猟奇的な世界観と独特のサウンドスタイルで、本国のアメリカのみならず、世界中に熱狂的なファンを持つマリリン・マンソン率いる同名ロックバンドは、通算8作目となるスタジオ・アルバムのタイトルが「ボーン・ヴィラン」であると発表した。この「ボーン・ヴィラン」とは「生まれながらの悪人」を意味する言葉で、これまで様々な言動で物議を醸してきたマンソンらしいアルバム・タイトルだ。
前作「ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ」が全米ビルボードチャート4位にランクインしたものの、その後、米・Interscope Recordsを離れ、英・Cooking Vinylと新たに契約。「ボーン・ヴィラン」は、日本ではビクター移籍第1弾アルバムとなる。発売日は未定。
さらに、今作を映像で表現するショートフィルムも製作。その監督は、映画『トランスフォーマー』シリーズで主人公のサムを演じたシャイア・ラブーフが務めた。
以下、マンソン本人のコメントだ。
「『ボーン・ヴィラン』、これがマリリン・マンソンのニュー・アルバムのタイトルだ。 想像もできないようなコラボレーションを試してみようとするうちに、俺はシャイアと出会い、俺のスタジオで長い時間をともに過ごした。ベルギー映画『マン・バイツ・ドッグ』から多少影響を受けた、シャイア製作のショートフィルム『マニアック』を観たあと、彼の映像監督としての才能に俺は驚愕したんだ。そして俺は、アート、文学、そしてもちろん映画から受けた大好きなインスピレーションの数々を彼に話した。シャイアが俺の世界を理解し、俺の求める映画史の敬意と模倣を作ってくれたことに感動したよ。最終的に俺たちはショートフィルムを書き上げ、その予告編を公開したところだ。音楽は俺のニュー・アルバムからのもので、マクベス王(註:シェイクスピア作の戯曲『マクベス』の登場人物)の言葉を借りるならば、『full of sound and fury(響きと憤怒でいっぱいだ)』といったところだ。
あくびをしているMGMのライオンの方が、咆哮しているものよりはるかに面白いと俺は思う。俺たちがなぜそれをしたかって?『理由なんてない』」
レディー・ガガのアルバム参加や、今年3月にはX JAPANのYOSHIKI主宰の「Asia Girls Explosion」にファッションモデルとして出演、さらにその直後の東日本大震災で被害を受けた日本のために「Yoshiki Foundation America」において積極的にチャリティーに協力するなど、各方面で活躍を続けるマンソン。今度は自身のバンドで世界を驚かせる。
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