カメラマン:西槙太一
7月28日(土)に、DANGER CRUEが企画するライヴイベント「J-ROCK EXPLOSION 2012 華麗なる激情 -Splendid Violent Emotion- vol.3」が、恵比寿リキッドルームにて行なわれた。
会場をこれまでの新宿LOFTから恵比寿リキッドルームへと移し、出演バンドの数も増え、スケールアップして開催された「華麗なる激情」の第3弾。
同イベントのスピンオフ企画「華麗なる登龍門」で、オープニングアクト出演権を獲得したPLUNKLOCKが会場の熱を高めた後、トップバッターとして登場したのはD.I.D.。イベントの出演順を決定する「ガチンコ投票バトル」で33,655票を集めた彼らは、壮絶なメタルコアサウンドで見る者を圧倒した。また、「華麗なる激情」の恒例企画であるDANGER CRUE所属バンドのカバーコーナーでは、ギルガメッシュの「volcano」を披露。気合いの入ったステージでトップバッターの大役を果たした。2番手には、79,621票を獲得したALSDEADが登場。ラウドなバンドサウンドとパワフルなハイトーンボイスをフロアに轟かせた。そして、“ご本人が会場にいらっしゃるんですけど”と、ムックの「ファズ」をカバー。客席に熱狂の渦を巻き起こした。
続いて、ムックの逹瑯(Vo.)が結成したコピーバンド、COPY LOVINSONが登場。aie(Gt./the god and deathstars/highfashionparalyze)、hiro(Gt./te’)、Lay(Ba./ex. Fatima)、KENZO(Dr. /AYABIE)、サカモト教授(Key.)という、個性的なプレイヤー達を率いて、逹瑯が敬愛する吉井和哉の楽曲をカバー。「CALL ME」など全4曲を披露した。途中、サカモト教授が「ファイナルファンタジー」のテーマ曲を披露する場面もあり、ジャンルの枠を飛び越えた共演にオーディエンスは酔いしれていた。
次に登場したのは100,321票を集めたDIV。4月に行なわれた第2回の「華麗なる激情」が初ライヴだった彼らは、この3ヶ月間で培った全てをオーディエンスにぶつける。カバー曲はシドの「アリバイ」を披露。ポップなヴィジュアルからは想像出来ない激しいステージを展開した。続いて、113,223票を獲得したカメレオが登場。カメレオンのパネルを顔に当て、ステージに登場した5人は、お菓子や指につけていたサイリウムライトを次々にフロアへ投げ込むなど、ステージ上を大暴れ。そんな中、シドの「空の便箋、空への手紙」をしっとりと歌い上げ、カメレオンの如く、変幻自在なパフォーマンスを見せつけた。
カメレオのアクトが終了した直後、間髪入れずにDJダイノジが登場。様々なジャンルを横断するアッパーチューンをスピンし、オーディエンスを熱く盛り上げた。そして、124,353票を集めたユナイトのステージがスタート。ハードながらもメロディアスなナンバーでオーディエンスを魅了した。また、カバー曲として’94年にリリースされたBODYの「I LOVE YOU」をチョイスするという渋い一面も見せつつ、“たくさんの人を音楽で幸せにしたい”というMCでは、その真摯な想いがオーディエンスの心を揺さぶっていた。
最後に登場したのは、ガチンコ投票バトルで125,858票を獲得し、見事1位に輝いたギルガメッシュ。初っ端からエンジン全開で、強力なラウドナンバーを次々に叩き込む。“こういうやかましいバンドがトリを務めると大変だと思うんですけど、ここからもっとやかましくなります!”と、終始攻撃的なナンバーをドロップし続け、王者の貫禄漂う圧倒的なステージを繰り広げた。
アンコールで登場した彼らは、ムックの「蘭鋳」を、途中でオーディエンスを座らせるという本家同様のパフォーマンスを盛り込みつつカバー。そして最後に、今日出演したバンドのボーカルをステージに呼び込み、DCR ALL STARSとしてギルガメッシュの「evolution」を披露。長時間に渡るイベントを締め括った。
「華麗なる激情」は、次回開催される同イベントへの出演バンドを「華麗なる登龍門」にて募集している。尚、イベントへの出演は、オーディエンスの投票にて決定。シーンの次世代を担うバンドの登場は、あなたの一票が握っている。
またこの日、謎のイベント「JROCK EVOLUTION 2012」の開催が発表された。現段階で告知された情報はかなり少なく、どんな内容になるかは完全に不明。しかし“EVOLUTION=進化”という名前から察するに、従来のイベントとは一線を画すものになりそうだ。今後の詳細発表が待たれる。
ライター:山口哲生
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■華麗なる激情 オフィシャルサイト