そのRabbitは、JAGATARAの南流石 (Cho,Motion)を中心に、森 俊之 (Key.)、Watusi (Ba.)、佐藤タイジ (Gt.,Vo.,Cho)、沼澤 尚 (Dr.)、大塚 愛 (Vo.)の6人から、現在は成る。
敢えて?現在は″と書いたのはRabbitはバンドであってバンドではない!?Rabbitはコングロマリット。このコングロマリットとは、相互に関係のないもの達が多角的に営む集合体・複合体のこと。つまりバンドはひとつの形であって、最終目的ではない。バンドを起点にどんどん仲間を増やし、ジャンルを越えてメンバーを増殖していくある種の共同体のようなものだ。
そして、この越境・増殖の仕方がユニーク。Rabbitの根底には80年代世界を震撼させた『We Are The World』の進化系を目指したいという想いがある。多くの音楽家たちが9.11以降、それを一時の幻想としてリセットしバラバラに歩み始めたのは誰もが知ることだが、Rabbitはあえて今、世界は横だけではなく縦にも人を繋ぎ、色々な人々が数珠繋ぎになっていこうというコンセプトを打ち出した。当然ジャンルも年齢も突破していくわけだ。「横だけじゃなく、上へ下へと手を差し出して色々なものを引っ張り上げる。或いは色々なものに引っ張られる」。この行為を<コングロラビット (congloRabbit)>と呼ぶそうだ。
コングロラビット (congloRabbit)には摩擦がつきまとう。そもそも、バンド自体も結成2週間目で6人の意見がぶつかり合い、早くも解散の危機を迎えたそうだ。だが、そのカオスが如何にも楽しいという。そしてバンドは世界の縮図。今後、コングロラビット (congloRabbit)が進めば、もっと凄い摩擦とカオスが、Rabbitと外との間に生まれることが予想される…が、Rabbitはそこを越えて行く!ウサギは繁殖能力が高い生き物。つまり性欲=生欲が強い。この生欲を相手に与え、共同体は益々大きくなるという訳だ。だが、あくまでも主役は個。「個人が限りなく優しくなることが最大の威力」と言ってみせる。寄りかかり合う相手ではなく、自分に優しさを取り戻させてくれる相手。そして高みを競う相手。それをRabbitは仲間と呼ぶ。慣れ合いの時代は終わったということだ。
壮大の実験、野望に期待と希望が無限に膨らむが、まずは2012.12.12リリースのアルバムを聴いて欲しい。タイトルは『裸人』(らびと)。ルーツ、世代、ポジションを越えた仲間が横にも縦にも手をつないだ状態。つまり垣根を越えた裸の人、そんなRabbitの在り方を凝縮したタイトル(しかも若干のダジャレ!)。アルバムの作り方もその通りで、作詞作曲もメンバー各人が担当。南流石が作詞を担当している曲もあれば、佐藤タイジの曲を大塚 愛が歌うのもあるし(他の人の詞曲を歌うのは大塚にとって初体験!?)、大塚の曲を佐藤タイジが歌うのもある。こうした凄腕のメンバーが集まると、兎角、一人だけがイニシアチブを発揮する傾向だが、Rabbitはそこも違う。予定調和を完全にぶち壊し完成したアルバムはジャンルに囚われないスケールの大きなサウンドをクリエイトした。更に嬉しいことに2月にライブも決定している!
混迷する21世紀を切り拓くためのキーワード:Rabbit。やっと日本の音楽界に革命が起きる!?
Rabbit
森 俊之 (Keyboards)
Watusi (Bass)
佐藤タイジ (Guitar,Vocal,Cho)
大塚 愛 (Vocal,Cho)
沼澤 尚 (Drums)
南流石 (Cho,Motion)
Debut ALBUM
「裸人」Rabbit
2012/12/12 on Sale cutting edge
【CD+DVD】CTCR-14783/B ¥3,500(tax in)
【CD】 CTCR-14784 ¥2,800(tax in)
全10曲収録予定
HPアドレス
http://conglorabbit.com/