先月18日に発売となったスペシャル・ベスト・アルバム「I LOVE YOU ?now & forever-」が3週連続オリコンウィークリーチャート1位を記録するという快挙を成し遂げ大ヒット中、さらに9月からは5年ぶりの全国ツアー「桑田佳祐 LIVE TOUR 2012 “I LOVE YOU ?now & forever-”」を控えている桑田佳祐から、新たなビッグニュースが届いた。
なんと、1999年の「素敵な夢を叶えましょう」以来、自身13年ぶりとなる単行本の刊行が決定したのである。その名も「桑田佳祐 言の葉大全集 やっぱり、ただの歌詩じゃねえか、こんなもん」。このタイトルを見て、ピンとくる向きも多いに違いない。そう、桑田は1984年に「ただの歌詩じゃねえか、こんなもん」、そして1990年に「ただの歌詩じゃねえか、こんなもん’84-’90」(ともに新潮文庫)という書籍を以前出しているのである。この二作品はサザンオールスターズの作品を中心に作られた伝説のエッセイ&歌詞集であったが、今回は上記のスペシャル・ベスト・アルバムの記念出版ということもあり、完全に桑田佳祐ソロ作品にフォーカスを当てた作品となっている。そういった意味では、以前の2冊を知っている往年のファンにとっても、スペシャル・ベスト・アルバムなどをきっかけとした新規のファンにとっても、大いに期待が膨らむ内容となりそうだ。
1987年に「悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)」で桑田佳祐名義での活動を始めてから25年。その間ソロ名義で発表してきた数多くの曲の中から、桑田が自ら選んだ88曲の歌詞とともに、ソロ活動を開始した80年代後半から現在に至るまでの、歌と共に歩んできた歌手人生を自ら語りつくした。80年代のバブル経済に向かうキラキラした世の中で、「ポップス」に愛着を感じ、バンドとはまた違った新しい音楽仲間たちと切磋琢磨して始めた曲作り。90年代、母の死と、時期を同じくした2枚目のアルバム『孤独の太陽』。棺の横でギターを弾きながら作った曲も収められたこのアルバムで、「ポップ・シンガー」へのこだわりを決意したこと。「波乗りジョニー」「白い恋人達」と好調な中で作った三枚目のアルバム「ROCK AND ROLL HERO」に対する意外な自己評価。「いいものを作りたい」という執念で臨んだアルバム「MUSICMAN」と、突然の病気。闘病の日々、紅白歌合戦での復活、そして震災・・・。また、今秋からスタートする5年ぶりのツアーに向けて、また未来に向かってのさまざまな想い──。
命に向き合い、音楽について、仲間について、真摯に紡いだ「桑田佳祐」の口から今だからこそ出てくる言葉の数々。書き下ろしのエッセイと、長年にわたって紡ぎあげてきた歌詞とともに、まさに「言の葉大全集」の名に相応しい書籍が出来上がる。全国の音楽ファン必携・必読の一冊となるだろう。発売日は全国ツアーの初日でもある9月15日。もちろん、ツアーの各会場でも販売されるが、会場販売限定の特別なカバーも用意されるとのことなのでこちらもお楽しみに!
スペシャル・ベスト・アルバム、全国ツアーにプラスして、久々の書籍発売と、ファンにとってはたまらない、桑田から立て続けのプレゼントの発表となった。そして、これを読みながら、改めて「I LOVE YOU ?now & forever-」を聴けば、新たな発見と喜びに出会えるに違いない。乞、ご期待。
書名 「桑田佳祐 言の葉大全集 やっぱり、ただの歌詩じゃねえか、こんなもん」
著者 桑田佳祐
発売日 2012年9月15日
定価 1,680円(税込)
発売元 新潮社
336ページ
版型 B6