くるりのフロントマン、岸田繁が制作、広上淳一指揮、京都市交響楽団演奏による「交響曲第二番」初演が 3 月 27 日に CD リリースされることになりました。
今作には、昨年 12 月 4 日に開かれた愛知県芸術劇場コンサートホールでの公演から「第二番」の他、岸田作曲による管弦楽小曲が収録されます。「第二番」の構想は、岸田が 2016 年に発表した前作「交響曲第一番」の作曲中、すでにスタート。そしてくるりとして発表されたアルバム『ソングライン』完成後の 2018 年夏、わずか 2 ヶ月弱という短期間で集中的に制作されました。意欲的な 5 楽章構成だった前作に比べ、「第二番」はソナタ形式の第 1 楽章から始まる 4 楽章構成。対位法的な構築に力点が置かれており、バロックや古典派への嗜好を見せながらトリスタン和音や神秘和音も採り入れた繊細な和声感覚や、またフィボナッチ数列をとる拍節構造といった現代的な感性など、岸田の鬼才がほとばしる緊密な作品に仕上がりました。
この他収録されるのは、京都市交響楽団のメンバーによる弦楽五重奏団のために書き下ろされた舞曲「あなたとの旅」、そして2015年「第一番」作曲中に生まれた管弦楽曲を新作として仕上げた序曲「心の中のウィーン」の2曲。また、合わせて公開されたCDジャケットには池田早秋が手掛け、卓抜な着想にあふれたシカが描かれております。
CDリリース直後、3月30日には東京オペラシティコンサートホールで、「交響曲第二番」初演の東京公演が行われます。
[リリース情報]
岸田繁・京都市交響楽団・広上淳一(指揮)
『岸田繁「交響曲第二番」初演』
2018年3月27日発売 VICC-60955/¥2,500+税
- 岸田繁 交響曲第二番8 第一楽章 アレグロ・コン・モート ロ短調
- 岸田繁 交響曲第二番8 第二楽章 アダージェット・パストラーレ ロ短調
- 岸田繁 交響曲第二番8 第三楽章 ジーク・アラ・バロッカ ニ長調
- 岸田繁 交響曲第二番 8 第四楽章 アレグロ・モデラート イ短調
- 弦楽五重奏のための古風な舞曲「あなたとの旅」(管弦楽版) 7
- オーケストラのための序曲「心の中のウィーン」9
2018年12月4日 愛知県芸術劇場コンサートホール
[公演概要]
京響プレミアム − 岸田繁「交響曲第二番」初演
2019 年 3 月 30 日(土) 18:00 開演 東京オペラシティコンサートホール出演:岸田繁、広上淳一、京都市交響楽団
料金:¥6,500(税込) *未就学児入場不可
主催:公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団
[出演者]
岸田繁
作曲家 / くるり / 京都精華大学特任准教授
広上淳一
京響第 12 代常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー。1984 年「第1回キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクール」優勝後、世界中のオーケストラへ客演を展開。リンブルク響首席指揮者、米国コロンバス響音楽監督等を歴任。
京都市交響楽団
日本唯一の自治体直営オーケストラとして1956年創立。常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー広上淳一、常任首席客演指揮者・高関健&下野竜也による3人指揮者体制で「世界に誇れるオーケストラ」として前進を図っている。