1982年のデビュー以来、女優と歌手の両方で活躍を続けている原田知世。デビュー35周年を記念してこれまでの代表曲を新アレンジでセルフ・カヴァーしたアルバム『音楽と私』を7月5日にリリースする。そのアルバムの発売記念イベントが、7月4日に新宿の映画館「角川シネマ新宿」で開催された。
『音楽と私』Release Partyと題されたイベントは、トーク&ミニ・ライヴと原田の初主演映画『時をかける少女』(1983年公開)の上映がセットになったもの。会場には多数の応募から当選した幸運なファン300名が詰めかけた。
アルバムのプロデューサーでもあるギタリストの伊藤ゴロー、さらにキーボードの坪口昌恭と共にステージに上がった原田知世は、観客への挨拶と共に「明日7月5日に私のデビュー35周年記念するセルフ・カヴァー・アルバム『音楽と私』が発売されます。7月5日は、私の女優デビューとなったテレビドラマ「セーラー服と機関銃」の放送が始まった日であり、デビューシングル「悲しいくらいほんとの話」が発売になったメモリアルな日です」と話し、まず「ときめきのアクシデント」を披露。
MCではアルバムについて、「今回のカヴァー・アルバムは1曲1曲生まれた時代も違うのに、オリジナル・アルバムのように聴ける1枚になったと思います」、「音楽って、しおりのように人生に挟まっていて、聴くたびにその時のことが思い出されますよね。このアルバムの曲がみなさんにとってしおりのような存在になったら嬉しいです」と語り、さらにアルバムでは初めて弾き語りにチャンレジしたという「くちなしの丘」を歌った。そして最後にファンに対して「やはりこの曲を歌わないと終わらないですよね」とアルバムのリード・トラック「時をかける少女」で締めくくった。
観客の拍手のなか、原田は「今日はスペシャルなお客様をお呼びしています」とコメント。そして舞台上に登場したのは、映画『時をかける少女』や『天国にいちばん近い島』で原田と共演した高柳良一氏。現在は一般の会社員のため滅多に公の場に現れないが、今回は原田の35周年を祝うために出演。原田は、中学生の時に長崎から上京してきて初めて友達になったのが高柳氏で、地下鉄の乗り方を教えてもらったというエピソードを披露。また映画『時をかける少女』の撮影を振り返って原田は、「劇中に印象的な崖のシーンがあるのですが、あれは合成を使わず本当に崖のところで撮影していて」と話すと、高柳氏が「あの崖のシーンの撮影で『隣の足場に移ってください』と言われてその通りにしたら、その前の足場が崩れて…。その時にサラリーマンになろうと思いました(笑)」と裏話を披露した。
新作『音楽と私』は、「時をかける少女」「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」「天国にいちばん近い島」といった80年代のアイドル時代のナンバーから、スウェディッシュ・ポップとのコラボでシンガーとして成長を遂げた「ロマンス」「愛のロケット」という90年代のナンバー、そして「くちなしの丘」や「うたかたの恋」などの2000年以降のナンバーまで、35年のキャリアから選び抜かれた代表曲10曲を新アレンジでセルフ・リメイクしている。
原田は新作のプロモーションで、テレビ朝日系「ミュージックステーション」や日本テレビ系「THE MUSIC DAY 願いが叶う夏」に出演して「時をかける少女」を歌唱し話題となったが、7月8日(土)には関西テレビ系全国ネット「にじいろジーン」に、7月11日(火)にはNHK総合テレビ「うたコン」に出演することが決定している。
また、8月5日(土)〜18日(金)には、ヒューマントラストシネマ渋谷にて、原田知世映画祭「映画と私」と題した特集上映が開催されることが決定。期間中、毎日1本ずつ原田の主演作(計13本)が上映される。尚、8月11日(金・祝)はSPECIAL MUSIC DAYとして2010年発表のライヴDVD『MELTING SUN & ICE MOON』を上映、伊藤ゴローをゲストに迎えた原田のミニ・トークショーも行われる。