧倒的なパフォーマンスをあたかも目の前で見ているかのような経験が提供された。
ファンはパフォーマンスを一目見ようと、実際に足を運び、キャピトル・タワーの周辺の道を埋め尽くした。イベント会場の1階にはヘッドセット50台が設置され、ファンにあたかもライヴ会場にいるかのような臨場感を味わってもらった。最後にはバンドはファンと写真を撮り、極秘リリースの経緯などを話しながらアルバム・リリースを祝った。
『ザ・ステージ』は、全米チャートにて1位を獲得した『ヘイル・トゥ・ザ・キング』に次ぐ作品となる。広大なスコープと展望の集大成であり、人工知能をテーマとした全11曲で構成されている。カール・セーガンやイーロン・マスクの著書に影響を受け、このアルバムは初のテーマを設けたアルバムとなっている。「AI」と聞くと、ロボットやSF映画が思い起こされるが、バンドはSF作品のようなストーリー展開を避ける事を選んだ。その代わりに、未来からの視線でテクノロジーが加速する中、人工知能が拡大していく様をアルバム中で表現している。それは、未来にとって良くもあり悪くもあるという事をバンドは伝えようとしている。アルバムのラスト曲である「イグジスト」では受賞歴のある天体物理学者 ニール・ドグラース・タイソンが参加している。
突然のリリースは数か月に及び準備され、数週間前にゲリラ・キャンペーンが開始されていた。彼らのシンボルである「デスバット」が突如現れるというキャンペーンを世界各地で行われた。ファンはもちろん、メディアもその事を取り上げ、パリ、シドニー、ロンドン、東京、そしてベルリンと各地で撮影された写真がネット上に広がった。アルバム・タイトル、リリース日など様々な憶測が飛び交っていた話題のアルバムが遂にリリースされた。