『涙そうそう』『童神〜ヤマトグチ〜』などのヒット曲で知られる 夏川りみが11月9日に最新シングル『あしたの子守唄』をリリースする。オリジナル作品としては、デビュー15周年記念アルバム『虹』から2年5か月、CDシングル『あすという日が』から約5年ぶりのリリースになる。今回のシングルには、宮沢和史氏(元THE BOOM)が書き下ろした全3曲が収録される。
夏川りみと宮沢和史氏のコラボレーションは、2004年リリースのシングル『愛よ愛よ(かなよかなよ)』(VICL-36371)以来、約12年ぶりとなる。『愛よ愛よ』は、夏川りみの持つ母性に魅かれた宮沢和史氏が、日々に疲れた人たちが、彼女の歌声で癒されて欲しいという願いを込めて書き下ろした曲で、夏川はレコード大賞「最優秀歌唱賞」を受賞している。
宮沢和史氏は、2016年春に歌唱活動を無期限休業したことで、ファンに衝撃を与えたが、その傍らで沖縄民謡の保存に向け、歌手約250人と共に269曲を録音し“音の教科書”として沖縄県内図書館や海外県人会に寄贈するという活動を続けている。一旦マイクを置き、沖縄民謡の伝承の為に力を尽くす宮沢氏の活動を見ていたからこそ、あえて今回楽曲提供を依頼したという夏川。また宮沢氏自身も、今まで考えた事がなかった事を考える良い機会になり、とても新鮮な気持ちで楽曲制作に集中出来た、と語る。
この度発売の最新シングルのタイトル曲『あしたの子守唄』は、4月に発生した熊本の地震がきっかけになり創られた曲で、夏川の母性が溢れる歌声で、一人でも多くの人たちに元気を出してもらいたいという願いが込められている。
〜野良犬でさえ頭(こうべ)を垂れて 今宵の月に気づいていない〜
この『あしたの子守唄』の冒頭の歌詞には、今の不安定な時代に一筋の光を与えるようなメッセージが込められている。「月はいつでも綺麗にそこにあるのに、うつむいてしまっていると、その美しさに気付けない。今、そういう時代になっているので、(夏川)りみの歌を聴いた人が少しでも頭(こうべ)を上に向けてくれるようになればいいなという願いを託して、この曲を創りました」と宮沢氏は語る。
カップリングに収録される『夏花の唄(ナツパナのウタ)』、『月の蛍』は、夏川りみの地元、石垣島の原風景に思いを馳せて作られた歌であると同時に、聴く人それぞれの心にある、故郷の情景や郷愁を大切にして欲しいという想いも込められている。
今回のシングルについて夏川は「マイクを置いてから宮沢さん初めて書き下ろしてくださった曲なので、聴いて下さる方に手渡しするような気持ちで、しっかりと伝えて行きたいと思っています。一人でも多くの人たちに届くように、そして一人でも多くの人たちを元気づけられるように、大切に歌い続けていきたい曲です」と熱く語っている。