ニュー・アルバム「歌舞伎デスコ」(発売・徳間ジャパンコミュニケーションズ)が好調の人気5人組ヴィジュアル系ロックバンド、ダウト=ボーカル・幸樹(こうき)、ギター・威吹(いぶき)、同・ひヵる(ひかる)、ベース・玲夏(れいか)、ドラムス・ミナセ(みなせ)=が4日、東京・渋谷区のSHIBUYA O―EASTで「5minute SPECIAL MEMORIAL LIVE『SONG FOR YOU』」と銘打ったプレミアムLIVEを行った。
これは、昨年11月14日に発売した「中距離恋愛」で初めて歌謡曲系の楽曲を歌ってオリコン演歌・歌謡曲チャートで1位(総合チャート12位)を獲得したり、演歌の聖地とも言われる浅草のCDショップ「ヨーロー堂」で新曲発表イベントを開いたりと、つねにチャレンジ精神旺盛な彼らが、今度は、応募者約5000通の中から抽選で選ばれた全100組のファンを招き、1組ずつリクエスト曲を募り、その1組の人だけのために歌って演奏するという前代未聞のスペシャルイベントを行うことになったもの。
北は北海道・札幌市から南は九州・熊本県まで、全国から100組の熱狂的ファンが詰めかける中、正午からスタートし、午後8時までの8時間にわたって1組ずつのリクエスト曲に応えながら全100曲熱唱。そのリクエスト曲の中で一番多かったのは、「あいするひと」だった。
ボーカルの幸樹は「お客さんが1組だからといって、違和感もなければ、テンションが下がるわけでもなく、ライブ自体はいつものステージと変わらず、もちろん手を抜くこともなく最後まで歌いました。なかには感極まって泣いているファンの人たちもいて、今回のライブをやってよかったなと思いました。本当に楽しかったです」と話していた。
また、演奏では一番過酷なドラムス担当のミナセは「8時間叩きっぱなしなので大変でしたが、曲に入ったら集中、集中という気持ちで演奏しました」とプロ根性を発揮し、やり遂げたご褒美は?という質問にベースの玲夏は「明日のオフです」と笑顔を見せていた。
今年前半は、5月3日の神奈川・クラブチッタ川崎を皮切りに、6月8日の名古屋・ボトムラインまで全国14カ所で春のツアーを行った後、6月12日の台中を皮切りに同23日の台北まで、バンド史上最大本数、最大規模の全8カ所で「アジアツアー」を開催。なかでもマカオ公演は、ヴィジュアルシーンでは史上初だ。
昨年は、台湾で2回、香港で1回公演を行ったが、本格的なアジアツアーは初めてで、幸樹は「アジアの人たちが楽しみにしてくれていますし、初めて行く国もあるので、いまからすごく楽しみですね」と意欲満々。結成6周年を迎え、「音楽があふれている中で、ダウトはこういうバンドだというのをもっと色濃く出すことが、6年目のダウトの課題です」と気を引き締めていた。