吉永小百合が、9年ぶりとなる朗読CD『第二楽章 福島への思い』を3月11日に発売することが明らかになった。
戦争、原爆の過ちを二度と起こさないための朗読活動を、1986年からライフワークとして行っている吉永。ビクターから1997年6月21日「第二楽章」(広島編)、1999年7月23日「第二楽章 長崎から」、2006年6月21日「第二楽章 沖縄から」と3作品の朗読CDを発売している。
2011年3月11日、東北地方を襲った東日本大震災、そして福島の原発事故は甚大な被害を生み、やがて4年目を迎えるという今日でも、多くの方々が仮設住宅での避難生活を余儀なくされている。福島では、放射能が心配で思うように子どもの外遊びもできず、放射線量の高い場所もいまだに存在する。
この日以降、吉永小百合は朗読活動の内容に、これまでの広島・長崎の原爆詩に加えて、福島で被災された詩人・和合亮一、佐藤紫華子らが発表した詩を加えた。被災された人々の思いに寄り添い、また自らの思いを重ねて、自分なりの方法で多くの人々に発信し、少しでも力になることが出来ればと考えている。これら福島の方々の詩を朗読し収録したCDを『第二楽章 福島への思い』として、2015年3月11日にビクターから発売する。
※本人の印税はすべて東日本大震災で被災された方に役立つよう寄付致します。
※2015年3月10日には津田ホールにて「第二楽章 福島への思い」の朗読会を行います。(別紙)
●CD概要
タイトル : 「第二楽章 福島への思い」
朗読 : 吉永小百合
音楽 : 藤原道山 挿絵 : 男鹿和雄
演奏 : 藤原道山(尺八、笙、明珍火箸ほか)、遠藤千晶(箏)、村澤丈児(三弦・十七弦)
発売日 : 2015年3月11日発売 VICL-64292
価格 : 税抜2,800 税込3,024
発売元 : 株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
プロフィール
吉永小百合(よしなが さゆり)
俳優。主な出演作品に『キューポラのある街』『細雪』『夢千代日記』『北の零年』『母べえ』等。初プロデュース作品『ふしぎな岬の物語』がモントリオール世界映画祭にて審査員特別賞グランプリ、エキュメニカル審査員賞をダブルで受賞。今年から、『母と暮せば』の制作に取り組む。1986年からライフワークとして原爆詩の朗読を始める。ビクターエンタテインメントより、原爆詩の朗読CD『第二楽章 広島』『第二楽章 長崎から』『第二楽章 沖縄から「ウミガメと少年」』が発売されている。TBSラジオ「今晩は 吉永小百合です」(毎週日曜日22時30分)放送中。
プロフィールつづき
藤原道山 (ふじわら どうざん) 尺八ほか
10才より尺八を始め、人間国宝・山本邦山に師事。東京芸術大学大学院音楽研究科修了。2001年アルバム「UTA」でCDデビュー。以来、これまでに10周年記念ベストアルバム「天-ten-」、山本邦山作品集「讃-SAN-」、ウィーンにてレコーディングを行ったシュトイデ弦楽四重奏団との共演アルバム「FESTA」他多数発表。2007年、チェロ(古川展生)、ピアノ(妹尾武)とともにユニット「KOBUDO-古武道-」を結成。アルバム制作、コンサートツアーを行う。その他、ソロ活動では、映画「武士の一分」ではゲストミュージシャンとして音楽に参加。「敦」(中島敦原作/野村萬斎演出)、「ろくでなし啄木」(三谷幸喜作・演出)、日英共同制作ダンス作品「鶴」(ウィル・タケット演出/振付、首藤康之主演)、「スーパー歌舞伎?」(四代目市川猿之助)などの音楽も手がける。現在、東京芸術大学音楽学部邦楽科尺八専攻講師として後進の指導も積極的に行っている。NHK「にほんごであそぼ」にレギュラー出演中。http://www.dozan.jp
男鹿 和雄(おが かずお) 挿絵
1952年秋田県生まれ。72年から多くのアニメーション作品の背景を手がけ、スタジオジブリには「となりのトトロ」の美術監督で初参加。以降「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」「もののけ姫」で美術監督を務めるほか、ほとんどの作品で背景を手がけている。現在はフリーとして、背景美術以外にも挿絵や絵本などの分野で活躍。2008年公開の「崖の上のポニョ」(宮崎駿監督)、2013年公開の「かぐや姫の物語」(高畑勲監督)にも参加。出版物として「男鹿和雄画集」「男鹿和雄画集II」、画文集「第二楽章」(吉永小百合編)、絵本「ねずてん」(山本素石原作)、「ウミガメと少年」(野坂昭如作)、DVD・絵本「種山ヶ原の夜」(宮沢賢治原作)がある。2007年から行われた「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」には東京のみで約29万人が訪れ大きな話題となった。
遠藤千晶(えんどう ちあき) 箏
福島県出身。3歳で初舞台、13歳で宮城会箏曲コンクール児童部第一位入賞。東京藝術大学大学院修了。第8回長谷検校記念全国邦楽コンクールにおいて最優秀賞、文部科学大臣奨励賞受賞。
村澤丈児(むらさわ じょうじ) 三弦・十七弦
東京芸術大学卒業。安宅賞受賞。現在同大学大学院修士課程一年在学。
都山流尺八を藤原道山師に、生田流筝曲、三絃を池上眞吾師に、宮城胡弓、笙を村澤かをり師にそれぞれ師事。2014年・・利根英法記念邦楽コンクール奨励賞(三位)
収録内容
第二楽章 福島への思い 朗読・吉永小百合
BGM作曲・編曲 藤原道山
演奏 尺八、笙、明珍火箸、鈴ほか・藤原道山 箏・遠藤千晶 三弦、十七弦・村澤丈児
1、「故郷(ふるさと)」 作詞・高野辰之 作曲・岡野貞一 編曲・藤原道山
詩 ・ 和合亮一 2〜9
「詩ノ黙礼」より
2、見えない姿の・・・
3、私は地図を・・・
4、私たちは 泣きながら・・・
「詩の邂逅」より
5、雨よ やさしく
「詩の礫 起承転転」より
6、あきらめるのか・・・・
7、待っている
8、小さい私
9、かえろう
詩 ・ 佐藤紫華子 10〜18
10、ふるさと
11、原発難民
12、一時帰宅
13、孤独
14、むごい
15、ぬう
16、きもの
17、過去というタンス
18、富岡の空へ
19、「新相馬節」 福島県民謡 編曲 藤原道山
詩 ・ 若松丈太郎
20、ひとのあかし
「詩の寺子屋」より
21、私に 詩・渡邉鮎花
22、あなたの手と私の手を 詩・吉田桃子
23、福島 詩・小原隆史
24、希望 詩・熊本莉奈
25、あの山を登れば 詩・関根妃奈乃
26、「絆」 合唱:郡山市立郡山第五中学校合唱部 編曲・藤原道山
合唱指揮 小針智恵子
●3月10日 津田ホール
●吉永小百合朗読会
●公演情報
・公演名 祈るように語り続けたい
〜吉永小百合朗読会〜 第二楽章 福島への思い
・日時 2015年3月10日(火)
14:30開場 15:00開演(16:15終演予定)
・会場 津田ホール(千駄ヶ谷)
JR線 千駄ヶ谷駅(中央線の各駅停車)下車
・チケット CD付き5000円/全席指定/CDは公演当日入場時に配布
・主催 公益財団法人日本伝統文化振興財団
・共催 津田塾大学千駄ヶ谷教育研究機構
・協力 株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
●公演内容
吉永小百合が30年間ライフワークとして続けてきた《原爆詩の朗読》への共感の輪は、日本国内はもとより海外まで静かに拡がっています。そして東日本大震災以降、吉永は、福島で被害に遭われた方々が発表した詩を取り上げ、福島の人々の思いに寄り添い、自らの思いを重ねるように朗読を続けてきました。奇しくも震災から4年目を迎える今年3月11日、吉永の企画・制作によるCDが発表されます。今回はこのCDの完成を記念して、朗読会を行います。「思いをつないで」、「寄り添って、いつまでも」・・・・こう願ってやまない吉永小百合が、福島への思いを込めて朗読します。福島で被害に遭われた詩人たち、子供たちの詩に、若手尺八演奏家・藤原道山が祈りと希望を込めた美しい音楽を作曲。尺八、箏、十七弦という和楽器の音色を生かした演奏でお届けします。
朗読 吉永小百合
演奏 藤原道山(尺八)、遠藤千晶(箏)、村澤丈児(三弦・十七弦) 予定
●チケット予約
発売開始 2015年1月26日10時発売開始
<電話> 日本伝統文化振興財団チケットセンター
<WEB> じゃぽチケット http://www.cnplayguide.com/yoshinaga_ja/
CNプレイガイド http://www.cnplayguide.com/
※注意事項:未就学児童の入場はお断りいたします。
●公演のお問い合わせ
公益財団法人日本伝統文化振興財団
担当 大野 メール:ohno@japo-net.or.jp
●CDのお問い合わせ
株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
制作3部 河村泰尚(カワムラヒロタカ)
メール h_kawamura@ve.jvcmusic.co.jp