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「自分の生きる意味、僕がステージに立っているのはあなたがいるからです」。MORATORIUM、ワンマン公演を通し、自分たちの存在意義を力強く宣言!!

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30歳、そして30代…それは、熱に冒された青春へ一つの区切りを刺す歳であり、経験を糧と成す新たな自分への挑戦を指す歳でもある。

4月25日、4月27日生まれの悠(Vo&Dr)の誕生日のお祝いと30代へ足を踏み入れることへの決意を示す想いを胸に、MORATORIUMはTSUTAYA O-NESTを舞台に「Around 30 Requiem~第一楽章~」と題したワンマン公演を実施。それから約半年後、10月20日に30歳の誕生日を迎えた相方の藤井洋のバースデーも兼ね、MORATORIUMは10月21日(日)に代官山LOOPを舞台に今年2回目となるワンマン公演「Around 30 Requiem~第ニ楽章~」を行った。

何時しか僕らは『Haven』(安息の地)に触れながら…。

藤井洋の奏でるピアノの音色へ導かれ場内へ響きだした、悠の温かい歌声。次第に力を増すドラムのキックビートとシンクロするように、次第に楽曲も熱を帯びだす。その歌声は、会場に足を運んだ人たちの心を、大空や荒野広がる壮大な景観へ導き出した。静かながらも、雄々しき風景を描き出す幕開けだ。何時しか僕らは『Haven』(安息の地)に触れながら、MORATORIUMと一緒に心安らげる…いや、自分らしくいれる場を作ろうと、心の手を2人に差し出していた。

勢い良く弾けたピアノの演奏へ重なるドラムとベース。スリリングな空気を場内に描きながら、悠は、心のもどかしさを『僅か』へ乗せ吐き出した。とても緊張感を抱いた演奏なのに、誰もがそのプレイに心を強く引き寄せられてゆく。

それはまさにバトルだった。ドラムを、ピアノを、互いの歌声さえもぶつけあう2人。『レクイエム』が創り上げたのは、音と気迫を打ちつけ合うことで生まれる鋼のような熱。互いに挑発するように歌と演奏を繰り出すからこそ、2つの感情が渦を巻き、そこへ、触れた人たちの心をグッとつかむ高い熱を生み出してゆく。震え立つ演奏に興奮し、沸き上がる熱い拍手。そして…。

なんてフリーキーな演奏だ。同時に、胸をつかむキャッチーな歌へ心が惹かれていた。変拍子をもちいた『逃避行~electric~』が、触れた人たちを此処ではない、日常を超えた異世界へ誘う。「ここまできたら、もう後戻りは出来ない」。MORATORIUMの創り出す世界に触れながら、僕らは日常では味わえない興奮を覚えていた。

藤井洋の跳ねる演奏へ飛び乗るように、悠が『ないものねだり』を歌唱。余計な服を脱ぎ捨て、剥き出しな身と心のままに創り出すMORATORIUMの楽曲は、まさにすっ裸な音楽ドラマだ。だからこそ、スリリングさとエモーショナルな感情に心溺れてゆくのかも知れない。

音の滴が広がるように優しく響くハープシコードの音色。重なり出したのは壮麗でエレクトロな音の絨毯。『Truth』が、会場中の人たちをコスモな空間へ導き出す。気持ちを吐き出すように力強く歌う悠。その声を受け、心に秘めた想いを沸き上がるまま音に乗せ奏でる藤井洋。「正解なんてどうでもよくて」と歌うMORATORIUMは、僕らのすさんだ気持ちをブラックホールへと吸い寄せていった…。

その歌声と演奏は、胸に後悔という切ない帳を降ろしていった。

「僕は、勢いにあふれた若さこそが恰好いいと思っていたことから、ズーッと「永遠の17歳です」と言ってきたんですけど。30歳を境に、そういうことを言うのをやめようと思って。理由は、大人のほうがぜんぜん格好いいってことに気づいたからです」(藤井洋)。「いざ30歳に踏み込んだら、歳を取るのがぜんぜん怖くなくなった」(悠)と、それぞれが30歳を迎えた心境を騙ったあとに、演奏は次のブロックへ。

流れたのが、今の季節、心にはおるのにピッタリな『金木犀』。恋の終わりを描きながら、あの頃の暖かい思い出の残り香を求めるように、2人は触れた人たちの心へ優しくも切ない香りを染み渡らせてゆく。その歌声と演奏は、胸に後悔という切ない帳を降ろしていった。

寄せる波の音と小鳥の囀る声を背に、愛しい人への想いを零すように『イノセント』を演奏。「君を守る」という誓いを、MORATORIUMは力強い歌声と、優しくも透明感を持った調べに乗せ届けてゆく。後半ヘ進むに従い歌声や演奏が熱を帯びだしたのも、彼らの気持ちの中へ強い意志と熱が沸き上がったせい??。

終盤に起きたドラム/キーボード/ベースという三つ巴のセッションは、そのままテンションを上げながら、ファンキーでホンキートンクな演奏へシフト 流れだしたのが、『ステータス』だ。高ぶる感情のままエモーショナルに歌う悠。彼の歌へ寄り添うように見せ、巧みに挑発してゆく藤井洋のピアノ。互いに刺激を交わしながら渦を巻く演奏。その熱は、そのままフロアーへも広がれば、何時しか大勢の人たちが手拍子をしながら、MORATORIUMのライブに熱い眼差しを注いでいた。

抑えていた感情を一気に解き放つように、MORATORIUMは『ゴースト人間』をぶつけた。熱を放つ悠の歌声に、感覚を心地好く歪ませる藤井洋の鍵盤の音色。何時しかその演奏は熱くロックンロールしていけば、場内には合唱も生まれていた。さぁ、もっともっと壊れてしまえっ!!

その場にいた誰もが、背中に生えた翼が羽ばたく感覚を覚えていた。

「30歳になり、個人的にはいろんな心境の変化がありました。今まで出会った仲間や支えてくれている人たちに感謝を抱く瞬間がすごく多いように、この道を進んできて本当に良かったなと、みなさんには感謝していますし、その想いをステージ上から返していきたいなとも思っています。

僕は、ここまできたら迷わずに、ただただ真っ直ぐ夢に突き進みたいと思っています。その夢に突き進む姿を見せることが、今日のテーマ。その姿を受け止めてください」(悠)

「明白に」「オーイェー」「迷わずに」「オーイェー」の熱いやり取りから演奏は『Judgement』へ。2人は高ぶる気持ちのまま、迷うことなく『Judgement』をぶつけていく。熱を抱いた演奏を互いにぶつけあう姿に誰もが刺激を受け、熱狂へ身を落としてゆく。そして…。

最後にMORATORIUMは、『フライトピア』をプレゼント。その演奏は触れた人たちの心を天高く大空へ連れ出した。心に澱りたいろんな感情をすべて解き放つように、『フライトピア』が眩い光の中へ僕らを連れていった。けっして大騒ぎする楽曲ではない。でも、その場にいた誰もが、背中に生えた翼が羽ばたく感覚を覚えていた。その翼を与えてくれたMORATORIUMの2人も、舞台上で自由に音や歌声を、想いを飛び交わしていた。

アンコールの最初に披露したのが、藤井洋のピアノの演奏を背景に悠が歌った『別れのうた』。哀切な藤井洋のピアノの旋律へ寄り添うように、悠は温かさを抱いた、でも芯に力強さを湛えた歌声で「この場所が終わりじゃないなら 何時までも待っている」と、今の想いを沸き上がる感情のままに解き放っていた。「また逢えるその日まで、また一つ歩いていける」「何度でも何度でも起き上がって転んで、終わったら次を始めていづれ叶える」。昔から2人はそんな経験を積み重ねながら、そして今も、果てぬ夢を追いかけ続けている。悠の歌声は、触れた人たちの心のエールとしても届いていた。

「僕ら、中途半端なことはしたくない。やるならちゃんと2人で時間をかけて作ったものをみんなに届けたい。かならず悠と2人で、自信を持って届けられる音楽を持ってみなさんの前に戻ってきます」(藤井洋)

「今年はすごく感謝を感じた年であり、何より今、人生がすごく楽しいんですよ。音楽をずっと迷いながらやってきたし、今も迷う瞬間はありますが、それでもいろんな出会いを重ね蒔いてきた種が、ようやく芽吹き出したのが今年でした。同時に、新たに植えた種が今年はいっぱいあって。だからこそ、その種を真っ直ぐ進んでいくパワーを持って、これからも芽吹かせていきます」(悠)

「自分にとっての生きる意味、僕がこうしてステージに立っているのは、聞いてくれるあなたがいるからです」(悠)。最後にMORATORIUMは『Meaning』を演奏。2人の中に芽吹き、育ち始めた新たな想いの花を大切に育てるように。MORATORIUMという花を、養分を注いでくれる仲間(ファン)たちと一緒に育てることへの感謝や喜びを伝えるように、2人は『Meaning』を暖かさに満ちた想いのままに届けてくれた。

この日のライブを通して咲いたいろんな想いの花、その一つ一つが色鮮やかだったからこそ、MORATORIUMがこの日、新たに蒔いた種が、次にどんな花を咲かせるのか楽しみになってきた。次に芽吹き、咲き誇る花の景色を、また観たくなった。

 

PHOTO:岡本謙一

TEXT:長澤智典

 

 

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  • 新曲「Haven」

 

─セットリスト─

『Haven』

『僅か』

『レクイエム』

『逃避行~electric~』

『ないものねだり』

『Truth』

『金木犀』

『イノセント』

『ステータス』

『ゴースト人間』

『Judgement』

『フライトピア』

-ENCORE-

『別れのうた』

『Meaning』

 

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