石橋凌、待望のワンマン・ライブ『SHOUT of SOUL』が、12月16日(日)赤坂BLITZにて開催された。
昨年末、初のソロ・アルバム『表現者』をリリースし、明けて1月には東京キネマ倶楽部にて復活ライブを成功させた石橋凌。その後も、俳優業を両立しながら「一つでも多くのステージで歌い続けていく!」と宣言し、ロックフェス『ARABAKI ROCK FEST.12』への出演や博多での『one night project』への出演など、多くのイベント出演、ライブ活動を重ねてきた。チケットがソールドアウトとなった赤坂BLITZでの東京公演では、ソロ・アルバム『表現者』からの楽曲はもちろん、ARB時代のナンバーや、スペシャルなカバー曲などが3時間に渡って披露された。
今回のステージでは、池畑潤二(Drums)、渡辺圭一(Bass)、藤井一彦(Guitar)、伊東ミキオ(Keyboards)、梅津和時(Sax)&ホーン隊3名というバンドメンバーが集結。さらに、スペシャル・ゲストとして仲井戸麗市が参加。石橋凌曰く「ソウルメイトとの魂の競演」が実現したのだ。
日本屈指のロックンロールを奏でてきたレジェンダリーなメンバーが集結した石橋凌バンドの“いま”。しかし、懐古主義な表現ではなく、2012年を感じさせるバンドアレンジ、Twitterなどソーシャルメディアを効果的に活用したデジタルをアナログ的に活用する活動など、常に新しいことにチャレンジする姿勢が感じられた。
ライブでは、豊かな音空間を生み出すために、こだわりの音を聴かせる数々の工夫が試みられていた。それは、バンドメンバーと1年の交流をかけて磨きあげた阿吽の呼吸を感じさせるスタイルであり、ロックやジャズ、ファンク、ブルース、スカがおり混ざった、ソロならではの自由度の高いライヴ・パフォーマンスが印象的だった。
MCでは、復興祈願で訪れた山元町について、「今年の7月に訪れて、唄を歌わせてもらいました。しかし、まだ3日前に電気がつながったばかりという現状に驚かされました。地元の方は、震災が時間の経過とともに風化して忘れられるのが怖いと話されていましたが、その通りだと感じました。今日は、地元のボランティアの方々がチャリティーでTシャツとミサンガを持ってきてくれています。」とリアルな現状を語られていた。
そして歌われたのが、アルバム『表現者』で最初に完成したリードチューン「我がプレッジ」だった。自らに誓いを立て、前に進む男を歌いあげた魂の楽曲は、被災地の石橋凌ファンはもちろん、毎日を一生懸命に生きるファンへの応援歌として、多くのオーディエンスに必ずや勇気と希望を与えたことだろう。そのまっすぐにポジティヴなエネルギーは、2013年への、積極的な音楽活動を期待させるに充分な夜だった。
本日の模様は、ドキュメンタリー仕様のライブ作品として今春DVD / Blu-rayとしてリリースされることが発表された。音楽活動復活後の集大成とよべる内容となるだろう。ライブを体験したファンも、体験出来なかったファンも注目したいところだ。
写真撮影:渡邉俊夫
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