2003年7月にCDデビューを果たし、記念すべきデビュー10周年目を迎えた昨年、4年ぶりとなるオリジナル・アルバム『A woman’s heart』をリリース。そして、今年の6月11日には自身初となるベスト・アルバム『#10 story 〜Best of Yumi Shizukusa〜』を発売した滴草由実。歌手活動11周年目に突入した彼女が、自身のキャリアを総括するワンマン・ライブ「#10 story LIVE」を開催した。『A woman’s heart』をリリースする前には、一時、声を失うという事を経験し、歌手生命の危機に立たされた滴草。久々のワンマン・ライブということもあり、その意気込みもハンパなものでは無かったはず。開演前、誰もいないステージ上からもそんな滴草の意気込みに気圧されるような雰囲気を感じたほどだった。大勢のオーディエンスが見守るなか、いよいよ幕が開いた。ライブ本編はアルバム『#10 story 〜Best of Yumi Shizukusa〜』と同じく、「Rainy」でスタート。ベスト・アルバムのために書き下ろした新曲ということもあり、会場が一瞬で滴草の世界観に染まる。その後、「心はいつもRainbow Color」や「Missing You」など初期の代表曲を続けざまに披露。かねてからのファンにとってはオナジミの曲を、伸びやかな声で歌い上げる彼女の姿は本当に嬉しそう!「こうして、復活することが出来ました!」とMC中に語るとおり、再びステージの上で歌えることへの感謝の気持ちや純粋な楽しさをひしひしと感じた。
MCを挟んだあとはアコースティック・セットへ。「自分が救われたのは、ファンの存在があったからこそ。その気持ちを表した、特に思い入れのある曲」と前置きして「証」を披露した。今の滴草だからこそ表現出来る、エモーショナルなパフォーマンスに心を掴まれたファンも多かったのではないだろうか。そして、代表曲ともいえる「I Still Believe 〜ため息〜」を経たあとは、オーディエンスも総立ちで、よりダイナミックなステージへとチェンジ。「君の涙を無駄にしたくない」「眠れる少女」などの名曲群をパフォームしつつ、「Rainy」と同じくベスト・アルバムに収録された新曲「dope」を披露。ファルセットを効かせたアドリブには妖艶な雰囲気も感じられ、陶酔感を漂わせながら歌う姿は本当にセクシー!タイトル通り、ドープな世界観を表現しきっており、彼女の魅力に改めてハッとさせられた瞬間でもあった。
そして、「これまでの10年間を振り返りながら書いた、特別な一曲」と紹介してから歌ったのは、「アルバム」。「悲しみや痛みを味方にして/自分を見捨てたりしない」という歌詞を歌いあげる姿は、まるで歌手としての決意表明のよう。その後、「傷ついても」「花篝り」を経て、ベスト・アルバム用にリ・アレンジしたヴァージョンの「take me take me」を披露。ステージはここで一度終了するも、止まぬアンコール・コールのなか、バンド・メンバーに続いて滴草が再登壇!「(今日を迎えるまで)ファンのみんなが私のこと、忘れてないかなと思っていた。これからも歌を届け続けていきたい」とMCを挟み、「Keep It Love」へ。会場全体とコール&レスポンスを返し、リラックスした表情を見せた滴草が最後にパフォームしたのは、「don’t u wanna c me <oh> tonight? 〜ReArre ver.〜」。よりファンクネスを増したリ・アレンジ・ヴァージョンで最後まで歌い切った。滴草の「ありがとう!」の声に対して、ファンからも「ありがとう」の声が上がったのが印象的で、終始、客席からは暖かさが伝わるライブだった。
ヴォーカル一人で、約120分のショウを一人で駆け抜けた滴草。ソウルフルにステージで声を張り上げる彼女は、まさに強くしなやかなディーヴァの姿そのもの。10年間の歌手活動を総括するとともに、これからのキャリアに関しても野心を見せたステージ。歌手として、女性として幾分も成長した滴草由実の魅力を充分に感じさせられたライヴだった。
Text : 渡辺志保
LIVE情報
9/13(土)9/13(土) Shibuya Acoustic Lunch Live
タイトル : Shibuya Acoustic Lunch Live 〜滴草由実 × TiA〜
◆日程 : 2014年9月13日(土)
◆時間 : OPEN 12:00 START 12:30
◆会場 : SHIBUYA LOOP ANNEX
東京都渋谷区宇田川町14-14 コーノビルB1F
http://www.live-loop.com/
【EVENT名】Star Lounge 4th Anniversary
MUSICst Vol.98〜music again〜TSUNEI【SideB】Release
【日時】2014年9月25日(木曜日)open 16:00/start 16:30
【料金】前売り¥2.500 当日¥3.000 (別途ドリンク代)
【会場】渋谷StarLounge
【住所】〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町4-7トウセン宇田川ビル1F
【アクセス】渋谷駅 徒歩6分。
【主催】CLOSETst
【チケット予約:問い合わせ】soulcry.syu@gmail.com
■滴草由実-Yumi Shizukusa- OFFICIAL YOUTUBE CHANNEL
https://www.youtube.com/channel/UC5KjF0QFNSIQx_K-vWmfjjg
■滴草由実/「#10 story 〜Best of Yumi Shizukusa〜」(ヨミ テンイヤーズストーリー)
■発売日:2014年6月11日(水)/Being
■品番:VNCM-9022〜23/
■価格:¥3,500+税
収録曲
<DISC.01>
01. Rainy
02. don’t u wanna c me <oh> tonight ? 〜ReArr ver.〜
03. take me take me 〜ReArr ver.〜
04. I’m in Love (featuring Wyclef Jean)
05. 証
06. I still believe 〜ため息〜
07. Missing you
08. 心はいつもRainbow Color
09. Lucky Girl
10. 時よ
11. 花篝り
12. 眠れぬ少女
<DISC.02>
01. dope
02. Don’t you wanna see me <oh> tonight?
03. TAKE ME TAKE ME
04. 砂になる言葉
05. 君の涙を無駄にしたくない
06. 傷ついても
07. GO YOUR OWN WAY
08. CONTROL Your touch
09. CALLING ME
10. Keep it Love
11. さくらのぬくもり
12. アルバム
13. I don’t Love You @目黒BAJ 2014.03.28
<プロフィール>
滴草由実 – Yumi Shizukusa –
birth 1984年7月9日 / 鹿児島県 出身
18歳より本格的に音楽活 動を始める。 著名な海外アーティストとのコラボ レーション、日本国内一流ミュージシャンと様々な音楽ジャンルの制作を経験し、長い歳月を掛けて自身の音楽スタイルを確立していく。培った制作経験と声の特徴を生かして作り上げられたボーカルスタイルは、様々な表情を見せる。ささやくようにやさしく聴き手を包み込み、穏やかに聴き手に寄り添い、時に力強く攻撃的に聴き手を挑発する。 一つの型に捕われない柔軟さを持ち、曲の世界観に合わせ声質の幅をもたせている。 作詞作曲、さらにコーラスアレンジまでこなし、音楽への想いから紡ぎ出された言葉とメロディーが一体となり自然と流れるように聴き手に語りかける。他の誰でもないオリジナルの音楽を構築している。
■滴草由実 オフィシャルサイト: http://www.yumi-shizukusa.com/
■オフィシャルTwitter:https://twitter.com/shizuku_staff
■オフィシャルFacebook:https://www.facebook.com/yumishizukusa
■オフィシャルブログ:http://blog.livedoor.jp/shiz_tic_soul/
<関連リンク>
■滴草由実 オフィシャルサイト