2010年3月26日、クラブチッタ川崎にてラムジワンマンライブ「カワサキノサキ」が行われた。2009年より、デビュー4年目にして新たな自分達の表現を求め川崎にてストリートライブを開始したラムジ。そのストリート活動の集大成ともいえるライブがこの日のワンマンライブであった。そんなこともあり、開演前からロビーにはストリートライブで常に掲げてきたロゴフラッグや、ライブ中に折れてしまったギターなど、これまでの活動にまつわるものが展示され、まるで「記念館」のような趣。メンバーのこれまでの足跡を遡る思いで、写真を撮るファンも多数見受けられた。
そんなある種「お祭りムード」の中、オープニングはストリートライブが始まるまでのドキュメンタリーのような映像からスタート。「そろそろ始めますよ」というメンバー山下の台詞から1曲目の「ラムレンジャー」で幕を開いた。前半はストリートライブと同じ、ヴォーカル:山下、ギター:井上の2人だけでのアコースティックスタイルで進行。しっとり聴かせるバラードから会場中が手拍子で包まれるようなアッパーな曲まで、とても2人とは思えない表現力でぐいぐいとオーディエンスを引き付けていく。5曲演奏した所で、一昨年から数曲の詞曲を提供してる東方神起との縁の話を披露。続けて作詞をし、セルフカバーもしている名曲「どうして君を好きになってしまったんだろう?」がアコースティックスタイルで演奏されると、客席の集中力がグッと高まったようだった。この日はここ最近の東方神起への楽曲提供で、ラムジを知った来場者も多数いたようで、ラムジ色に染められた「どうして〜」はそんなオーディエンスに染みこむ様に鳴り響いていた。ここでサポートのドラム、ベースを迎え、同じく東方神起のセルフカバー「Stand by U」、「With All My Heart」の2曲を演奏。実はここ最近の東方神起への楽曲提供により、そこでラムジを知った新規のファンが急増しているようで、そんな新たなファンへのお礼も込めてこの日はラムジが提供した楽曲のセルフカバーコーナーが企画されていた。特に3曲目井上作詞作曲の「With All My Heart」が演奏されると、涙を堪え切れない人も多かったようで、この楽曲の持つ強さを物語っているようだった。そしてここからはラムジオリジナルの定番曲が立て続けに披露。「かけがえの無いゴミ箱の詩」「キミ待つ」「Rock From 80’s」とさっきまでの涙を乾かしてしまうような熱い演奏で会場は一気にヒートアップしていく。高揚感のあるロックバラード「Dear Regret」、ストリートライブでもオーディエンスとの一体感が最も高まる「キミと月までも」とライブ感のあるナンバーが続き、ラスト前の「シャチ」ではサビのフレーズが大合唱となる盛り上がりとなった。そしていよいよラストナンバーへ。MCではこれまでのストリートライブを振り返る山下の目に、思わず熱いものが込みあがる一幕もあり、1000人を収容するクラブチッタがまるでストリートライブ会場であるかのような一体感で包まれた。ラストナンバーは5月12日に発売されるシングル曲「ユメオイビト」。同曲は2010年のJRAブランドCMソングとして1月からOAされており、ラムジにとっては最も新しい代表曲でもある。バックにこれまでのストリートライブをダイジェストにしたような映像を流しながら演奏されたこの曲は、ラムジの更なる飛躍を確かなものにする光を放っているかのようだった。アンコールはJA共済のCMソングとしてOAされている未発表曲「Hello」、そしてラムジの最も代表曲とされる「ラブレター」を最後に再びアコースティックスタイルで演奏して、2時間20分のライブは幕を閉じた。
ストリートライブという裸一貫のパフォーマンスで着実にその表現力を強力にしたラムジ。タイアップの追い風や、東方神起など著名アーティストへの楽曲提供など、2010年は数々の話題で音楽シーンをリードして行くに違いない。
リリース情報
2010年5月12日ニューシングル「ユメオイビト」発売
CTCR-40305 1,000(税込)
カップリングには東方神起へ詞提供した「Stand by U」セルフカバーを収録
「ユメオイビト」「Stand by U」
着うた(R)好評配信中
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