2011年公開の『冷たい熱帯魚』『恋の罪』で国内の映画賞を総ナメ、2012年1月公開の『ヒミズ』では主演の二人がヴェネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞、最新作『希望の国』では、新たな原発爆発が起こった日本の日常を描き出し、日本映画で唯一の快挙であるトロント国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞した園子温監督の初の痛快エンタテインメント映画『地獄でなぜ悪い』が2013年3月に公開されることが発表され、星野源が出演することが明らかになった
今作は、園監督自身の「アクション映画を撮りたい!」という強い気持ちから、15年以上前のシナリオを見つけ出し、製作に至った。インディペンデント界で名を轟かしていた“かつての奇才”と世界が認める“現在の鬼才”。同じ園子温ながらも、ふたりの監督のコラボレーションともいえる作品。出演は、國村隼、堤真一、二階堂ふみ、友近、長谷川博己、星野源。
また星野は、初主演映画「箱入り息子の恋」が、2013年初夏に全国公開されることも発表されたばかり。
■星野源コメント
中野武蔵野ホールの特集上映で『自転車吐息』を観たのが十数年前。園さんの作品に初めて参加します。シナリオを読んでぶっ飛びました。とんでもない熱量。毎日の撮影が本当に楽しくて、興奮しっぱなしです。皆さんが大喜びするような作品になると思います。
■園子温監督コメント
このシナリオは15年ほど前に書いていたもので、それを今の僕が共同脚本するような気持ちで加筆しました。『キル・ビル』っぽい、と言われることもあるけれど、先にシナリオは書いてたので、どこか似てたとしてもそれは偶然です(笑)。とにかく過激で、しかもいろんな要素がてんこ盛り。だからいろいろなジャンルの方にお声掛けさせていただきました。今回は純粋にお客を楽しませられればいいと思っています。実は裏テーマに「35ミリ映画への愛」も詰まっています。
『地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell?』
出演:國村隼 二階堂ふみ 友近 長谷川博己 星野源 坂口拓 / 堤真一
製作:「地獄でなぜ悪い」製作委員会 配給:キングレコード、ティ・ジョイ
2013年3月 新宿バルト9ほか、全国ロードショー
ストーリー
ある理由から憎しみ合うふたりの男、武藤(國村隼)と池上(堤真一)。しかし、武藤の娘で女優のミツコ(二階堂ふみ)に池上が思わぬタイミングで恋をする! やはりある事情から刑に服していた武藤の妻・しずえ(友近)の出所祝いにしずえの夢であるミツコの映画デビューをなんとか叶えたい武藤は、素人のくせに何を思ったかミツコ主演で映画を撮ることを思いつく。憎いながらもミツコ主演の映画製作を成功させたい池上、ひょんなことから映画監督と間違えられた公次(星野源)、その公次に頼まれミツコ主演映画を撮るハメになる自主映画監督・平田(長谷川博己)が加わり、事態はよりややこしくなっていく……!
脚本・監督:園子温
1987年、『男の花道』でPFFグランプリを受賞。ぴあスカラシップ作品として制作された『自転車吐息』(90)は、ベルリン映画祭正式招待のほか、30を超える映画祭で上映。以後、『自殺サークル』(02)、『奇妙なサーカス』(05)、『夢の中へ』(05)、『紀子の食卓』(06)、『HAZARD』(06)、『エクステ』(07)、『ちゃんと伝える』(09)など衝撃作を続々と発表し各国での受賞多数。09年『愛のむきだし』で、第59回ベルリン国際映画祭「カリガリ賞」「国際批評家連盟賞」、第9回東京フィルメックス「アニエスベー・アワード」を受賞。ヴェネチア国際映画祭出品作『冷たい熱帯魚』(10)、カンヌ国際映画祭出品作『恋の罪』(11)は2作品続けて日本でも大ヒットを飛ばし、『ヒミズ』(11)は主演の染谷将太と二階堂ふみがマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞、最新作『希望の国』では原発をテーマに、離散する家族の生きざまを感動的に描き出し、第37回トロント国際映画祭にて最優秀アジア映画賞を受賞。いま、日本人監督で最も国内外の注目を集めている監督といっても過言ではない。
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