1997年、当時メンバーの平均年齢14歳という若さでデビュー曲「キラメキ☆ンー・バップ」を発表、世界24カ国でチャート1位を飾り、一大センセーショナルを巻き起こしたことで有名なあのイケメン兄弟バンド、HANSON。彼らがこの度新作アルバムに向けて製作したビデオ・クリップが、YouTubeやMy Space等の動画サイトを中心に盛り上がりをみせている。
HANSONといえば、テイラー・ハンソン、ザック・ハンソン、アイザック・ハンソンの3人の実兄弟で結成され、美メロとキャッチーなポップ・ロックが売りの元祖イケメン兄弟バンドであるが、彼らの新作「Thinking ‘Bout Something」のビデオ・クリップが一風変わっていて面白い。軽快なエレピとホーンに乗って、首を振りながらピアノを弾き笑顔で歌うテイラー、ピアノの両脇で愉快に踊るザックとアイザック、そして、その音に乗って街中で踊りだす人々。実はこれ、かの有名な映画「ブルース・ブラザーズ」の劇中でレイ・チャールズが歌う有名な1シーンのオマージュ作品となっている。
映画「ブルース・ブラザーズ」では、楽器を揃えるため楽器店に寄ったブルース・ブラザーズ・バンドが、店主に扮するレイ・チャールズに「このキーボードは壊れているんじゃないのかい?」と質問したところ、「そんなわけない」とレイ・チャールズが突然キーボードを弾いて歌い出す。するとバンド一行がそれに合わせて大セッション、最後にはなぜか街中の人々までが踊りだすというあの名シーンである。
今回のビデオ・クリップを見ると、レイ・チャールズ役でテイラー、主役のジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド役にザックとアイザックが扮しており、街中で老若男女が楽しく踊るシーンも見事にオマージュされている。この動画、HANSONのオフィシャル・サイトにアップされるやいなや、3日間で20万以上の視聴があり、瞬く間にその軽快なグルーヴとちょっと奇妙で楽しいダンスに注目が集まった。人気動画サイトYouTubeには、そのダンスをレクチャーする動画もUPされ、ダイエットに効くとか効かないとかという議論もあり、盛り上がりをみせている。
ただ、こんな楽しいビデオ・クリップの裏には、彼らなりの苦悩の結果がある。あまりにも早い成功を収めたゆえ、一時はいわゆる”業界”や”大人の事情”に振り回され、ドン底の時期も味わったという彼ら。しかし、やはり彼らを這い上がらせたのは音楽であり、家族であったという。だからこそ、この作品から溢れ出すプラスのエナジーには閉め切った部屋から一気に窓を全開にした解放感がみなぎっている。
7月14日にいよいよ日本盤が発売となる新作アルバム「Shout It Out」を聴いて、あなたも叫んで踊ってみてはいかが!?
「Thinking ‘Bout Something」 ビデオ・クリップ: http://www.youtube.com/watch?v=TmG0DqhfDbY
レッスン・ビデオ: http://www.youtube.com/watch?v=3T9DTolXqj4&feature=related
【リリース情報】
「シャウト・イット・アウト」 ハンソン
2010/7/14発売 2,625 (tax in) VICP-64852
国内盤ボーナス・トラック収録
<プロフィール>
アイザック、テイラー、ザックによるオクラホマ州出身の兄弟バンド。97年、デビュー曲「MMM BOP、邦題:キラメキ☆ンー・バップMMM BOP」の世界的な大ヒットで鮮烈なデビューを飾り、この曲は世界24カ国でNo.1となる快挙を成し遂げた。当時平均14歳という若さとルックスもあいまって一躍スターダムにのし上がり、アルバム『キラメキ☆ンー・バップMMM BOP 原題:MIDDLE OF NO WHERE』も世界中で大ヒット。
2000年、セカンド・アルバム『ディスタイム・アラウンド』をリリース。2003年、Island Def Jam Recordsと契約を解消。自身のレーベル3CG Recordsを立ち上げ、2004年春、満を持して4年ぶりとなるニュー・アルバム『アンダーニース』をリリース。ビルボードのインディー・チャートで1位を獲得、アルバムに収録されたシングル「ペニー・アンド・ミー」はアメリカで2位、UKでもトップ10にランクインなどその人気と実力の健在ぶりを見せつける。インディペン デント・レーベルでの成功は、それまでの大手メジャー傘下のレーベルでの制作作業とは非常に対照的なもので、メジャー・レーベルとの契約解消から自身のレーベルを立ち上げるまでの葛藤を描いた彼らのドキュメンタリー「ストロング・イナフ・トゥ・ブレイク」はハリウッド・フィルム・フェスティヴァルに招待され話題となる。
2007年リリースのアルバム『ザ・ウォーク』はベテランのプロデューサー、ダニー・コーチマー(ビリー・ジョエル、ドン・ヘンリー、キャロル・キング、ジェイムス・テイラーなどを手がける)との共同プロデュースによるもので、ハンソンにとって、最初から全て自分たちの思う通りに制作された非常にパーソナルな作品に。アルバム発売に先駆けてリリースされたアメリカ・イギリスで配信限定シングル「グレイト・ディヴァイド」では、南アフリカの子供達をコーラスでフィーチャー。全ての売り上げを南アフリカ、ソウェトの PHUC(エイズ研究団体)に寄付するなど、社会的な活動にも力をいれている。
<関連リンク>
■HANSONレーベル・サイト(日本語)
■オフィシャル・サイト(海外)(英語)