「おわら風の盆」とは、富山県富山市八尾町で毎年9月1日から3日間だけ行われる年中行事。起源は江戸時代の元禄期(1702年)に町外に流出していた「町建御墨付文書」を町衆が取り戻したことを祝い、三日三晩踊り明かしたことに由来すると伝えられている。この行事で胡弓を弾き、随一と評される若林美智子の名演が、初ハイレゾ音源化となった。
若林美智子の演奏を目当てに全国から数万人が八尾を訪れると言われているが、実際に生演奏を聴ける可能性はかなり低く、今回のハイレゾ配信によりセッション録音された若林美智子の美音を堪能できることになった。「越中おわら節」を歌詞の内容で「八尾・おわら」、「恋」、「八尾四季」、「雪・月・花」「酒」の5つのテーマに分けて収録、胡弓独奏、三味線との二重奏でも楽しむことができる。
■配信情報
若林美智子/『越中おわら節』
9月2日配信(¥3,000+税)
VICTOR STUDIO HD-Music.: http://hd-music.info/album.cgi/6177
Mora: http://mora.jp/package/43000005/VICC-60661_F/
e-onkyo music: http://www.e-onkyo.com/music/album/veahd10850/
収録曲:
1.越中おわら節 [胡弓独奏]
2.越中おわら節 (八尾・おわらを唄う)
3.越中おわら節 (恋を唄う)
4.越中おわら節 (八尾四季を唄う)
5.越中おわら節 (雪・月・花・を唄う)
6.越中おわら節 (酒を唄う)
7.越中おわら節 [三味線と胡弓の二重奏]
胡弓: 若林美智子
唄: 亀ヶ谷治夫(2) 小泉清美(3) 林 瑞希(4)
上田喜美子(5) 澤田 勲(6)
三味線: 澤田 勲(2〜7) 若林徹州(2,3,5) 若林浜智(2,5,6)
太鼓: 若林太助(2,5)
囃子: 齊藤誠三(2,4) 澤田 勲(3) 小泉清美(5,6)
≪録音:2008年5月10〜11日、富山県・入善コスモホール
【96kHz/24bit オリジナル・レコーディング】≫
■若林美智子 プロフィール
東京生まれ。病弱だったため幼少の頃から母方の祖父母の住む富山県八尾町で育てられた。祖父の若林久義(平成4年10月、83歳で没)は「越中おわら節」の胡弓の名手で、特にその個性的で独特な音色は聴く人を唸らせた。祖父の演奏を子守歌代りに聴いて育つうちに胡弓に興味を持ち始めたが、「女・子供がやるものじゃない。」と楽器に触ることすら許されなかった。小学校の夏休みの宿題で作った鱒鮨の折箱にゴムを張った三味線を熱心に弾くのを見た祖父は根負けし、祖父を師に7歳で三味線を習い始める。中学校に入ると学校が郷土民謡クラブを発足させることになり、同師に15歳で胡弓を学び始めた。“若林流”と言われる師独特の奏法を受け継ぎ、現在は「越中おわら節」を中心に後進の指導に携わっている。