10月18日(水)に再メジャー復帰アルバム「帰ってきたホフディラン」がリリースとなったホフディラン。そのアルバムの全貌が語られたオフィシャルインタビューが公開された。
メンバーにとってかなりの自信作となった最新アルバムについてはもちろんの事、21年前にリリースした1stアルバムの事についても語られており、とても読み応えのあるオフィシャルインタビューとなっているのでこちらをご覧になりながら、待望の再メジャー復帰アルバムをじっくりと聴いてほしい。
≪オフィシャルインタビュー≫
ホフディランが“最高傑作”を抱えてメジャーシーンに帰ってきた。いや、正確にいうと19年ぶりに古巣･ポニーキャニオンからリリースする、9枚目のオリジナルアルバム『帰ってきたホフディラン』が自他共に認める“最高傑作”になったという事だ。ホフディランといえば、1996年にデビューし、フォーキーでもあり、ロックでもある、遊び心満載の、でもどこか捻くれた、毒っ気のあるポップスが支持され、以来、愚直にホフ流ポップスを作り、歌い続けてきた。そんな彼らのデビューアルバムにして、90年代の名盤の一枚として今も輝きを失わない作品『多摩川レコード』の再現ライヴが、9月2日に渋谷クラブクアトロで行われた。このライヴは1部ではアルバム収録曲15曲と、アルバムの豪華ゴーストトラックを披露。生演奏では難易度の高い全曲メドレーまで完全再現し、観客を沸かせた。
その『多摩川レコード』の存在を、強く意識して作ったのが『帰ってきたホフディラン』だ。当時を振り返り小宮山は「本当に好き勝手やらせてもらいました。その後の戦略やコストの事を全く考えずに、『多摩川レコード』には詰め込みたいだけ詰め込んで、自由にやらせてもらいました」と語っているように、レコード会社が彼らの才能を信じ、だからこそ迸るポップス熱と才能がパッケージされた『多摩川レコード』という名盤が生まれた。『多摩川レコード』についてワナタナベイビーは「THE BLUE HEARTSの1stアルバム(『THE BLUE HEARTS』)のようなショッキングなものを、自分達のデビューアルバムにすべきだという事を、当時、なぜかずっと思っていて。でもできあがったのはああいう感じでしたが、先日の再現ライヴでも、お客さんが一緒にみんな歌ってくれて、愛されている作品だなと改めて思いました。そんなアルバムを一枚でも残せた事は、ラッキーだなと思います」。多くの人のロックンロールのへの扉を開いたTHE BLUE HEARTSの1stアルバム、それまで聴いた事がない独特の肌触りのポップスを体験させてくれる『多摩川レコード』、どちらも聴き手が受けた“衝撃”は凄まじいものがあった。
『帰ってきたホフディラン』は、メジャー復帰が決まる前から制作が進んでいたという。
「20周年の後だったので、個人的には時代的なことを含めても、リリースする以上は100点満点の作品でなければ、次はないと思っていました。だから選曲にはいつも以上に時間をかけて、そんな時にポニーキャニオンから発売できる事になって。当時の僕らのアーティスト担当で、現ポニーキャニオン社長の吉村(隆)さんが声を掛けて下さって、ディレクターも当時のスタッフで、ファンの方もスタッフもみんなが一丸となって盛り上がれるものにしたいと思い、『多摩川レコード』を意識しました」。そう小宮山が言うように、並々ならぬ想いを込め、名盤と呼ばれている1stアルバムを作り上げた時の初期衝動と、“ノリ”を大切し、作り上げたのが『帰ってきたホフディラン』だ。ワタナベイビーも「今回は、あの時のワクワク感を感じながら制作する事ができ、ワクワクするいい作品に仕上がりました。こんなことを本心で言えるアルバムを作る余力が、自分にあるなんて思っていなかった(笑)」と自画自賛。
『帰ってきた～』は14曲中、RCサクセションのカバー「雨上がりの夜空を」を除くと、小宮山曲が7曲、ワタナベイビーが6曲という構成。「あの大震災以来、ハッピーな事しか書きたくないし、歌いたくない」という小宮山曲は、ファニーでハッピーな曲が多い。自分のソロ用に準備していたという1曲目を飾る、50’sの洋楽の薫りと、せつなさが漂う「僕のかわいい女の子」は、「これがアルバムの1曲目にくるとインパクトがあると思った」と最後にレコーディングした曲で、特に思い入れの強い1曲に挙げた。相方ワタナベイビーが書いた曲では「あの風船を追っかけて」と「恋は渋谷系」を挙げ、「ワタナベ君は、テーマが決まっていたり、誰かに提供する時は、職業作家的な立ち位置の仕事をして、キュンとする曲を書く」と絶賛している。
ワタナベイビーは特に思い入れのある曲として2曲目の「ヤンヤンヤン」を挙げた。この曲は、前出の吉村氏が当時担当だった頃から絶賛していた曲だったが、なかなかレコーディングされる事なく、今回ようやく陽の目を見る事になった。ベイビー節全開のシンプルなラブソングで「僕の一番典型的な曲なので、いかにもって感じでしょ？うちの散らかった部屋にいくらでも転がっているような(笑)」と、笑わせてくれつつ、ようやく音源化されたことが嬉しいようだ。逆にこんな素晴らしい曲が、部屋にいくらでも転がっているなんて、さすがポップス職人と感心してしまう。小宮山曲では「僕のかわいい女の子」が「出来上がりが想像していたよりも全然良くなって、好きな曲」と絶賛。最後にレコーディングした、二人が声を揃えて絶賛するナンバーが、アルバムの1曲目、“顔”になっている。
「僕のかわいい女の子」を始め、変わっていく時代の中で、変わらないホフ流ポップスが貫かれているこのアルバムは、より自由で、よりフレンドリーな、多幸感溢れるポップスの集合体だ。「僕らは本来、もっとベテランになっているべきかもしれないし、悪く言えばもっと老いているというか、錆びついているというか、でもそのどちらでもなく、成長もしていなければ老いてもいなくて、1996年からデロリアンでここに来てしまったような感じです」(小宮山)、「僕は実際成長していないというか、成長を拒みながらきたと思っていて。ビジュアルは老人になりましたけど(笑)」(ワタナベイビー)。
二人の多くの人を幸せな気持ちにさせる、キュンとするメロディを追いかける旅は、まだまだ続いている。
(文：田中久勝)
≪インストアイベント情報≫
★大阪開催
【日時】10月23日（月）19:30 START
【会場】タワーレコード難波店 5Ｆイベントスペース
【詳細】http://tower.jp/store/event/2017/10/073010
★東京開催
【日時】11月21日(火) 19:00 START
【会場】蔦屋書店3号館 2階 音楽フロア
【詳細】http://real.tsite.jp/daikanyama/event/2017/10/post-434.html
《リリース情報》
アーティスト名：ホフディラン
■9th オリジナル・アルバム『帰ってきたホフディラン』
2017年10月18日（水）発売
品番PCCA.4585／本体価格￥2,800＋税／1枚組
全14曲収録
《収録曲》
- 僕のかわいい女の子
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ホフディラン
- ヤンヤンヤン
作詞／作曲 ワタナベイビー／編曲 ホフディラン
- 珈琲
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ホフディラン
- あの風船追っかけて
作詞／作曲 ワタナベイビー／編曲 ホフディラン
- 愛しあって世界は回る
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ホフディラン
- 家を借りよう
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ホフディラン
- 夜を越えて
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ホフディラン
- おやすみの時間
作詞／作曲 ワタナベイビー／編曲 ホフディラン
- 恋は渋谷系
作詞 ワタナベイビー、かせきさいだぁ／作曲 ワタナベイビー／編曲 ホフディラン
- 映画の中へ
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ゴンドウ トモヒコ
- 雨あがりの夜空に
作詞 忌野清志郎／作曲 仲井戸麗市／編曲 ホフディラン
- エバーグリーンな悩み
作詞／作曲 ワタナベイビー／編曲 ホフディラン
- また逢う日まで
作詞／作曲 小宮山雄飛／編曲 ホフディラン
- ホフディランのバラッド
作詞／作曲 ワタナベイビー／編曲 ホフディラン
《再発売作品》
1st.〜5thオリジナルアルバム全5タイトルが、特典ディスク付きで再発売
2017年10月18日（水）発売
※本編ディスク（Disc1）は、オリジナル発売当時の収録楽曲と同じです
■1stAL「帰ってきた多摩川レコード（Remastered）」
品番PCCA.4586／本体価格￥2,500＋税／2枚組
《特典ディスク収録曲》
- サガラミドリさん（シングル・ミックス)
- こんな僕ですが（シングル・カップリング）
- 川（シングル・カップリング）
- キミのカオ（シングル）
- 僕の好きな人（シングル・カップリング）
- 文通しよう（シングル・カップリング）
- 呼吸をしよう（デモ: アナログ）
- ちょっぴり恋の予感（アナログ）
- スマイル（デモ: アナログ）
10.ホフディランのテーマ（アナログ.)
11.マフラーありがとう（デモ)
12.君だけ信じりゃいいだろう（アナログ）
13.ホフディランのバラッド（デモ: アナログ）
■2ndAL「帰ってきたWashington, C.D.（Remastered）」
品番PCCA.4587／本体価格￥2,500＋税／2枚組
《特典ディスク収録曲》
- 夢にでてきて（シングル・カップリング）
- summer time POP!（シングル・カップリング）
- コジコジ銀座（シングル）
- 世界の国からコンニチワ（シングル・カップリング）
- 歌をつくって歌う人（シングル・カップリング）
- GOOD!（HOME MADE:デモ・アナログ）
- 約束するよ（HOME MADE:デモ・アナログ）
- POP（HOME MADE:デモ・アナログ）
- 恋する年頃（HOME MADE:デモ・アナログ）
10.恋はいつデモ幻のように（HOME MADE: デモ・アナログ）
■3rdAL「帰ってきたホフディランⅢ（Remastered）」
品番PCCA.4588／本体価格￥2,500＋税／2枚組
《特典ディスク収録曲》
- 遠距離恋愛は続く（シングル・ヴァージョン）
- カム・トゥゲザー(Extended: シングル・カップリング)
- ハロー ハロー ハロー（シングル・カップリング）
- あまりに大きな君（シングル・カップリング）
- あまりに大きな君(Alternative: シングル・カップリング）
- STAND（シングル)
- 欲望（at shibuya: シングル・カップリング）
- 遠距離恋愛は続く（at shibuya:シングル・カップリング ）
- BEST3（at shibuya: シングル・カップリング）
- SUPER DRY（at shibuya: シングル・カップリング）
- 夜(at shibuya: シングル・カップリング）
- つづきはつづく(at BUDOKAN:シングル・カップリング）
- 欲望（Take 1:アナログ）
- 遠距離恋愛は続く（MTR:デモ・アナログ）
- ソフトパレード（MTR:デモ・アナログ）
- かなしみ（MTR:デモ・アナログ）
- JAILHOUSE ROCK
〈日本コロムビア〉
■4thAL「帰ってきた31ST CENTURY ROCKS(Remastered)」
品番COCP-40145～6／本体価格￥2,800＋税／2枚組
《特典ディスク収録曲》
1.ドナードリーマー（アルバム未収録）
2.ビーナス（アルバム未収録）
3.CHOCOLATE PUNK（アルバム未収録）
4.TO THE WORLD（デモ）
5.ユニバース（デモ）
6.HISTORY（デモ）
7.スピリチュアル（デモ）
8.EXCUSE ME（デモ）
9.BABY’S POPS（デモ）
10.NICE DAY（デモ）
11.FLOWER（デモ）
12.SUPERFLY（デモ）
13.長い秘密（デモ）
14.サイクロン（デモ）
15.ビーナス（デモ）
16.テレパシーでシャウト（未発表デモ）
17.ベルリン（未発表デモ）
18.ウェルカムバック（未発表デモ）
■5thAL「帰ってきたPSYCHO POP KILLER BEE(Remastered)」
品番COCP-40147～8／本体価格￥2,800＋税／2枚組
《特典ディスク収録曲》
1.マッドマン（アルバム未収録）
2.EXTRA-HAPPY(KAGAMI REMIX)（アルバム未収録）
3.甘い蜜（アルバム未収録）
4.TWO TURNTABLES（アルバム未収録）
5.ふさわしい人（アルバム未収録）
6.雪（アルバム未収録）
7.ふさわしい人(DEMO)（アルバム未収録）
8.雪(DEMO)（アルバム未収録）
9.大人になる（未発表デモ）
10.平和なクリスマス（未発表デモ）
11.2人のニルバーナ（未発表デモ）
12.元同級生（未発表デモ）
13.芸術的人間（未発表デモ）
14.ソウルセラー（魂を売りたい）（未発表デモ）
15.勝手にするぜ（未発表デモ）
16.ニューフィーリング（新しい気分）（未発表デモ）
17.品定めのジョージ（未発表デモ）
■さらに！ポニーキャニオンリリースの1st～3rdアルバムに、超レア・トラックなどの特典を追加した垂涎のBOXセットも数量限定で発売予定！
※発売時期、価格、内容など詳細は決定次第公式HPで発表
《全国ツアー情報》
■LIVE TOUR「帰ってくるホフディラン」
★大阪公演
【日時】2017年11月19日(日)
【開場】16:30【開演】17:00
【場所】梅田バナナホール
★名古屋公演
【日時】2017年11月25日(土)
【開場】17:00【開演】18:00
【場所】名古屋CLUB QUATTRO
★ 東京公演 ※SOLD OUT
【日時】2017年11月26日(日)
【開場】16:30【開演】17:00
【場所】Mt.RAINIER SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
【チケット情報】5,000円（税込）+ドリンク代（全席着席）
※全公演、未就学児は1名まで膝上に限り無料。ただしお席が必要な場合はチケットが必要
《その他イベント》
■小宮山雄飛があの人と話す会
ホフディランスペシャル（略してホフスペ）
出演／ホフディラン（トークショー）
★2017年12月1日（金）東京／Rethink Lounge TORANOMON
★2017年12月2日（土）大阪／LOFT PlusOne West
★2017年12月16日（土）仙台／SENDAI STATION LOUNGE
《ホフディランオフィシャルサイト》
