福島県須賀川市は8月31日、来年4月開校する同市初の市立小中一貫教育校「稲田学園」の愛唱歌をシンガー・ソングライター岡本真夜の作詞、須賀川市観光牡丹(ぼたん)大使のバイオリニストNAOTOさんの作曲で制作すると発表した。
東日本大震災以降、岡本は音楽を通して被災地の復興活動に取り組んでおり、交流のあるNAOTOさんの紹介で、市が作詞を依頼した。岡本が学校の歌を手掛けるのは初めてである。市役所での記者会見で岡本は「震災後、福島に足を運ばせて頂く機会が増え、微力ながら何か力になれればと思って活動してきました。子供たちが大人になってからも自然に口ずさみ、支えになる歌詞を作りたい」と話した。NAOTOさんは「子どもたちが歌と共に思い出づくりができるような曲にしたい」と語った。
同学園は学年の区切りを「4.3.2」とし、子どもの発達に合わせた継続的な教育活動を目指し、進学時に環境変化に対応できない「中1ギャップ」の解消などが期待される。 新校舎は並び合う、ともに市立の稲田小、中学校敷地内に来年3月完成予定。鉄筋コンクリートなどの3階、延べ床面積5,955平方メートル。当初の児童生徒は約280人を見込む。 市は2014年度から市内全域で小中一貫教育を推進しており、施設一体型は稲田学園が初めて。橋本克也市長は「これまでの一貫教育の取り組みをさらに進め、子どもたちの能力や可能性を引き出す教育を目指したい」と話した。
会見後、岡本とNAOTOさんは稲田中に移動し、稲田小、稲田中の児童生徒の合唱を聴くなどして交流した。
愛唱歌は来年4月6日に行われる稲田学園の開校式で初披露される予定。
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