人気ロックバンド SOPHIAが13日・14日の両日、今月9日の突然の活動休止発表後、初めて公の場となる地元・大阪オリックス劇場でコンサートを行い、客席を埋め尽くした4,800人のファンを熱狂させた。
これは3月10日よりスタートした全国ツアー<SOPHIA TOUR 2013 未来大人宣言”(20か所33公演>の一環で、先月6日に発売したアルバム『未来大人宣言』を中心に、この日まで同ツアー前半に行ってきたライブハウス公演とは全く異なる、ホール公演用のステージ内容にしての全25曲初めての公演でもあった。
会場となったオリックス劇場は昨年、旧・大阪厚生年金会館から名前を一新させ、SOPHIAがこけら落とし公演を行った場所。2010年にはメンバー・都啓一のガン闘病によりライヴ活動が休止となった全国ツアーでも公演を行なった場所でもあり、併せてその日のライヴが大阪厚生年金会館公演として最後の公演でもあった。また、彼らがロックバンドとして最多の公演数を記録している場所でもあり、メンバーの思い入れも非常に深い場所。
演出・選曲・総合プロデュースを行っているのがボーカル・松岡だが、活動休止前最後となる本ツアーで新たな試みをとりいれたという。東京駅の『TOKYO HIKARI VISION』等で話題のプロジェクションマッピングをロックバンドのライヴに融合させた演出がメインの1部と、デビュー当時の楽曲メドレーやニューアルバム曲を初披露する2部、その間にはライブバンドでは珍しい15分の休憩をはさんだ2部構成となっている。演出のメインとなるプロジェクションマッピングを含め、総演出製作費用は5000万円にのぼるとのこと。松岡は「SOPHIAのライヴ演出を僕がやって来た中で、一番力を入れている。活動休止前最後のツアーにして、SOPHIAとしてこれまでに見たことのないライヴに仕上げることが出来た」と語っている。
13日、LIVE当日朝に起きた地震については、ギターのジルから「朝早くに起きた地震、揺れてる時間が長かった。ベッドに横になっていながらも、早く揺れが止まってくれ〜って祈り続けた」とホテルでの体験を語る場面も。地元・大阪での久しぶりのツアー公演ということで、松岡は「突然の活動休止宣言だったので、未来大人宣言したばかりなのに、びっくりさせたと思うけどごめんね。びびらせて悪かった。」とあいさつ。休止に関しては「SOPHIAとして19年間歌ってきました。その声があなたに届いたからこそ、今日この場所がある。この空間はあなたが帰る場所です。そして僕らが帰ってくる場所です。それだけは永遠に変わりません。」と説明。活動休止を惜しむファンの中から、熱いエールが送られた。
ラストのMCでは、「SOPHIAはずっと変わらずここまでやってきました。しかし今は少しだけ大人になったんだなと思います。あの頃、みんなと出会った頃の俺らは、活動休止なんて怖くて言えなかった。成長したなと思います。僕らは解散するわけでもなく、死ぬわけでもなく、20周年という目標がありますから、それぞれの戦いで戦ってこようと思います。」とも説明。そして、最後に「とにかく生きようぜ。未来を生きようぜ。生きてるんだから、いろんなことがあるさ、昨日死んだやつが生きたかった今日をいま俺たちは生きている。俺たちと一緒、みんなも自分自身と戦ってこい。」とメッセージを送った。
活動休止最後の本ツアーは、8月12日の日本武道館でファイナルを迎える。
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