HOME MADE 家族 地元愛知で3回目となる家族 Fes. を開催！

すがすがしい秋晴れに恵まれた10月13日、周りに青い海が広がる愛知県のラグーナ蒲郡・ラグーナビーチで、HOME MADE 家族が「家族 Fes. 2012」を主催した。そもそもなぜこのフェスが秋に行われているのか。理由は簡単だ。それは夏だと“あっぢぃ”からだ（マジで）。

「お年寄りから子どもまで家族で楽しめるフェス」をテーマに掲げ、ファミリーエリア（大人1名で小学生以下2名まで入場可能）という独自のチケットサービスもしているこのフェス。夏だと子どもが熱射病になっちゃうかもしれない。お年寄りを炎天下に長時間立たせるわけにはいかない。某頭痛薬はやさしさでできているそうだが、このフェスはHOME MADE 家族のそんな思いやりがたっぷり詰まっているのだ。

秋の太陽がまぶしい正午近く。Challenge ActのRAYSに続いて、早くも主役のHOME MADE 家族が登場。「最高の仲間と最高の家族(お客さん)が集まる家族フェスへようこそー！」と威勢よく2曲を披露し、1万人の観客を一気にヒートアップ。メンバーが「家族 Fes. 2012」とコールし、観客が「スタート〜！」とコール。会場全体で開会宣言してフェスが幕を開けた。

まずはポップ＆エモな6人組バンドBrand New Vibeと、AKB48などのカバーで話題を集めたGILLEがOpening Actとしてフレッシュなステージを披露。その後は、2年連続出演のMs.OOJA、3年連続出演の九州男、初登場となるかりゆし58が続く。Ms.OOJAは最新シングル「ギブス」など6曲を披露。新曲「maestro」を中心にリズミカルな曲で構成した九州男のライブでは、観客の回す色とりどりのタオルの花が会場に咲く。かりゆし58は土臭くて骨太なロックで観客の気持ちをほぐしていくようなステージを展開した。

HOME MADE 家族とラジオDJのやまだひさし、スピリタス★クールのT.K.O.(タカオ)でチャリティー呼びかけトークをしたあとは、つるの剛士、lecca、→Pia-no-jaC←がステージに。

子ども向け番組に出演中のつるの剛士はファミリーエリアの人気も抜群。2年連続となるleccaはシャイニーな新曲「キラキラ」を披露し、「TSUBOMI feat. 九州男」では九州男本人と暮れなずむ会場に切ない歌声を響かせる。インストゥルメンタルユニット、→Pia-no-jaC←は、この日最も異彩を放った二人組。ピアノとカホン（打楽器）という簡素な構成ながら、その音はサーカスのように極彩色で、陽気かつ凄腕なパフォーマンスは観客から喝采を浴びていた。

日もすっかり沈みペンライトが鮮やかに映える時刻に登場したのは、「家族Fes.」皆勤賞のSEAMO。天狗スタイルの「正装」で観客のハートをつかむと、代表曲のメドレーやSPYAIRとコラボした新曲「ROCK THIS WAY」、自らのBGPファミリーを結集させたナンバーなどで会場をがっちりロック。熱気を大いに高めて、大トリのHOME MADE 家族にバトンを渡した。

その熱をさらに高めるようにHOME MADE 家族のライブは、最高に賑やかな「気分はまるでJackpot・改！」でスタート。ロック調ナンバーや、SEAMO、Ms.OOJA、九州男とのコラボ曲を連続披露し盛り上げていく。本編ラストには、9月にリリースした最新アルバム『3RISE』から「つながりあえる」をテーマにしたこのフェスのテーマソング「1+1」を心を込めて熱唱。ホームページで一般公募した「家族とは？」という写真投稿企画に寄せられた写真とメッセージがステージの大型ビジョンに映写され、いろんなピースサイン、たくさんの笑顔がフェスに華を添えた。

アンコールでは、T.M.Revolutionがサプライズゲストとして駆け付け、会場にどよめきが。「イナズマロックフェス2012」で初披露された「Tomorrow Meets Resistance」を繰り出し、力強いコラボを見せつけた。グランドフィナーレはHOME MADE 家族が出演者を呼び込んで「We Are Family」を合唱。フェスは最高にピースフルな空気に包まれて大団円を迎えた。

デビュー以来、一貫して人と人との繋がりや、そこで生まれる温もりを大切にしてきたHOME MADE 家族。「1＋1」のMCで、MICROは「1＋1は2じゃない。人と人がつながればいくらでも夢は大きくなっていく」とメッセージしていた。

お目当てのシンガーの歌を大声で歌う人。お気に入りのアーティストにタオルを振って声援を送る人。芝生に寝そべって音楽を楽しむ人。屋台のメシをほおばりながらリズムを取る人。ビーチで語らうカップル。ベビーカーを押すママ。募金箱に寄付するギャル。メ〜テレのマスコットの巨大ぬいぐるみで遊ぶ子ども??。みんなが思い思いにこのフェスを楽しみ、たくさんの笑顔が少しずつ繋がっていき、この日はそれが最後に大きな一体感を生んでいた。フェスは開場から約9時間経った午後8時に終演。日が沈み会場は肌寒くなってきても、集まった人の心はじんわり温かくなっていたはずだ。

そんなフェスを作り上げたHOME MADE 家族は、来年1月から最新アルバム『3RISE』をひっさげて全17公演となる全国ツアーを開催。攻めに攻めたアルバムだけに、今度はそこで観客のハートに熱い火をともしてくれるに違いない。

文/猪又　孝（DO THE MONKEY）

写真/アラキシン

【リリース情報】

■ニューアルバム「3RISE」

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