約3年弱の短い活動期間であったが、2002年3月16日に赤坂BLITZに空前の人数を集め、ロックシーンに大きな足跡を残し、惜しまれて解散したZIGZOが何と10年の眠りから覚め、新たに動き出した。この日はドラムのSAKURAの誕生日企画である毎年恒例「暗黒秋櫻」が渋谷O-WESTで行われ、その中でZIGZOとしては無告知ではあったが、メンバー4人の個人名連名での事前出演告知はされていた。
勿論チケットは完全SOLDOUT。イベントの4番手に彼らは「元ZIGZO」として登場。ラストシングル収録の「HOLIDAY」からライヴはスタートした。オープニングからテンションはMAXのメンバー達。ギターを一曲目からオーディエンスに預け、煽り続けるTESTUの姿が今日のライヴの成功をのっけから象徴していたと言える。そして代表曲「ひまわり」「裸ピストル」「WALK」など8曲を演奏。MCなどでは穏やかな雰囲気ではあるが、緊張感あふれる演奏力、音楽における表現力は10年前より確実にパワーアップをしていた。
そして、ラストに彼らの始まりの曲でもある「Wonderful Day」を演奏する直前、VoのTETSUから「2012年3月17日、赤坂BLITZでライヴやります。ZIGZOでした」と、らりと彼らしく、そして熱くZIGZOの復活を宣言。立錐のよりも無い程に埋め尽くされたオーディエンスから悲鳴にも似た歓声が上がる中、彼らはこの日のステージを満足げな表情で降りて行った。2012年3月17日。解散からちょうど10年と1日。彼らにとって、前に歩き出すには最もふさわしい、一歩前進した再結成の日程であろう。
チケットの発売日、ライヴのタイトルなどの情報は、後日改めて発表される。今回の再集結のきっかけは、昨年行われた同じイベントにRYO、DEN、SAKURAが集まり、ZIGZO時代の曲を一曲演奏したことから始まる。それを見に来ていたTETSUに対し、2011年1月にSAKURAが「そろそろ、4人で音楽やろう」と語りかけたことから、10年間止まっていた歯車が再び動き出した。その後、1月からこの日まで毎月4人でミーティングを重ね、音楽感・人間性・そして志を同じに揃える時間が彼らには必要だった。そして2011年6月20日(かつてメンバーやコアファンの中では『ZIGZOの日』と呼ばれていた日付)に久々の隠密リハーサルを行う。解散から10年を経て、お互いがそれぞれの活動を通じ、音楽的なポテンシャルの向上を再確認しあい、11月のシークレットライブの敢行、そして2012年3月の再結成ライヴが初めて正式決定された。その10年振りのリハーサルのメンバーの様子は、まるで昨日までリハーサルに入り続けていた様な自然な姿であったそうである。
今回の再結成は約10カ月の準備期間を経て、発表された事になる。おそらく山のようなミーティングを重ねた彼らの事である、オーディエンスを驚かせるような事を山ほど計画してるはずだ。彼らの代表曲「splash!」の歌詞にこのような一節がある。「春になれば 汚れた道も 咲き乱れて約束してた こごえた夢も元通りさ春になれば 曇った窓も 咲き乱れて春になれば はなればなれも 恐くないさ」春になれば、また彼らに会える。一度凍えて固まった夢がまた歩きだす。彼らのライヴの詳細、そしてそれに続く更なる明るい夢と共に情報を待つこととしよう。
ZIGZO
2011/11/20 SETLIST
1 HOLIDAY
2 I am a slider
3 裸ピストル
4 RUSH!!!
6 ひまわり
7 My Problems
8 WALK
9 Wonderful Day