Do As Infinity大渡亮と新進気鋭のシンガーソングライター戸渡陽太が3月23日、音楽イベント「ワタリーズ Vol.1」を東京・下北沢のカフェ「風知空知」で行った。
二人の苗字の共通文字である「渡」をもじって「ワタリーズ」と銘打った今回のイベント。1回目の今回は、会場にアットホームな場所であるカフェを選択。それぞれ自身の楽曲やカバー曲を持ち寄って、2時間にわたり観客を魅了した。イベント中、二人はギターを抱えながら談笑を交えつつ、しかも酒を飲みながら、観客と共にゆるく演奏を楽しんだ。観客は食事と酒を味わいつつそのパフォーマンスに酔いしれた。
ステージに登場すると、アコースティックギターを構え、さっそくトークを繰り広げた二人。「(苗字に)『渡』が付いていることにシンパシーを感じた」と大渡。戸渡は「『渡』が(苗字に)付く人でバンドをやろうかと」と話し、“結成秘話”をまず披露した。
46歳の大渡と26歳の戸渡の世代を超えた二人(その差20歳!)による今回のライブ。ギャップを感じさせないほどの素晴らしいライブになったことは間違いなかった。
1曲目に披露したのは、大渡率いるバンド、ミサイルイノベーションから「踊ろよハニー」。続いて戸渡の代表曲である「SOS」を演奏した。それぞれが持ち曲を披露している間、もう一方はギターに専念し、時折コーラスとしても参加した。このように持ち曲を交互に披露し、その息のぴったりさ加減に観客は最後まで引き付けられた。
トークの掛け合いもぴったりだった。大渡がトーク中「最近涙もろくて…」と言ったときには、すかさず戸渡が「花粉症ではなくて?」とツッコミを入れる場面も。反対に、戸渡が「SOS」の誕生エピソードとして「以前に、アメリカ人の彼女がいて…」と話すと、大渡は鋭く質問をし会場を盛り上げていた。
今回のライブではカバー曲も披露した。大渡が「遊びに行こうよ」や「砂のお城」など、戸渡が「Happy」や「探せ」など持ち曲を演奏する一方で、戸渡はデヴィッド・ボウイの「THE MAN WHO SOLD THE WORLD」、大渡はボブ・マーリーの「Wating In Vain」を披露し、世代を超えた二人による音楽センスを十分に見せつけた。そして、戸渡がボブ・マーリーの「No Woman No Cry」を高らかに歌い上げて本編を締めた。
アンコールで再び登場するや否や、戸渡が途端にトイレに行くという、なんともゆるい一幕も。その後二人がステージに揃うと、まず戸渡が、4月にリリースするミニアルバム『光へのアーキテクチャ』から「灰色のユートピア」を演奏した。大渡が「ガッツあるナンバー」と評する通り、力強い曲調に会場は思わず体を揺らした。そして最後には、大渡の持ち曲「ミサイルのブルース」を観客と共に歌い上げ、興奮冷めやらぬ状態でこの日を締めくくった。
二人の「渡」による今回のアコースティックライブ「ワタリーズ」。息の合った素晴らしい演奏と歌に酔いしれると共に、二人との距離をかなり近くに感じることができた2時間となった。Vol.2の開催はまだ未定だが今から楽しみだ。なお、戸渡はミニアルバム『光へのアーキテクチャ』を4月18日にリリースするので、こちらもぜひ注目したい。
「ワタリーズ Vol.1」
1.踊ろよハニー
2.SOS
3.遊びに行こうよ
4.Happy
5.砂のお城
6.THE MAN WHO SOLD THE WORLD(デヴィッド・ボウイ)
7.Wating In Vain(ボブ・マーリー)
8.探せ
9.ダウンタウン (EPO)
10.ギシンアンキ
11.鮮やかな花
12.No Woman No Cry(ボブ・マーリー)
EN1.灰色のユートピア
EN 2ミサイルのブルース
<大渡亮>
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