大阪のレゲエシーンを代表するビッグサウンドRED SPIDERが10月26日(金)大阪城ホールで「緊急事態〜ONE SOUND DANCE〜」と打たれたダンスイベントを開催した。その名の通り、RED SPIDERのJUNIORただ一人のレゲエサウンドマンがターンテーブルでレコードプレイをするイベントというシンプルすぎる内容にもかかわらず1万人近くの観客を動員した。
大阪城ホールを埋め尽くした大観衆が4時間にわたり、たった一人が鳴らすレコードプレイに盛り上がり続けるという異様な光景は、レゲエシーンのみならず、音楽シーン全般にとっても大きな意味をもつ一夜となった。 この「緊急事態」というダンスイベント、RED SPIDER/JUNIORのみがセレクターとして出演するダンスイベント。過去にはBayside Jennyで第一回目が開催され、その後、会場をZepp OSAKA、ATCホールと規模を倍増させ、ついに大阪城ホール公演に至った。
定刻を10分ほど過ぎて会場が暗転しJUNIORがステージに登場すると会場中から地割れのような大歓声が起こった。パンパンに詰まった大阪城ホールを見回し「今週、大阪城ホールでショウやったんは長渕さんとB’Zと俺やで。レコード回しするだけの奴にこんな人集まるとかオマエら考えられるか!?」とJUNIOR自身も改めてこの異常な光景に驚きを隠さない。
前半はビギナーにも入りやすいジャパニーズレゲエのダブを中心にセレクト。会場が大阪城ホールだろうが歯に衣着せぬMCは健在。現在の音楽シーンに対する辛辣な物言いはイベントが佳境に入るにつれて拍車がかかる。会場の温度が上がったところからは、70年代、80年代のファンデーションから超最新の現地直送のブランニューまでをセレクト。「ダダ滑りでもエエんや、今日は俺がかけたい曲かける」との宣言通り、これでもかとコアなチューンをセレクト。流行りのビッグチューン以外にも隠れた名曲が埋もれているという「レゲエの奥深さ」を現場でも常に伝えたいというJUNIORのスタンスは、場所が大阪城ホールであってもブレない。またそのJUNIORのスタンスに呼応するかのように会場の熱量はさらに膨大し、大阪城ホール全体が異様な熱気に包まれていく。
2時間半にわたるプレイを終えたところで「緊急事態」大阪城公演に駆け付けていたDeeJayやシンガーたちも急遽ラバダブでステージに参戦。豪華なマイクリレーもまたこの緊急事態の恒例の風景だ。
ラバダブ終了後も終演時刻ぎりぎりの23時まで、彼にしかプレイ出来ないであろう鉄板のアンセムチューンを次々と満員御礼の大阪城ホールに投下する。当日来場していた自身の母親に向けて一曲プレイしたのが印象深かった。 後に続けと言わんばかりに、集まった若い観客に向けて、熱いメッセージを投げ掛ける姿こそがこのアーティストの人気の秘訣なのかもしれない。
大きな一歩を歩み始めた彼から今後も目が離せない。
■リリース情報
2012年3月21日リリース
RED SPIDER
「AH MURDER」
<VICP-65043/¥2,500(TAX IN)>
【収録曲】
1.INTRO
2.MURDER ANY ONE feat. BOUNTY KILLER
3.DI OUT COME feat. SIZZLA
4.MIDDLE DAY feat. AIDONIA
5.INTERLUDE 1
6.GAL OVER GUN feat. SERANI & FUTURE FAMBO
7.PULL UP feat. KONSHENS
8.ONE OF A KIND feat. ALAINE
9.SAME WAY feat. RICHIE LOOP
10.OH MY feat. RICHIE STEPHENS
11.GIVE TO ME feat. SPICE
12.AUDREY feat. ASSASSIN & LUKIE D
13.TOO BAD MIND feat. BEENIE MAN
14.INTERLUDE 2
15.FRIEND’S LIKE THESE feat. JAH VINCI
16.GONE WITH YOUTH DEM SOUL feat. I-OCTANE
17.ONE BLOOD feat. L.U.S.T.
18.SOME HOW feat. LUCIANO
<関連リンク>
■RED SPIDERオフィシャルサイト