アジアの近現代美術に特化した世界で唯一の美術館「福岡アジア美術館」が、継続的な調査研究や交流事業の成果と蓄積を生かして、3年ごとに開催する「福岡アジア美術トリエンナーレ(福岡トリエンナーレ、FT)」。インド、中国など国際展常連の国だけでなく、ブータン、ミャンマーなどを含むアジア21カ国・地域を網羅し、最新の美術動向を紹介するFTはその独自性と企画性で国内外から高い注目と評価を受けてきた。
アジア美術館の開館15周年にあたる今年、その第5回展(「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ2014」略称:第5回福岡トリエンナーレ、FT5)が9月6日よりアジア美術館ほか周辺地域にて開催となるが、メインビジュアルの完成と併せて、展覧会の概要、さらには福岡出身のシンガーソングライター家入レオ(楽曲プロデューサー:西尾芳彦)によるイメージソングの制作など、開館15周年記念にふさわしい新たな試みや、展開について発表された。
「未来世界のパノラマ〜ほころぶ時代の中へ」をテーマに、これからのデジタル新時代を牽引する実験的なメディア系アーティストを重点的に紹介するFT5のメインビジュアルをデザインしたのは、出品作家であり、世界的ブランドとのコラボレーションなどで、アジアのみならず、グローバルに活躍の幅を広げる、シンガポールのデザイナー集団Phunk(ファンク)。
さらにFT史上初となるイメージソングの制作も決定。イメージソングを担当するのは福岡出身で、数多くの音楽賞を受賞し、3度の全国ツアーも成功させるなど、目覚ましい成長と活躍を遂げる19歳のシンガーソングライター家入レオ。楽曲をプロデュースするのは、家入レオを始め、綾香やYUIなど数々のアーティストを手掛けてきた気鋭のヒットプロデューサー、西尾芳彦。
なお、イメージソングはFT5のテーマを基に制作される家入レオのオリジナルの新曲となり、同曲はFT5のCMソングとして起用される。
FT5 New TOPICS
?シンガポールを代表するデザイナー集団「Phunk(ファンク)」が手掛けたFT5のメインビジュアルの公開Phunkは1994年に結成された4人組のアート・デザイン・チーム。ナイキ、MTV、G-SHOCK、ディーゼル、リーバイス、コム・デ・ギャルソンなど数多くのグローバルブランドのプロジェクトを手掛け、世界各国の有名アート/デザイン誌から高く評価される彼らは、雑誌などのデザインだけでなく、音楽やファッションの世界にまで進出する新進気鋭のクリエイティブ集団。なお、PhunkはFT5のオープニングにあわせて来日し、滞在制作を行う予定。メインビジュアルタイトル「旧い世界から、新たな夢を」
「Phunk」からのコメント
「未来世界のパノラマ」というテーマは、とても魅惑的で、僕らも未知なる興味と期待で胸がいっぱいです。ポスターでは、夢や驚きのアートや音楽が満ち溢れた祭典「未来世界のパノラマ」での歓迎パレードの様子を表してみました。
?福岡トリエンナーレ初のフリーパスチケット販売決定FT5は映像系の作品が多く、1日で回りきることが難しいため、また遠方からの来場者の福岡滞在をうながすため、会期中は何度でも観覧できるフリーパスチケットの販売を実施することが決定した。じっくり見たい人はフリーパスがおすすめ。前売りは500円引き。前売り券はローソンチケット、チケットぴあほかにて7月1日より販売開始。
<当日>
ワンデーパス 一般1,500円 高大生 1,000円
フリーパス 一般2,000円 高大生 1,500円
< 前売り>
ワンデーパス 一般1,000円 高大生 500円
フリーパス 一般1,500円 高大生 1,000円
?福岡の音楽産業を支えるヒットメーカー西尾芳彦、実力派シンガーソングライター家入レオによるFT5のイメージソングの制作が決定15歳で音楽の道で生きていくことを決意し、強い意志を持って、その夢を叶え、目覚ましい成長を遂げるシンガーソングライター家入レオ。家入レオが学んだ「音楽塾ヴォイス」を福岡に設立し、YUI、絢香、家入レオを始め数多くのアーティストを輩出し、同塾で未来のアーティストの指導にもあたるプロデューサーの西尾芳彦。福岡が生んだFT5のテーマを体現するような未来志向型のアーティストと、福岡の次世代の才能を発掘する未来志向型のプロデューサーが、FTの意義を高く評価しているため、今回のコラボレーションが実現した。現在楽曲は制作進行中。なお、同楽曲はFT5のイメージソングとして、TVQ九州放送で放送されるFT5のCMソングとして起用される他(O.A 8月25日〜11月末予定)、開催にあわせて様々なところで使用される予定。西尾芳彦(楽曲プロデューサー)からのコメントオファーを受けたときは驚いたと同時に大変うれしく思いました。私の主宰する音楽塾ヴォイスが福岡に拠点を置いておりますので、今回のコラボレーションを大変誇りに思っております。楽曲の制作にあたっては、いくつかテーマを頂いているのですが、アジアとの懸け橋になるような、聞く人皆さんに親しんでもらえるような、楽しく、高揚感のある楽曲に仕上げていきたいと思っています。
家入レオからのコメント
「第5回福岡トリエンナーレ」のイメージソングを歌わせて頂くことになりました、家入レオです。私は休日に美術館に行くことが多いのですが、美術館は一つの場所にいながら、喜怒哀楽など、色んな感情を受け取ることが出来る場所だと思います。特に今回は地元、福岡の美術館ということで、思い入れのある故郷、福岡への愛も楽曲で表現していければと思っています。美術館に行きたい、皆さんにそう思っていただけるような歌になるよう、頑張りますので、ぜひ楽しみにしていてください。
?釜山ビエンナーレほか国内外の国際展との連携について
●釜山ビエンナーレ(会期:9月20日〜11月22日、釜山市立美術館ほか)
同時期に韓国・釜山で開催される釜山ビエンナーレとは、国を超えて半券による観覧料無料サービスを実施。どちらかの半券提示でもう一方の展覧会を無料で鑑賞することが出来る。
●ヨコハマトリエンナーレ(会期:8月1日〜11月3日、横浜美術館、新港ピア ほか)
ヨコハマトリエンナーレ2014のコンセプトである「忘却の海」に合わせて、過去4回のFTから福岡アジア美術館に収蔵された作品と、FT5参加のキリ・ダレナの作品計8点、およびFT関連資料を新港ピア会場で展示する。
その他、福岡市のアジア関連イベントとのコラボレーションや商業施設とのタイアップ企画、アジアの玄関口となる博多港との連携など実施予定。
第5回福岡アジア美術トリエンナーレ2014概要
□展覧会名称 「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ2014」
(略称:第5回福岡トリエンナーレ、FT5)
□会 期 2014年9月6日(土)〜11月30日(日)水曜日休館
□会 場 福岡アジア美術館全館ほか周辺地域
(福岡県福岡市博多区下川端町3−1 リバレインセンタービル7・8階)
□主催 第5回福岡アジア美術トリエンナーレ実行委員会
( 福岡アジア美術館、西日本新聞社、TVQ九州放送)
□参 加 作 家 36 人・組(21 か国・地域)+特別部門10人 (計46人・組)
□観覧料 ワンデーパス 大人¥1,500(前売り:¥1,000) 高大生¥1,000(前売り:¥500)
フリーパス 大人¥2,000(前売り:¥1,500) 高大生¥1,500(前売り:¥1,000)
※中学生以下無料
□テーマ「未来世界のパノラマ ― ほころぶ時代のなかへ」
Panorama of The NextWorld : Breaking out into the Future
□構 成
(1) 展示 絵画、彫刻、映像、インスタレーション等の展示
(2) 特別部門「モンゴル画の新時代」
過去5 年間でめざましい発展をした地域、ジャンル等を重点的に紹介。今回は、伝統的な技術を用いながらも現代的・都市的な主題によって大きく変容しつつあるモンゴル画を、10 人の若手作家の作品で紹介する
(3)交流プログラム アジア各国からの招聘作家による美術交流イベント
(例:公開制作、館外展示、ワークショップ、パフォーマンス、トーク)
<福岡アジア美術館について>
福岡アジア美術館は、アジアの近現代の美術作品を系統的に収集し展示する世界に唯一の美術館です。広範で質の高いアジアの近現代美術作品の展示は、世界のどの美術館とも異なる独自性と魅力を持っています。
〒812-0027 福岡県福岡市博多区下川端町3−1 リバレインセンタービル7・8階
<リンク先>
FT5公式ウェブサイト:fukuokatriennale.ajibi.jp/
福岡アジア美術館オフィシャルサイト:faam.city.fukuoka.lg.jp/
参考資料
<家入レオ プロフィール>
福岡出身のシンガーソングライター。13歳のときに自ら音楽塾ヴォイスの門を叩き、同塾の主宰者である西尾芳彦に師事。後に自身のデビュー曲となる「サブリナ」を完成させた15歳の時、音楽の道で生きていくことを決意。翌年16歳で単身上京。都内の高校に通いながら、2012年2月メジャーデビューを果たし、同年末の日本レコード大賞最優秀新人賞など数多くの音楽賞を受賞。これまで2枚のアルバムを発表し、3度の全国ツアーを成功させるなど、精力的に活動中の19歳。
<西尾芳彦 プロフィール>
1961年7月20日生まれ 佐賀県唐津市出身
音楽塾ヴォイス塾長、音楽プロデューサー、作詞・作曲家
1986年にオーディションをキッカケにメジャーデビュー。一時、音楽業界から離れるが1995年に福岡県へ帰郷し、1996年福岡に音楽塾ヴォイスを設立。ヴォイス理論と呼ばれる西尾独自の実践的ロジック集(数多くの楽曲を分析して独自に研究、400~500ある蓄積したメロディーのツボ)を用い、YUI、絢香、家入レオ、ビアンコネロなど数々のアーティストを輩出。現在も音楽塾で指導にあたりながら、アーティストの発掘、プロデュースを行っている。