scholaは、坂本龍一教授を中心に、音楽を旧来の枠組みから自由になって考え直し、学び直すという、長期にわたるプロジェクトです。
これまでに、「バッハ」、「ドビュッシー」、「ラヴェル」、そして「ジャズ」、「ドラムズ&ベース」のCD&ブックレットがリリースされ、それらの座談会がNHK-FMでラジオ番組として放送されましたし、「バッハ」、「ジャズ」、「ドラムズ & ベース」はNHK-ETVでテレビ番組として放映されました。
今度はいよいよ「ベートーヴェン」です。クラシック音楽の象徴とも言えるベートーヴェンの音楽は、本当に素晴らしいのか? そうだとしたら、どこがどのように素晴らしいのか? 神話化されたベートーヴェン像から遠く離れて、自由に考え直してみましょう。
今回の「特別授業」は、坂本龍一教授と、浅田彰、小沼純一の3人が、そもそもscholaとは何か、そこで音楽の歓びをいかに伝えるかというところから始まり、ベートーヴェンをはじめとするさまざまな音楽のサンプルを聞きながら討論するという形で進みます。対象は若い学生のみなさん。とくに音楽を専門とする人に限りません。大学生、大学院生を対象にした自由な質疑応答の時間も設ける予定です (※5)。そこでみなさんとともにベートーヴェンの音楽をまったく新しい形で再発見することができたら…。schola はそんな驚きを求めてやまぬ開かれた音楽の学校なのです。
出演:
坂本龍一(音楽家)
浅田彰(京都造形芸術大学大学院長)
小沼純一(早稲田大学文学学術院教授・音楽評論家)
日時:7月23日18:30開演(17:30開場)※1
場所:京都芸術劇場 春秋座
京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内
参加対象者:学生(中学生・高校生・大学生・大学院生)※2 ※3
料金:無料 (サイトから応募・予約が必要です。全座席指定席) ※4
※1 この公演はNHKの公開収録という形で開催されます。
※2 中学生・高校生は保護者同伴可能です。ただしお一人につき、同伴一名まで。
※3 当日受付の際に学生証の提示が必要となりますので、必ずご持参ください。
お忘れになられた場合には、入場をお断りさせていただく事がございます。
※4 特別講座の公募・予約の受付は、下記URLよりお願いいたします。
京都芸術劇場
PCから http://www.k-pac.org/
携帯から http://www.k-pac.org/theatre/m/m
※5 特別講座では、大学生、大学院生を対象とした質疑応答の時間を設けます。
事前にご質問やお聞きになりたい事を募集しております。ご質問と座席番号
をご記載のうえ、7月20日(火)までに、下記メールアドレスまでお送りくだ
さい。
scholakyoto@commmons.com
<PROFILE>
●坂本龍一/Ryuichi Sakamoto
音楽家。1952年東京生まれ。78年『千のナイフ』でデビュー、同年YMOに参加。
YMO散開後、 数々の映画音楽を手掛け、88年アカデミー賞作曲賞、他を受賞。
2006年には新たな音楽コミュニティ「commmons」を設立。また07年7月、有限責任中間法人「moreTrees」の設立を発表し、温暖化防止についての啓蒙や植樹活動を行うなど、活動は多岐にわたっている。主な作品に『B-2 UNIT』、『音楽図鑑』、『BEAUTY』、『BTTB』、『LIFE』、『CASA』、『CHASM』、『out of noise』など。90年より米国、ニューヨーク州在住。
●浅田彰/Akira Asada
京都造形芸術大学大学院長。1957年兵庫生まれ。83年に『構造と力』を発表以降、経済学、 哲学・思想史、美術、音楽、映画、文学など、様々な方面での執筆・批評活動を行う。その他の著書に、『逃走論』、『ヘルメスの音楽』、『映画の世紀末』、対談集に『天使が通る』、『「歴史の終わり」を超えて』、『20世紀文化の臨界』、編集誌に『Inter Communication』、『批評空間』など。
●小沼純一/Jun-ichi Konuma
音楽文化論、早稲田大学文学学術院教授。1959年東京生まれ。98年、第8回出光音楽賞(学術・研究部門)受賞。音楽・文芸批評、翻訳、詩など多分野において創作・執筆活動を行うほか、コンサートやイヴェントのプロデュースも手がける。
著書に『武満徹-音・ことば・イメージ』、『魅せられた身体 旅する音楽家コリン・マクフィーとその時代』、『サウンド・エシックス』、『無伴奏-イザイ、バッハ、そしてフィドルの記憶へ』、編著に『武満徹対談選』、『ジョン・ケージ著作選』、 訳書に『廊下で座っているおとこ』(マルグリット・デュラス著)、詩集に『しあわせ』、『サイゴンのシド・チャリシー』など。