1987年「恋人と呼ばせて」でデビュー。現在でも泣き歌のナンバーワンソングとしてカラオケでも歌われ続ける大ヒット曲「会いたい」でも知られるシンガーソングライター沢田知可子が、4月8日(土)新潟県長岡市の長岡リリックホールにてデビュー30周年を記念したコンサート「30th Anniversary Concert 〜こころ唄〜in長岡」 を行った。「会いたい」をキーワードにした歌が数多く存在する昨今、その元祖ともいえる「会いたい」という名曲を世に送りだしたアーティストの記念コンサートである。
沢田は、2004年の中越地震以来、その復興活動に積極的に参加し、長岡少年少女合唱団とともに歌ったオリジナル曲「空を見上げてごらん」を長岡復興応援ソングとして震災以来歌い続け、昨年長岡市の風物詩でもある長岡花火大会でも30万人の観客の前で歌っている。そういった活動が縁となり今回30周年記念コンサートを長岡市で行う事となった。
当日は450席の客席は満員。コンサートの冒頭で沢田の30年の歴史を振り返る映像の終了と共に濃紺のドレスで沢田がステージに登場。ヒット曲「幸せになろう」からスタートし、「恋人と呼ばせて」「天国ポスト」などのオリジナル曲や「どんなときも」「初恋」などのカバー曲含め全18曲を披露。
「会いたい」の作詞者である沢ちひろ氏との最新作にして未発表曲「冬のほたる」もステージで初めて披露した。この曲の歌詞は沢ちひろ氏とその血縁のリリコ氏との共作で、儚い恋そして儚い命を感じさせる抒情的なもの。そこに沢田知可子が切なさ溢れるメロディーを付けた心の底に染みる涙を誘うバラードに仕上がっている。
「2004年の中越地震の後、被災地で歌わせて頂くことで私の第二の音楽人生が始まりました。私は歌うことで誰かの心の薬になれたらと思います。心の故郷とも言えるここだが丘で30周年記念コンサートツアーをスタートできて本当に嬉しいです。これからもっともっと人のお役に立てる様な歌を歌って行きたいと思います」コンサートの中盤では、応援に駆けつけた岡本真夜がステージに登場し、岡本の大ヒット「Tomorrow」を歌う場面も。
コンサート本編の最後では、永遠の泣き歌ナンバー1の「会いたい」を披露。会場では、ハンカチを目に当てながら真剣に聴き入る観客が目立った。アンコールでは総勢39人の長岡少年少女合唱団をステージに迎え、前述の長岡復興応援ソング「空を見上げてごらん」を披露。大きな拍手に包まれながら全18曲を歌い終えた。
またステージ上で6月21日に30周年記念アルバム『BEST & COVER 30』のリリースを発表。このCDは2枚組アルバムとなり沢田知可子のヒストリーを語るうえで欠かせない大ヒット曲の数々、そして今を感じるために欠かせない最新曲の数々、さらには沢田自らがセレクトしたJ-POPの名曲カバーも収録し、アーティスト沢田知可子の魅力を余すところなく詰め込んだ30周年記念作品になる。コンサートで初披露した沢ちひろの作詞による未発表曲 「冬のほたる」 も収録されている。