2008年、バンドネオンのコンクールで最難関とされるイタリア「国際ピアソラコンクール」で弱冠18歳の若さで準優勝した三浦一馬が、この11日(土)NHK総合トップランナーに出演する。
日本ではまだあまり馴染みの少ないバンドネオンの世界で、若くしてトップ奏者にまで上り詰めることになった三浦一馬。そのあどけない表情の裏には驚くべき行動力が隠されていた。10歳で「テレビのN響アワーでバンドネオンを見て痺れてしまった。」と語る彼は、日本を代表するバンドネオン奏者、小松亮太氏に憧れ、小松氏のCD発売イベントのサイン会に並び弟子入りを志願。小松氏に師事しながら、数多くのコンサートにゲスト出演、小松亮太ユニットのメンバーとして、TV朝日系「題名のない音楽会21」に出演するなどその実力をめきめきと伸ばしてきた。
2006年、世界的ピアニストのマルタ・アルゲリッチが主催、別府で開催されたアルゲリッチ音楽祭にて、世界最高峰と名高いアルゼンチン出身のバンドネオン奏者、ネストル・マルコーニ氏との出会いは彼に大きな転機をもたらす。マルコーニ氏に何とか直接会いたいと思った彼は、打ち上げ会場の寿司屋に潜入し自らアピール。その後、夏休みには自作CDの売り上げで渡航費を捻出し、単身アルゼンチンに渡り、マルコーニ氏に直接指導を受けたという。マルコーニ氏から「驚くべき才能、演奏技術、感受性、情熱・・・彼には音楽家としての輝かしい未来が約束されている。」と絶賛されるまでに至った彼は、本場アルゼンチンでのコンサートデビューも果たし、またそのコンサートは、ブエノスアイレスRC・OLIVOSより表彰された。
「思い立ったらすぐ行動」という信念をもとに、自らの夢を形にしてきた三浦一馬だが、作曲・編曲も行い、最近は、Gotan Projectのフィリップ・コーエン・ソラル氏、松下奈緒氏との共演など、タンゴだけにとどまらないバンドネオンの可能性を追求している。現在、世界中から注目される20歳の若きアーティストの今後の活躍からも目が離せない。
【商品情報】
三浦一馬 デビューアルバム
TANGO SUITE 「タンゴ・スイート」 発売中
VICL-60689 3,000(tax in)
1. 想いの届く日
2. さよならのワイン
3. タンゴ組曲第一楽章 デチーゾ
4. タンゴ組曲第二楽章 アンダンテ
5. タンゴ組曲第三楽章 アレグロ
6. コラレーラ
7. 夏が来るとき
8. 忘却
9. ピアソラ・セレクション
10. カルメン幻想曲
11. タンティ・アンニ・プリマ
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