Versaillesが、8月7日舞浜アンフィシアターにて完全復活ライヴ<Chateau de Versailles>を開催した。
2012年末に活動を休止したVersaillesが復活するとあって、会場には多くのファンが詰めかけた。メンバーの登場前にもかかわらず、会場内の空気は期待で大きく膨らんでいる。場内が暗くなると、いたるところで薔薇が光りはじめた。観客が手に持ったローズライトが、舞浜アンフィシアターを薔薇色に染め上げていく。期待がさらに高まるなか、メンバーが奈落からせり上がって登場。3年8ヶ月の想いが大歓声となって会場を包み込む。オープニングは「MASQUERADE」、続く2曲目は「Ascendead Master」と代表曲でスタート。観客を一気に3年8ヶ月前に引き戻した。
「熱い料理」を届けようとするVersaillesのパフォーマンスは、まったく空白を感じさせない。「3年8ヶ月、待たせたね」の声に、観客は大歓声で応える。休止期間を経て、メンバーはスキルアップして帰ってきた。Versaillesもパワーアップし、華々しい復活を見せてくれた。しかし、復活とはかつての曲を聞かせることではなかった。Versaillesにとっての完全復活とは、新曲を聞いてもらうことだった。その1つが「Melodic Thorn 〜美の暴力〜」。Versaillesの復活を信じて待っていてくれたファンへの感謝の言葉とともに披露された。そして、アンコールでもう1曲「Chandelier」。信じる力が信じる力を生んで未来へつながることを書いた詞だ。Versaillesがこれから歩む道を表しているのだろう。これらは9月14日に発売される新録音ベストアルバム「The Greatest Hits 2007-2016」に収録される。
クライマックスは、2度目のアンコールの途中にやってきた。Versailles結成10周年となる2017年に進出していく新たな城の発表である。2月14日(火)日本武道館ライブ開催。未来を感じさせてくれるVersaillesに、観客は最高の盛り上がりをみせる。単に再結集したのではない、Versaillesは新たな目標へ向かって突き進んでいくのだとはっきり示してみせた。ラストはVersaillesとして最初に作った曲「The Revenant Choir」で締めくくった。もう一度ここからスタートし、新たな伝説を作っていくということなのか。最後にメンバーが手をつなぎ、つながりを確認するかのように、観客と一緒になって大きくジャンプした――「We are Versailles」。今後、薔薇の末裔Versaillesは、どんな夢の続きを見せてくれるのだろうか。
まずは9月14日(水)に発売される新録音ベスト「The Greatest Hits 2007-2016」を聴いて現在進行形のVersaillesを堪能しよう。