イギリスでは7作目、アメリカでは10作目のオリジナル・アルバムとして1968年12月6日にリリースした『ベガーズ・バンケット』の発売50周年記念盤がついにリリース!
バンドのルーツであるブルースへの原点回帰を果たした本作はジミー・ミラーのプロデュース。全英3位、全米5位を記録し、彼らの代表作のひとつとなった傑作がついに豪華仕様にて登場。
CD、LP、デジタルのフォーマットで今回発売。
限定盤180gのアナログLPには、「悪魔を憐れむ歌」のモノラル12インチ・シングルと1968年のミック・ジャガーへのインタヴュー・ソノシートを収録した“RSVP”のスリップ・ケース付。
1968年3月から7月の間にロンドンのオリンピック・サウンド・スタジオで録音され、ロサンゼルスのサンセット・サウンドでミックスされた『ベガーズ・バンケット』はジミー・ミラーがプロデュースした最初のストーンズのアルバムであり、『レット・イット・ブリード』、『スティッキー・フォンガーズ』、『メイン・ストリートのならず者』と傑作アルバムを次々に作り出し、ストーンズの黄金時代が始まったことから、『ベガーズ・バンケット』はバンドの歴史の中でも特別な位置を占めるアルバムである。またミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ブライアン・ジョーンズ、ビル・ワイマン、そしてチャーリー・ワッツというオリジナル・メンバーでの最後のアルバムでもある。
iTunesでも予約受付が開始。予約するとその場で「ストリート・ファイティング・マン」がダウンロードできる
ザ・ローリング・ストーンズ『ベガーズ・バンケット』50周年記念エディション
The Rolling Stones – Beggars Banquet 50th Anniversary Edition
<発売日>
2018年11月16日
<フォーマット>
- 1CD
品番:UICY-15792
価格:2,500円+税
歌詞対訳付
購入はこちら
https://store.universal-music.co.jp/product/uicy15792/
- LP + 12” Single + ソノシート
<直輸入盤仕様/完全限定盤>
品番:UIJY-75093
価格:8,600円+税
日本初回メ直盤LP帯を復刻
インタヴュー大意付/歌詞対訳付
購入はこちら
https://store.universal-music.co.jp/product/uicj75093/
iTunes,予約受付中
https://itunes.apple.com/jp/album/1437300622?app=itunes&at=1000lNKS
<CD収録曲>
- 悪魔を憐れむ歌
- ノー・エクスペクテーションズ
- ディア・ドクター
- パラシュート・ウーマン
- ジグソー・パズル
- ストリート・ファイティング・マン
- 放蕩むすこ
- ストレイ・キャット・ブルース
- ファクトリー・ガール
- 地の塩
<LP収録曲>
Disc 1
Side A
- 悪魔を憐れむ歌
- ノー・エクスペクテーションズ
- ディア・ドクター
- パラシュート・ウーマン
- ジグソー・パズル
Side B
- ストリート・ファイティング・マン
- 放蕩むすこ
- ストレイ・キャット・ブルース
- ファクトリー・ガール
- 地の塩
Disc 2
- 悪魔を憐れむ歌 12インチ・ヴァージョン(モノラル)
ソノシート
- “ハロー!ミック・ジャガー” 1968年4月17日ロンドン – 東京
<プレス・リリース>
アブコ・レコードは11月16日にザ・ローリング・ストーンズの『ベガーズ・バンケット』の50周年記念エディションを複数のフォーマットでリリースする。1968年3月から7月の間にロンドンのオリンピック・サウンド・スタジオで録音され、ロサンゼルスのサンセット・サウンドでミックスされた『ベガーズ・バンケット』はジミー・ミラーがプロデュースした最初のストーンズのアルバムであり、俗に、これを皮切りにストーンズのアルバム多作期が始まったと言われている。『ベガーズ・バンケット』はバンドの歴史の中でも特別な位置を占めるアルバムである。ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ブライアン・ジョーンズ、ビル・ワイマン、そしてチャーリー・ワッツというオリジナル・メンバーでの最後のアルバムとなったからである。
限定盤となるアナログ盤のパッケージは、ヒット・シングルとなった「悪魔を憐れむ歌」の45回転モノラル盤付属で、見開きジャケットでエッチング加工のオリジナルの“トイレ”カヴァーでリリースされる。またこれには、1968年のミック・ジャガーとの電話インタヴューを収録したレアな日本のボーナス・ソノシートの復刻盤も付属している。これにはアルバムとインタヴューのダウンロード用のコードも含まれている。この画期的なアルバムはグラミー賞を受賞したエンジニアのボブ・ラドウィックが新たにリマスターして、アビイ・ロード・スタジオでラッカー盤にカットした上で180gのヴィニールにプレスしたものとなる。
1968年8月10日付けの『ローリング・ストーン』紙で、創設者のヤン・ウェナーが読者のためにアルバムをプレヴューし、以下のように記している。“ザ・ローリング・ストーンズが、ロックンロールを提げて戻ってきた。彼らが最近仕上げた『ベガーズ・バンケット』というタイトルのアルバムは、彼らの今までの最高傑作である。すべての面でこれは最高のアルバムだ。ローリング・ストーンズの演奏もいいし、楽曲もいい。偉大なロックンロール・アルバムだ。歌詞も音楽も率直で、彼らは重大なことを成し遂げた。ウェナーは、この号の表紙にミックの写真を使い、“ストーンズは、キャリア最大のカムバックを果たした”と得意満面の見出しをつけた。
アルバムの発売からずっと後に、伝説的なロック・ジャーナリストで作家のベン・フォン・トーレスが、『ベガーズ・バンケット』を“技術と勢いを併せ持つ、一瞬にして名作となったアルバム”だと賞賛し、“このアルバムは他のアーティストに対してというよりも、相反する権力のごまかしが横行し、諦め、崩壊という世間のムードの中で……68年のカオスな状況と自分たちに対しての答えだった”と賞賛している。
そのフォン・トーレスは、「ストリート・ファイティング・マン」をストーンズの曲の中で最も政治的な曲としている。この曲はミック・ジャガー自身も参加したロンドンのアメリカ大使館前で行なわれた反戦デモの時に活動家のタリク・アリのスピーチを聞いた経験が影響していると言われている。この時、同時にパリでも学生デモが行なわれていて、それがのちに国内の4分の1の人々がデモやストライキに参加したフランスの五月危機と繋がった。ジャガーは1997年に『ローリング・ストーン』紙にこう語っている。“あれはフランスでとても奇妙な時代だった。でも、それはフランスだけではなくてアメリカでもそうだった。ヴェトナム戦争があり、終わりのない混乱があった……当時はああすることが最良だと思っていた。様々な暴力が起こっていて、つまり、フランスでは政府が転覆するかもしれないほどのものだった。”
1969年2月にアルバムからの2枚目のシングルとして「悪魔を憐れむ歌」がリリースされた。この曲はマリアン・フェイスフルからミハイル・ブルガーコフの『巨匠とマルガリータ』の本をもらったジャガーがほとんど一人で書き上げた。悪魔がスターリン時代のソヴィエト連邦を訪れるという話だ。この曲は元々フォークっぽいスタイルで書かれたが、リチャーズがテンポを変え、パーカッションを入れてサンバ風にした。
1969年に日本で発売された『ベガーズ・バンケット』には、ミック・ジャガーと日本での発売元であったキング・レコードのストーンズの担当者との間で行なわれた電話インタヴューを収めた7インチのソノシートが付属していた。このレアな品には “ハロー!ミック・ジャガーです。LONDON To TOKYO 1968年4月15日”と日本語でタイトルがついていた。このソノシートが今回、スリーヴのデザインも含めて複製された。期間限定の50周年限定エディションのLPパッケージの一部として、日本以外で初めてこのソノシートがお目見えする。バンドがまだ次のアルバム(まだ『ベガーズ・バンケット』というタイトルがつく前)のレコーディング中に、世界の反対側の国と行なった電話インタヴューでは茶目っ気たっぷりなやりとりも聞ける。“将来、目指す音楽の方向性は?”という質問にジャガーは即座に“横向き”と答えている。
『ベガーズ・バンケット』のオリジナルのアルバム・ジャケットは、彼らのアメリカのレーベルのロンドン・レコードからも、イギリスのレーベルであるデッカからも拒絶された。マイケル・フォッセによる落書きだらけのトイレの壁の写真(落書きは、ジャガーとリチャーズが描いた。トイレの写真はポルシェのディーラーで撮った)が不快だと思われたからだ。多分、便器の蓋が写っているからだろう。代用のカヴァーは、結婚式の招待状の形式で、バンド名とアルバムのタイトルが書かれているシンプルなものとなった。元々のトイレの写真が不快だと思われなくなり、アルバム・カヴァーとして復帰したのは、その後何年も経ってからのことだった。『ベガーズ・バンケット』(50周年エディション)では、その両方のカヴァーを尊重し、パッケージはフォッセの写真のジャケットに収納されるが、その上に“不快でない”結婚式の招待状のアートワークのラッピングを施したものにした。