千葉県船橋市の非公認キャラクターふなっしーが、ご当地キャラとしては初となる単独武道館公演『梨祭 NASSYI FES.ふなっしー夏祭り 2016』を2016年8月23日(火)に開催した。
3年前、2013年10月1日に行われた、1st SINGLE「ふな ふな ふなっしー 〜公式テーマソング〜」(2013年11月27日発売)で歌手メジャーデビューすることを記者会見で発表した際に記者から「歌手としての夢は?」の質問に対し、「武道館で歌ってみたいなっしー」と発言。ここからふなっしーとファンの間に武道館公演という「夢」がデビューから3年目でその「夢」がついに現実のものとなった。
日本武道館の公演前には、出演者の高見沢俊彦、氣志團のメンバーとメディアの取材に応じた。武道館公演を前にした今の気持ちを聞かれたふなっしーは「ほんとにやるんだっていう気持ちなっしー。まさか3年越しで実現してしまったのは驚きなっしー。」といつも以上に興奮した様子で語り、また今後の目標については「全米・全欧…世界をまたにかけるなっしー!」と宣言した。
この日のために、ふなっしーカラーである黄色と水色で彩られた衣装を着用したゲストの高見沢俊彦は「ふなっしーに合わせた衣装を着てきたよ!」と会見場に登場。ふなっしーの印象について聞かれると「音楽の趣味がフナッシーと会う。このまま調子に乗って、東京ドームまでいこう!」とエールを送った。氣志團の綾小路翔は「ふなっしーは共に千葉を盛り上げる仲間。氣志團万博にも出てくれて、その恩返しをしにきました!」とこの日の意気込みを語った。またご当地キャラとして初となる今回の武道館公演について高見沢は「他のキャラクターたちに勇気を与える。君はご当地キャラ界のビートルズみたいなもんだよ!」と語った。これに対して綾小路は「つまり我々はドリフターズの立ち位置なんですね!」とツッコミを入れ、周囲の笑いを誘った。
さらに話題がオリンピックに移ると、リオ・オリンピック閉会式での引継ぎセレモニーで登場したマリオやハローキティを引き合いに「(東京オリンピックの)五輪の黄色を狙うなっしー!」と宣言した。これに対して「打倒ピカチュー?」という綾小路からの問いかけには「任天堂さん、ごめんなさい!」と慌てふためく姿を見せた。そして最後に「今回の武道館公演をどんな舞台にしたい?」という取材陣の質問に対して、「来てくれている人たちの思い出になるような舞台にしたいなっしー!」とファンへの思いを口にし、会見は終了した。
定刻の19時になると「日本武道館に集まった皆さん、こんなっしー!」というふなっしーの絶叫ともにライブはスタートし、ステージ中央からふなっしーが登場すると12,000人の観客のボルテージは急上昇。一曲目にはふなっしー公式テーマソング「ふな ふな ふなっしー♪」を高見沢俊彦と共に披露し、会場を瞬時にヒートアップさせた。小島よしおが参加した「買物わっしょい」に続き、「ふなふなエンドレスファイヤー」をふなっしーは歌い、続いてあっくま、こあっくまと共に「ナントカナルシング」を披露した。
公演中盤には8月17日に発売されたふなっしー発監修のメタル・コンピレーション・アルバム『フナメタルロック』にも収録されたMR.BIGの大ヒット曲「トゥ・ビー・ウィズ・ユー」がふなっしーによるエレキギター一本での弾き語りで演奏された。「梨空レインボー」では、「おかあさんといっしょ」の「4代目たいそうのおねえさん」いとうまゆ、司会の横町藍、そして高見沢俊彦が再びステージに登場した。演奏が始まるとふなっしーはワイヤーアクションによって武道館の宙に舞い、ファンを驚かせた。
公演終盤には重大発表としてLINEゲームの「LINE ポコポコ」とのコラボが発表され、会場からは驚きの歓声と共に「おめでとう!」というファンの声が響いた。氣志團のメンバー5人と共に演奏した「ぶぎぶぎふなっしー」では、千葉県を盛り上げるふなっしーと氣志團の友情が前面に出た演奏となった。そして、ご当地キャラの光と影を歌った歌詞が胸を打ち抜く「ご当地キャラエレジー」が披露された後、「我々は無理をしない!」というふなっしーの合言葉のコール&レスポンスで本編は終了した。
アンコールでは、ふなっしーと親交のあるアンジャッシュ児嶋が登場し、ふなっしーが日本武道館ゆかりの名曲「大きな玉ねぎの下で」を熱唱する姿を見守った。「武道館でこんな景色を見れると思わなかった、ありがとうふなっしー!」とふなっしーに労いの言葉をおくり退場した。さらにサプライズゲストとしてご当地キャラクター8体(ちっちゃいおっさん(尼崎)、カパル(埼玉県志木市)、コタロウ(東京・墨田区)、ふなごろー(ふなっしー弟)、ふにゃっしー(猫の妖精)、コアックマ(北海道・札幌市)、アックマ(北海道・札幌市)、ポコタ(LINEゲーム))がステージに集結し、「ふなふなふなっしー(ほぼニッチP version)」が熱唱された。そして「感謝感激梨汁ぶっしゃー!」というふなっしーの掛け声で全10曲120分にわたる熱狂の公演は幕を閉じた。
8月29日(月)には、大阪城ホールで同公演の開催が予定されている。