BUCK-TICKが自身のレーベル“Lingua Sounda(リンガ・サウンダ)”をビクターエンタテインメント内に移し、今後の作品リリースを同社から行うことが明らかとなった。これは、彼らが16年連続で12月29日に開催している恒例の日本武道館公演にて発表されたもの。
ビクターは彼らが1987年のデビューから10年間所属した所縁の深いレコード会社で、「JUST ONE MORE KISS」「惡の華」などの初期の大ヒット作は同社が輩出している。1997年以降はビクターを離れ、レコード会社数社からコンスタントに作品をリリース、2012年には自身のレーベル“Lingua Sounda(リンガ・サウンダ)”を発足し、デビュー以来、不動のメンバーで精力的なリリース活動を続けている。
2015年はBUCK-TICKとしてオリジナル作品のリリースはなかったが、ボーカルの櫻井敦司は新バンド、THE MORTALの作品発表とライヴツアーを敢行、また、ギターの今井寿は20余年ぶりにSCHAFTの活動再開をアナウンス、年明けには新作リリースとショートツアーを控えており、BUCK-TICKを離れたソロ・プロジェクトでの活発な活動も音楽ファンの注目を集めていた。
こうしたなか発表された今回のニュース。30年にも渡りオリジナルメンバーで第一線を走り続けるロックバンドが、デビュー時のレコード会社に20年ぶりに復帰するというスケールの大きさは、BUCK-TICKというバンドのスケールをそのまま示すと同時に、これからの彼らが新たな作品と過去の名作とを両輪に据え、バンドにとって最も実り豊かなフェーズに入ることを期待させるのに十分な、じつに喜ぶべき報せといえるだろう。新作リリースに関する詳細は明らかにされていないが、BUCK-TICKでの制作活動の行方にファンは期待して間違いなさそうだ。
さらに、来年9月11日に横浜アリーナにてスペシャルライヴを行うことも発表された。9月11日の横浜アリーナ公演といえば、1992年と2004年に「Climax Together」という企画名でスペシャルライヴが開催されており、前回からちょうど12年後にあたる2016年公演は、“12年周期で開催される企画ライヴの第3回目”に相当。どのようなライヴが行われるのか、興味は尽きないが、ライヴに関する詳細は今後、決まり次第発表されるとのこと。BUCK-TICKの活動スケールを物語る2016年の2大ニュース。期待は高まるばかりだ。
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