──2ndミニアルバム『YES』は、多彩なリズムと表現豊かなサウンドに惹き込まれて、1曲目の「賛美歌」からラストの「灰色の虹」まで一気に聴き通しました。今作の制作にあたって、特に意識されたのは、どのようなところでしょうか?
宍戸翼(Gt/Vo):音の面でお話しさせて頂くと、今回はリズムアンサンブルとメロディに、とても良くこだわれたアルバムになったと思っています。結果シンプルなアレンジで納められ、スリーピースらしくて1音1音の抑揚が流れを作っていく、躍動感のある作品が出来たなと思います。
──『YES』というアルバムタイトルは、どのように決められたのですか?
宍戸:前回のツアーで、僕が喉を壊してしまったりBa西田君が腹膜炎になったりと、悔しい思いを沢山しました。そしてまだ西田君が入院している中、次の作品の話合いが来て。
バンドやチームの身の振り方も決まっていない中、どんな歌を作って歌ったら前に進めるのかすごく悩んで…。
結果、「良いことも悪いことも、すべてを肯定して行きたい」という思いから、『YES』というタイトルを付けました。
──収録曲そしてアルバムのリード曲は、どのように決められたのですか?
宍戸:収録曲は、全て上の質問でお答えした期間に出来ました。初めは弾き語りで、それからそれぞれバンドアレンジを考えていくのと同時に、詩を書いていきました。どの曲も、その時の気持ちが強く反映された曲になっています。
──今回のレコーディングは、いかがでしたか?
宍戸:メンバーそれぞれ、完成のイメージと演奏の仕方が上手くなってきたのと、スタッフとも今回は一番話し合って組み立てて行けたので、気持ちよく取り組んでいけました。今回「灰色の虹」でポエトリーリーディングを初めてやったのと、レコーディングが深夜まで及んだ事、西田君がレンタルしたベースが嘘みたいにいい音だった事が印象的でした(笑)。
──それでは、収録曲についてお聞きします。アルバムのリード曲となる1曲目の「賛美歌」は、どのような楽曲に仕上がりましたか?
宍戸:三位一体のイントロが大好きです。勿論自分のギターリフも(笑)。
メロディもコードも、気に入っています。詩は、明日が見えない関係をどう捉えたら、このまま過ごしていく自分達をどうやったら許せるだろうかという事がテーマになっています。過ごしてきた過去をありのまま肯定して前に進む為に、必要な歌でした。
──「賛美歌」はミュージックビデオを制作されています。ビルの屋上でのパワフルな演奏シーンと、時折挿入される街の風景が印象的な作品ですが、撮影はいかがでしたか?
宍戸:当日は秋晴れで、最高の撮影日和でした。話し合って探した衣装、監督の方が見つけてくれたロケーションにも助けられ、大好きな作品になりました。撮影はスムーズに進んで、綺麗に終わりました。
──2曲目「Youth」のサビの歌詞はThe Cheseraseraさんの決意表明のような、中でも「僕らの今に嘘はないだろう」というフレーズに今作『YES』制作時の想いが表れているような印象を持ちましたが、この曲は、いつ頃作られたのですか?
宍戸:「賛美歌」と同時期に生まれた歌になります。
自分達の過去と今を肯定する歌が「賛美歌」、そして今からいつか老いてしまった先の未来もどうか情熱を持っていられますようにと願う歌が「Youth」という感じでしょうか。いずれもこのアルバムに欠かせない曲です。
──続いて、「Take me!」は、働く人が、例えば晴天の日だったり、嫌な仕事を抱えていたりした時に、ふと頭をよぎる想いがリアルに綴られていますが、宍戸さんの実体験でしょうか?
宍戸:はい。基本的にリアルな体験から感じる思いを歌にしていくので、他の曲もキッカケはそうなのですが、この曲は特に生々しく書いてます。時に嫌な仕事から逃げ出したくなっても結局まじめに頑張ってしまう人を、軽快なリズムと共に応援する曲です。
──収録曲の中では「インスタントテレビマン」というタイトルが目を引きますが、どんなところから発想されたのですか?
宍戸:部屋に閉じこもり、インスタント食品を食べて、テレビは流しっぱなし。そんな風に塞ぎ込んでしまう事も時にはあると思います。そんな所から作った造語です。部屋から出られないなら、宇宙に一人で漂流しているのと変わらないと思って、それに例えて歌った歌です。
──また、ラストナンバー「灰色の虹」の歌詞は、「生活は残酷だ」と現実を歌いながらも、「そして何も語らない 微笑んでもくれない 七色の虹が僕を見てる 行こう」と希望ある締めくくりです。アルバムタイトル『YES』に繋がって行く終わり方のような印象を受けましたのですが、「灰色の虹」をラストナンバーにすることは最初から決めていたのでしょうか?
宍戸:はい、メンバーは皆この曲を最後にしたいと話していました。色んなバリエーションがあり、優しいニュアンスの多いアルバムだと思いますが、強引にでも未来に希望を見ようとする曲で最後を閉じたいと思っていました。例えば自分の人生を変える程のショックな出来事があった時、それからどんなに綺麗な景色も全く目に入ってこなかったり。そんなものに「灰色の虹」という名前を付けて、音楽がもたらす高揚感と絶望から希望を見出だす様を、感じて貰えたら嬉しいです。
──2ndミニアルバム『YES』を通して、リスナーにどのような想いを伝えたいですか? もしくは、どのようなところに注目して聴いてもらいたいですか?
宍戸:自分の情熱が冷えきってしまってはいないかと不安になった時、歳をとる事に寂しさを感じた時、学校や仕事、人生から逃げ出したい時、生活してると色んな事がありますが、そんな自分の旅の道しるべになってくれるのがこのアルバムだと思います。是非手にとって聴いて下さい。
──そして、2ndミニアルバム『YES』を引っ提げ、11月21日よりリリース・ツアーがスタートします。今回のツアーに向けての抱負をお聞かせいただけますか? また、併せて来年に向けての抱負もお聞かせいただけますと幸いです。
宍戸:色んな事がありましたが、今のThe Cheseraseraがベストだと疑いません。ぜひ見に来てください。現在更に新しい曲も沢山作っています。なにかと楽しみにしていて下さいね。
2. Youth
3. Take me!
4. somewhere
6. インスタントテレビマン
7. 灰色の虹
【CD情報】
ミニアルバム
CROWN STONES
発売: 2015.11.18
CRCP-40435
¥1,759(税抜)
※初回限定スリーブ付きジャケット
CD購入
オフィシャルサイトはコチラ!
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『YES』発売記念インストアライブ
●11月22日(日) 14:00
タワーレコード津田沼店 店内イベントスペース
●11月23日(月・祝) 16:00
越谷イオンレイクタウン トーク&ミニライブ&サイン
※InterFM897の公開収録
●11月28日(土) 13:00
タワーレコード名古屋近鉄パッセ店 店内イベントスペース
●12月10日(木) 19:00
タワーレコード難波店5Fイベントスペース
●2016年1月16日(土) 14:00
タワーレコード仙台パルコ店イベントスペース
The Cheserasera『YES』release tour
【2015年】
●The Cheserasera presents 「曇天ケセラセラ」
11月21日(土) 新代田FEVER
開場17:30 開演18:00 前売2,500円
共演:The Flickers / GLIM SPANKY
●11月27日(金) 名古屋 ell.SIZE
ジョゼ 東名阪自主企画「ジョゼ Presents 曇りのちAmazing!!」
※Wレコ発
開場18:30 開演19:00 前売 2,500円
共演:ジョゼ / アンテナ
●12月9日(水) 福岡 Queblick
開場18:00 開演18:30 前売2,500円
共演:The Phrase Temple / アンテナ / ornithomimus
●12月11日(金) 大阪・心斎橋 AtlantiQs
開場18:00 開演18:30 前売2,500円
共演:アルコサイト / 赤色のグリッター / 他
【2016年】
●1月17日(日) 仙台PARK SQUARE
開場18:00 開演18:30 前売2,000円
共演:SILVERTREE / アンテナ / 読みかけの絵本
●1月23日 (土) 東京・下北沢CLUB Que <ファイナルワンマン>
開場18:00 開演18:30 前売2,500円 当日3,000円
★各公演の詳細、最新のLIVE情報はOfficial HPをご確認下さい。
http://www.thecheserasera.com/
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