そんなhitomiが、DRESS10月号の小島慶子との「結婚」をテーマにした対談で「それぞれの結婚のカタチ」について語っている。最近では、事実婚、別居婚、主婦婚など、一つのカタチではくくれない結婚のカタチ。そんな中で3度目の結婚を果たしたhitomiと半月は家族と離れて暮らす「出稼ぎ婚」中の小島慶子がお互いの結婚について語っている。
2度目の離婚をしてからは、シングルマザーとして生きてきたhitomi。仕事に、子育てにと忙しい日々の中で、再婚という文字が頭に浮かんだのは離婚から1年半ほど経ったころ。とはいえ、誰か特定の相手がいるわけではなかったそう。
もちろん、世間のシングルマザーたちも「再婚」について考える人は少なくないはず。でも、若いときならいざ知らず、アラフォー世代でしかも子持ちとなれば、出会いも少ない。待っているだけでは再婚は妄想で終わってしまったはず。
hitomiがここでとった行動は「ステキな人がいたら教えて」と周囲の人を巻き込み「恋愛モード」に突入したこと。その中で知人に紹介されたのが今の旦那様なのだそう。
結婚を発表したときは、一部のメディアのお祝いムード一色ではない報道に傷ついたことを自身のブログでコメントしている。これは、hitomiが芸能人だからというわけではなく、離婚を経験した女性なら誰もが陥りがちな不安。「結婚は1度したら添い遂げるもの」「再婚は恥ずかしい」という古い考え方が、再婚に踏み出そうとしている女性の足かせになっていることは確かだ。家族や友人、職場の人たちに何を言われるか、それを考えて、新たな一歩を踏み出さずにいる女性も多い。
hitomiがそんな口さがないコメントを跳ね除ける強さがあったのは、彼女が何も特別な存在ではなく、自分なりに考え抜いて選んだ答えだったから。hitomiが結婚という形を選択した根底には、自分の恋愛感情に任せたうえでのゴールではなく、自分と自分の娘の幸せを最優先に考えた結果。
「(結婚を選んだのは)娘と自分を全ての中心に置くことができたから。他人や世間からどう見られるか、気にしていたら私は何のために生きているのだろうと。そう思うことで結婚に踏み切れたと思います」
そしてhitomiは、2度の離婚があったからこそ、「家族」そして「夫婦」に対して気が付けたことも多かったという。
「それまで結婚とは、いろんなことに夫婦で向き合っていかなければいけないと思っていたんです。でも、今は向き合えないこともあってもいい。すれ違ってもいい。それも含めて結婚なんだなと」
それまでは、仕事も家事も完璧主義を貫いてきたhitomi。なんでも自分でやらなければ気がすまないタイプだったという。でも、今は、一人で無理を重ねることは、相手を信頼していないということなのではないかと考えるようになったそう。相手にゆだねるということができるようになったおかげで、肩の力が抜け、コミュニケーションも自然にできるようになったと語っている。
対談のお相手、小島慶子も、日本とオーストラリアを行き来し月の半分は家族と離れて暮らす生活を送っている言わば「出稼ぎ婚」。半月も家族と離れて暮らしていると聞けば「大丈夫なの?」と心配する声も聞こえてくるもの。
だが、この対談で、2人は、古い考え方に縛られず、自分に合った結婚、そして家族のあり方が幸せをつかみ取る方法だと教えてくれている。世間体を気にせず、自分なりの幸せを求めた結果が「3度目の結婚」であり、「出稼ぎ婚」。
自分の気持ちにまっすぐに、仕事も結婚も自分で選び、自分に合った方法で新たな形を作っていく。世間体を気にするのではなく、まずは自分の気持ちと向き合うこと。そのうえで幸せになる方法を選択し、行動に移すことの大切さを、この二人は教えてくれる。そのためには、結婚は十人十色のカタチがあっていいのだ。「私は結婚できないかもしれない」。そう考えているアラフォー女性たちは、アウトオブデートな結婚観を取り払うことから始めたら、結婚自体がもっと身近なものに感じることができるはずだ。
今を生きる女性の代表であるこの二人の新しい結婚のカタチから、学べることは多いのではないだろうか。世間体という枠を飛び越えた先に、自分なりの幸せのカタチが見えてくるのだと、この二人は教えてくれる。
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