7日間にわたって様々なエンタメ・アイランドが登場するa-nation island powered by inゼリー。多彩なデイリーテーマのもとに開催される<live>4日目、8月17日はa-nation「Asia Progress〜Departure〜」! アジアを中心に活躍する独自の個性を持ったアーティスト13組が国立代々木競技場第一体育館に集結した。
セクシーな衣装をまとい、観る者を釘づけにするパフォーマンスで大きな歓声を巻き起こしたのは韓国発の7人組・AOAだ。楽曲やダンスのテイストは非常に大人っぽい雰囲気だが、MCでは一転キュートなキャラクターがあらわれる。そのギャップもまた大きな魅力。ここから日本でのさらなるブレイクを予感した。
しょっぱなからヒップホップ色の強い楽曲でフロアを揺らした青山テルマ。ソカチューン「サマーラブ!! feat. RED RICE from 湘南乃風」では曲を中断、観客に親しみを込めたダメ出しをすることで盛り上がりを倍増させる。自虐的なMCで客席との距離をさらに縮めた後、「Smile Again」ではサビの振りで驚異的な一体感を生み出した。
割れんばかりの黄色い歓声を浴びてステージに登場したのは超特急。他に類を見ない独自のエンタテインメントを追求したパフォーマンスに、会場にはたくさんの笑顔の花が咲く。奇抜さに目を奪われがちだが、メンバー全員に歌やダンスの実力がしっかり備わっているのもいい。和楽器をフィーチャーした「ikki!!!!!i!!」の破壊力が会場に響き渡った。
会場にアカペラで美しい歌声が流れ出す。それに呼応し沸き起こった大きな拍手とともにシェネルが登場した。「Baby I Love U」や「ずっと」、「シャナナ☆」といったヒットチューンの英語カバーは、原曲の素晴らしさを違ったベクトルで改めて実感させる仕上がりとなった。
女性ダンサーを引き連れて、キュートに登場したのは剛力彩芽。「友達より大事な人」でのプロペラダンスや、「あなたの100の嫌いなところ」でのガオガオダンスなど、見どころ満載のステージに会場は大きく沸く。「すごく緊張しています」と言いながらも、楽しそうに笑顔を浮かべながら自らのダンススキルを如何なく発揮していた。
登場するや、アッパーチューン「GO」で観客の気持ちを一気にハジけさせたDEEP。だが、その後はコーラスグループとしての実力を見せつけるべく、井上陽水&玉置浩二「夏の終わりのハーモニー」のアカペラカバーや、バラード「君じゃない誰かなんて〜Tejina〜」をピアノ1本で披露する。その極上のハーモニーにすべての人が酔いしれていた。
「盛り上がっていくよー!」という叫びでライヴをスタートさせたのは、7人組となったDA PUMP。デビュー曲「Feelin’ Good 〜It’s PARADISE〜」からメドレーで大ヒットナンバーを次々と繰り出していくセットリストに、会場は大興奮に包まれる。素晴らしい楽曲の数々はこれまでの輝かしい歴史を実感させるが、そのどれもが今のDA PUMPによってしっかりアップデートされていたことこそに意味がある。力強く進化したISSAの歌声はもちろん、楽曲の世界観を肉体で表現し尽すパフォーマー陣のスキルは圧倒的だ。18年のキャリアを持つグループとしての意地とプライドを感じた最高のステージだった。
目に見える程のオーラをまとって登場したのはa-nationに2年連続出演となる台湾のトップアーティスト・SHOW。最新シングル「Fantasy」では観る者の心をつかんで離さないダンススキルを見せつけ、力強いボーカルを響かせる。かと思えば、続く「Beautiful Girl」では柔らかな表情で楽曲の世界観を聴き手へとしっかりと伝える。俳優や司会業もこなすマルチな才能に起因する、そのアーティストとしての表現力の豊かさが彼にとって最大の武器になっていることは間違いない。ラストはアッパー&ヘビィな楽曲をメドレーで聴かせ会場を大きく揺さぶり、「This is a Dance“SHOW”!!」という一言を残し、颯爽とステージを後にした。
続いては、今の日本でもっともその歌声に注目が集まっているであろう歌姫、May J.が登場。1曲目「Let It Go−English ver.−」だ。感情の起伏を繊細に紡ぎながら流麗に届けられる最高のボーカリゼーションに、すべての人が息をのんで聴き入る。そして、間奏に入ると堰を切ったように大きな拍手が沸き起こる。それは、人の心を無条件に突き動かす音楽の力、歌の力をまざまざと見せつけられた瞬間だった。アッパーチューン「Sunshine Baby!」ではハジけた表情を見せ、続く「Garden」ではピースフルな大合唱が巻き起こった。そしてラストはバラード「本当の恋」で会場をあたたく包み込み、感動的なステージを終えた。
様々な色のペンライトの光で客席が染められる中、ハツラツとしたパフォーマンスでその場を掌握したのは韓国のボーイズグループ・BOYFRIENDだ。6人それぞれの個性とスキルが融合して生み出される存在感は、国立代々木競技場第一体育館のステージを小さく感じさせるほど。2曲目「Brand New Day」でヨンミンが投げキッスをすれば歓喜の声が上がる。自己紹介でドンヒョンが「Let It Go」を口ずさめば客席には最高の笑顔が溢れる。聴き手の恋人になりたいという思いからグループ名を決めたというだけあって、彼らのライヴはつまりデートということなのだろう。たくさんのワクワクとドキドキを詰め込んだデートはメンバーからの「愛してる」「大好きだよ」の言葉で幸せなエンディングを迎えた。
「よろしくお願いします! 三浦大知です!」そんな礼儀正しい挨拶とは裏腹に、ゴリゴリのEDMナンバー「Right Now」でバキバキに踊りまくる激しいオープニングで度肝を抜いた本日の大トリ。ダンサーとほぼ同じダンスを華麗にこなしながらも、一切ブレることなくしっかりと歌を届けるスキルはまさに驚愕だ。アカペラから始まり、その後はピアノ1本で歌い上げるバラード「Lullaby」などで見せた、シンガーとしての類稀なる才能も素晴らしいものだった。「Get Up」のサビではみんなでコブシを突き上げる簡単な振りを優しくレクチャーし、心地よい一体感を生み出すことを忘れないのも実に彼らしい。自らがMCで語っていた通り、三浦大知のライヴは誰でも楽しめる最高のエンタテインメント。ラストナンバー「I’m On Fire」のエンディングで銀テープが華やかに舞った瞬間、そのことを強く実感した。
3年連続で開催されている「Asia Progress」は、例年にも増してバラエティ豊かな多数の才能を迎えたことでさらなる進化を遂げた。来年もまたここでしか見ることのできない素敵な夢をきっと見せてくれることだろう。
(取材・文/もりひでゆき)
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