安藤裕子が、5月7日から始まるアコースティックツアー会場および、自身のオフィシャルHPの通販限定で、東日本大震災の被災者に義援金を送るため、チャリティCDシングル 「地平線まで」 を発売することになった。この曲は、ある企業からの依頼を受け、新作TVCM用に描き下ろされ、先に予定されているアルバムに収録すべく作業を進めていた曲だったが、現在の本人の心情が強く表れているということで、急遽レコーディング、CD化ということになった。被災者支援に役立てるべく、プレスコストを差し引いた収益全額が、ツアー終了後の7月に必要機関を通じ寄付される。販売価格は1000円を予定。
HPには、本人からのビデオメッセージとともに、楽曲試聴、歌詞閲覧ページも設けている。
<以下HPより本人コメント>
本当にたくさんの人々の手から大切なものがすり抜けていってしまった。 あまりにも多くだ。 被災していない我々も、今まで通りの暮らしを続けられるはずがないんだろう。この小さな島国で起きている事なのだから。時間を掛けて、体感していく事になるんだろう。それでも始めなきゃって。何をしたら良いんだろうって考えてみる。一歩一歩、再生の道を歩むしかないんだ。私の中で流れ続けていた曲があります。震災の直後、息を切らして取材に眈々と応える男性が居ました。話の最後にご家族は?と聞かれた彼は 「長女と妻が、僕と手を繋いでいたんだけど、流れて行ってしまって。」そう答えていました。視線はただ前方を眺めている。こんな酷い話あるんだろうか?感傷と言われるだろうが、涙が止まらなかった。こんな酷い話が、あの日、一瞬で何万と刻まれてしまった。今までと同じでなんかいられるわけがない。それでもようやく春が来て、暖かい陽射しが我々を包み始めた。少しでも彼らの心を、身体を温められたらいいのにと思う。そんな事を願って口ずさんでいた曲。
今、沢山の人々が復興に向けて働いています。私も彼らのお手伝いが出来たらと考えています。私は歌を歌う人間だから、この歌を何かの形に出来ないかと周りの人間に相談しました。義援金だとか募金だとかそんな言葉は使いたくないです。本当に危ういのは、私達自身の明日だと思うから。私達全員が明日に向けて立ち上がらなきゃいけない側の人間だと思うからです。家を無くし、家族を失った多くの人々に、先ずは暮らしをお返ししなきゃいけない。親を失った多くの幼き人が、逞しく育ち、いつか家族を作って故郷に帰れる日まで。
そんな日が訪れるまで、復興という働きかけを私達もしていかなきゃいけないんだと思うのです。まずは皆に協力してもらい、もっさんと一斉のせで歌を録音しました。CDとして販売し、その売り上げを皆さんの明日に役立てて貰えたらと思います。想いの端っこも上手く文章には出来ません。それでも、読んでくれてありがとうございます。
安藤裕子
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