「アイドルとメタルの融合」というオンリーワンな存在が日本のみならず世界中からも注目を集めているBABYMETAL。2010年に結成し、ナンバーワンよりオンリーワンを目指す平均年齢13歳のメタルダンスユニットが、7月4日に初の単独インディーズシングルとなる「ヘドバンギャー!!」を発売。インディーズリリースにもかかわらず、オリコンCDシングル週間ランキングではTOP20入りを果たした。
BABYMETALは「ヘドバンギャー!!」リリース記念ツアーを「ヘドバ行脚―!!」題し、7月8日に大阪、9日に名古屋と初の関西、中部エリアでのライブを敢行。14日にはタワーレコード渋谷店STAGEONEにて、DJダイノジを臨時コーチに迎え、BABYMETALがDJやエアギターに挑戦し、いつものライブとは違ったリリースパーティーを行なった。そして21日ファイナルを飾るプレミアムライブ「LEGEND〜コルセット祭り」がジャパニーズヘヴィーメタルの聖地、目黒鹿鳴館にて開催された。
会場はオープン前から長蛇の列。今回はCD購入者応募抽選形式のライブで、2回公演合計600枚のプレミアムチケットをめぐり3,000を上回る応募が殺到し、文字通りプレミアムライブとなった。また「LEGEND〜コルセット祭り」に参加するには「ヘドバンギャー!!」初回限定生産盤に付属している「ヘドバン養成コルセット」の着用が義務付けられており、会場全体が首にコルセットを付けたファンで溢れ返り、ライブ開始前から異様な熱気に包まれている。
ステージ上のスクリーンに崇高なSEと共に、BABYMETALのライブではおなじみの「骨」が映像で登場。今回のライブはBABYMETAL史上初となる全曲ライブとなることが告げられたり、この後待ち受けている壮絶なヘドバン「コルセット祭り」への意気込みをファンに問うと、会場は「グォー!!」といった地鳴りのような歓声ととも準備OKだと答える。
ライブのスタートを合図する「ワルキューレの騎行」が流れると、「コルセット祭り」に参加するファンに向けてエールを送るかのようにBABYMETALのフラッグを振りながらYUIMETALとMOAMETALが登場。続いてSU-METALが登場するとステージ上は神が降臨したかのごとく、一気に崇高な雰囲気に変わり、客席はさらにヒートアップ。1曲目は「ド・キ・ド・キ☆モーニング」からスタート。こちらは動画投稿サイトで高視聴回数を誇るキラーチューンで、イントロが流れるとファンは「キツネサイン」にした両手をクロスして頭上高く掲げ、轟音ギターとドラムのリズムインと同時に会場は”モッシュッシュ”の嵐。そしてサビでは「ちょ待って〜!ちょ待って〜!」の大合唱、まさに「メタルとアイドルの融合」というBABYMETALならではの世界感が炸裂する。
つづいて2曲目は「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」。「ド・キ・ド・キ☆モーニング」の続編ともいえる作品で、メタルコアやダブステップの要素が入ったサウンドに、ポップなメロディーとデスボイスの合いの手が融合されたBABYMETAL流のパーティーチューン。大胆に取り入れられた間奏のダブステップパートではPerfumeなどを担当するMIKIKO氏の振付よる斬新なダンスを見ることができた。3曲目はスクリーモ、ユーロビート、ラップ、デスメタル、アイドルと複雑な曲展開とキャッチーなメロディーが人気でライブでは欠かすことの出来ない「いいね!」。途中「きつねだぉ!!」ブレイクダウンからのビートダウンパートでは、ファンがキツネサインをした両手を頭上高く掲げ、会場全体が前へ後ろへとひとつの巨大な生物のように動く光景は圧巻の一言。サビでは「いいね!いいね!」の大合唱となった。そして本編ラストは「イジメ、ダメ、ゼッタイ」。この曲は以前からライブのみで披露されているファンにはおなじみのメロディックスピードメタルナンバー。イントロのSU-METALの咆哮シャウトの掛け声と共に、YUIMETALとMOAMETALがステージの端から端まで全力疾走する「ウォールオブデス」を取り込んだパフォーマンスや、サビの「イジメ、ダメ!!イジメ、ダメ!!」の掛け声と共に腕をクロスしながらジャンプする「ダメダメジャンプ」など魅せどころが多く、さらに“エンジェルボイス”とも呼ばれるSU-METALのストレートでクリアな歌声がティーンエイジャーのリアルなメッセージをメロスピサウンドにのせて伝えるという人気曲だ。曲が終わると「We are BABYMETAL!!」と会場にいる全員とコールアンドレスポンスを行いBABYMETALとファンとの絆を確かめ、SU-METALが合図のドラを叩き、失神してしまったところでBABYMETALは召還されてしまった。
すぐさま会場からは「アンコール」の大歓声が沸き起こり、BABYMETALの再降臨を待ち望む中、ステージ上のスクリーンに再び「骨」が登場。「会場にいる君達に世界で一番早くお伝えするキツネさまからのお告げだぉ!!」というアナウンスがあり、10月6日(土)に渋谷O-EASTでBABYMETALワンマンライブが決定したことが告げられると、会場はからはさらに興奮の声が上がった。
ゴシック調のSEが流れ、再び幕が開くと、「ヘドバンギャー!!」のミュージックビデオでも登場したマーシャルアンプの壁に囲まれた中央の棺桶に向かい、YUIMETALとMOAMETALがまるで天使のような動きで祈りを捧げる儀式のようなことをはじめる。棺桶の蓋がはずされると、なんと棺桶の中には伝説のコルセットを付けたSU-METALが!!目を閉じたままのSU-METALにYUIMETALとMOAMETALがさらに祈りを捧げると闇に閃光が走り、SU-METALが目を開いて再び蘇えった。伝説のコルセットを神に捧げるかのように空高く掲げ、♪「伝説の黒髪を?」と歌い始め「ヘドバンギャー!!」がスタート。会場は「ヘドバン養成コルセット」を付けたファン全員が「ヘドバン!!ヘドバン!!バンバンババーン!!」というコールにあわせて壮絶ヘドバン大会を繰り広げ、まさに地獄絵図のような凄まじい光景が広がる。途中の間奏部分では地面に頭を打ち付ける「土下座ヘドバン」が飛び出し、「アタマ!アタマ!アタマーッ!!」の号令と共にさらに激しいヘドバンを繰り出す。SU-METALの「ヘドバンギャー!!」のスクリームでステージは最高潮を迎えた。
BABYMETALに降臨していた神が立ち去ると、メンバーは笑顔に戻り、自己紹介。「最後に1曲聞いて下さい」といって始まった曲は、なんとたった1秒しかない超ハイスピードグラインドコアナンバー「BABYMETAL DEATH」を初披露。「SEE YOU!!」の掛け声と共に颯爽とステージを後にしたメンバーに、ファンは鳴り止まないBABYMETALコール、いいね!コールを送り、ライブは成功のうちに幕を閉じた。メタルアイドルというジャンヌダルク的存在でもあるBABYMETALが、ジャパニーズヘヴィーメタルの聖地である目黒鹿鳴館で新たな“伝説”を刻んだ瞬間だった。
今急速に勢いを増すBABYMETAL。会場で発表となった10月のワンマンライブの詳細は後日オフィシャルウエブサイトで公開されるとのこと。今回残念ならが当選出来なかったファンにとっては嬉しいニュースだ。アイドル全盛時代の今、国内のアイドルファン、メタルファンのみならず、ワールドワイドに注目を浴びる“BABYMETAL”から目がはなせない。
プレミアムライブ「LEGEND ?コルセット祭り」 曲目
1. ド・キ・ド・キ☆モーニング
2. ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
3. いいね!
4. イジメ、ダメ、ゼッタイ
?アンコールー
5. ヘドバンギャー!!
6. BABYMETAL DEATH
BABYMETAL ワンマンライブ(タイトル未定)
2012年10月6日(土) Shibuya O-EAST
詳細はオフィシャルサイト等で後日発表
<関連リンク>
■BABYMETALオフィシャルWEBサイト