先日11月4日(月・祝)、渋谷WWWで、初の自主企画イベント「りんご飴音楽祭2013〜水曜日のカンパネラ編〜」を開催した水曜日のカンパ ネラ。同 イベントは、今年3月に初めて人前に立ってライブをしたばかりの“水曜日のカンパネラ”の歌唱担当・コムアイが、好きなアーティストやコンテンツ を集めて 開催したイベントとなった。
出演者には、AZUMA HITOMI、Charisma.com、大森靖子、KenmochiHidefumi、西村ひよこちゃん、dj sleeperといった、これまでに彼女自身が刺激を受けたアーティストが勢揃い。それぞれのフィールドで、各アーティストとともに最高のパフォーマンス を見せつけた。さらに、コムアイが毎週観に行くくらい好きだという落語の世界から、落語家の瀧川鯉八が出演。ステージの高座に座りながら、会場か ら笑いを 集めた。また、コムアイ自身が興味を持ち、実際に山に行って実践もしたことのあるという、鹿の解体をステージ上で披露。解体の師匠であるトーク笑 いととも に、真剣なまなざしで鹿を解体した。
このイベントのトリを飾ったのは、主催者でもある、水曜日のカンパネラ。10月9日にリリースされた『羅生門』の1曲目に収録されている「モノポ リー」、音楽配信サイトOTOTOYで限定配信されている「モスラ(幼虫ver.)と立て続けに披露。「モスラ」では懐中電灯を手に持ち会場内に 下り、完 全に暗転した暗闇の会場を歩くという演出を見せた。その後のMCで、「次の曲からバンドが入るはずだったのに、完全に忘れていた」と告白。今回の 共同主催 者、ringo-a.meから、ドラム、 ベース、エアギターのサポートが入り「不二子」を演奏。そして、今回のスペシャルゲスト、BiSの太鼓持ち担当のファーストサマーウイカが加わり 「アリババ神帝」をデュエットし会場を湧かせた。
後半戦に歌いはじめたのは、来場者にプレゼントされたCD-R収録の「牛若丸(幼名ver.)」。Aメロを歌ったかと思うと、いきなりハミング に。歌う前、「正直まだ覚えきれてない…」との言葉を残したが、実際に覚えきれておらず、曲の8割をハミングで歌ってみせる。その姿をみて、なぜ か逆に呼 応し盛り上がる観客たち。終盤では、歌詞の中にもある「…峰打ちだ…」の演出なのだろうか、ステージ前列にいたお客さんたちの頭を、手刀で峰打ち していく という行為に。
そして、「お七」「マリー・アントワネット」と、水曜日のカンパネラの楽曲の中でも特に人気の高い楽曲を披露。「お七」では、「人情! 人情!」「江戸前! 江戸前!」というコールが会場全体を埋め尽くした。曲の途中でお菓子を投げるのが定番になっている楽曲「マリー・アントワネット」では、いつも投げるタイ ミングでお菓子を投げられず、曲終わりで、イルカに餌付けするかのごとく、お菓子を投げてみせた。
ラストは、最近の水曜日のカンパネラの ライブで名物化しつつある「星一徹」。この日の会場である渋谷WWWは段差があるにも関わらず、サビの「ちゃぶ台返し〜」では、全員が正座をして ちゃぶ台 を返すポーズを取る。会場一帯がちゃぶ台返しをするという壮観のなか、すべてのライヴは終了した。
「アンコールはしないユニットなんですよ…」と本人の言葉通り、アンコールは無し。その代わりにコムアイのトークが長めに行われた。
「武道館でやることとか全然興味ないんですよね〜、目標とかもあまり作りたくなくて… 自分が楽しくやって楽しんでもらえる企画ができればそれでいい。というか自分が楽しければそれでいい!」
というラストのMC。いろいろなアーティストがいる中で、これほどシンプルに楽しんでやっているアーティストはどれくらいいるのだろうかと、考え させられた一言だった。
今後の水曜日のカンパネラは、来年1月に山梨で鹿の解体ツアーを企画中とのこと。楽曲も毎月のようにどこかでリリースされる予定とのことで、次の 展開がますます楽しみになる一夜であった。
写真:下家 康弘
【リリース情報】
タイトル:羅生門
発売日:10月9日(水)
品番:TRNW-0043
価格:1,500-(税抜1,429-)
収録曲:1.モノポリー 2.素子 3.星一徹 4.シャア 5.マリー・アントワネット 6.アリババ神帝 7.不二子 8.竹久夢二
店舗特典:全国タワーレコード(未発表音源「大五郎」CD-R)
ヴィレッジヴァンガード下北沢店(「羅生門」全8曲インストCD-R)
【関連URL】
水曜日のカンパネラ・Twitter:
https://twitter.com/wed_camp
水曜日のカンパネラ「マリー・アントワネット」MUSIC VIDEO:
http://youtu.be/W6Iv7O9qAHg
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■水曜日のカンパネラ HP