女優として活動しながら、アーティストとして2010年に「サクラサク」で歌手デビューを果たした北乃きい。そんな彼女が26日、代々木公園で路上ライブを行った。彼女が飛び込んだのは、何かを表現するという意味では同じでもお芝居とはまったく違う芸術の「音楽」。新たな世界で活動を続ける中、素晴らしいアーティストや音楽に出会うたび、北乃の心の中には疑問が沸き始めた。
「自分は、女優としての活動があったからこそ、名前が知られていてデビューできたけど、本来、アーティストとしてデビューするには音楽的な下積みや才能が必要な厳しい世界。このまま音楽的な背景や下積みがないまま活動を続けていると自分の中で中途半端になってしまい、自信をもった歌を届けられないのでは」。そんな疑問を持ち始めた彼女が決断したのは、「北乃きい」という素性は隠し、直接道行く人に音楽を届ける路上ライブ。これまでこのスタイルでの路上ライブを継続してきた。
「帽子を深くかぶりギターで弾き語りましたが、まったく人がとまってくれませんでした。(苦笑)」と語るように、ライブ中は北乃本人であることに全く気付かれなかったという。やっていくうちにたまに少しの間でも足を止めて聴いてくれる人、手を振ってくれる子供がいたことにすごく心を救われ、逆に勇気づけられたという。名前が売れてから歌手デビューする人もたくさんいる中、自分の環境に溺れず、原点に立ち返り行動するというのは簡単にできることではない。
意志が強く、自分に後悔のないよう行動してきた北乃だからこそ、うそ偽りない自分の言葉で自分の想いを届けるアーティスト活動をしていく上での決断、行動なのだろう。そんな彼女は「今後はライブ会場に足を運べない人にも自ら歌を届けに行きたい」と語っている。
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