柴田淳 うたまっぷオリジナル ビデオ・メッセージ
柴田淳「あなたが泣いてしまう時は」VDDMV(ヴァーチャル・ドライブ・デート・ミュージック・ビデオ)Short Ver.
「失恋ソングの女王」「ブログの歌姫」などの異名を持ち、女性のリアルな心情を描いた歌詞が人気を集めるシンガーソングライター・柴田淳。前作『私は幸せ』以来約1年ぶりとなるニューアルバム『ブライニクル』をリリースする彼女に直撃インタビュー。『ブライニクル』という耳慣れないアルバムタイトルの由来から、極限状態の中から生まれたという楽曲の制作エピソード、さらに6年ぶりに開催されるホールツアーへの想いを聞いた。制作においてはスケジュールが大幅にずれ込むなど困難な状況もあり、ストレスから一時期声が出なくなった事もあったという。そうしたトラブルも乗り越え完成した『ブライニクル』は、本人が「今までで一番良い声が収録できた気がしています」と語るのも聴けば納得の快作だ。取材中の彼女の話ぶりからも、作品の完成度に確かな手応えを感じているようだった。全国ホールツアーも今作同様、その素敵な歌声にオーディエンスはきっと魅了される事だろう。
本来の声を収録できたアルバム
──私が柴田さんの音楽を初めて聴いたのは、5年前に中野サンプラザで開催されたコンサートです。生の歌声にすっかり魅了されたのですが、ニューアルバム『ブライニクル』の歌声を聴いて、あのコンサートの感動が蘇りました。
『ブライニクル』は良かったですか?良かったー(笑)。作品紹介文に「本来の声で録れました」「私の声を聴いてください」と書けるぐらい、私の本来の声を収録は出来たんですね。自画自賛する程良い声で録れたものだから何度も聴いて、やっぱり私は自分の声が好きなんだなと再確認しましたね。自撮りした顔を毎日インスタにアップしている人の気持ちが分かるような気がしました(笑)。
ただ、私がヘビロテしていたのは歌の確認用に声が大きくなっている仮音源で、その後にミックス、マスタリングという作業を経てどうなったのかは、実はあまり聴いていないんです。いつもご一緒するアレンジャーさんやミックスエンジニアさんはその道のプロですから、私から意見を言い辛くなりつつあって、後から自分自身の中で気持ちに折り合いを付けようとして、全てが終わった瞬間に涙が流れてしまうような…近年はそういう葛藤がありました。だから、完成形を聴くのは怖いんですよね。なので、このアルバムを聴いて声に感動して頂いたというのは物凄く嬉しいです。
──中野サンプラザ公演では、「道」の歌い出しのアカペラがとても印象的で。だから、今作の「夜明けの晩」を聴いた時にゾクゾクしました。
歌詞のある長い曲をアカペラで歌い通すのは初めてですね。当初アレンジは白紙の状態で、ピアノの弾き語りでもっと長い曲にしようかとか、オルゴールのインストにしようかとか、様々なアイデアがありました。でも、スケジュールが3~4ヶ月後ろ倒しになってしまって、そのしわ寄せが来て最後は怒涛のレコーディングになってしまって。そういう中で、この曲をどうしようかと思った時に、アカペラがあると思ったんですね。最初はラララとスキャットで歌うつもりだったんですけど、このメロディは言葉が乗っているカタチしか思い描けなくてなって。でも、その時は既に9曲を歌い終わって歌チェック用の仮ミックスを作っている段階でした。しかも、その日しかスタジオを取っていなかったので、そこで歌入れを終わらせなければいけなくて。それでも私から「仮ミックスの制作中に歌詞を書くので、この後に歌入れをさせてください」とお願いして、その場で2時間で歌詞を書き上げてアカペラで歌いました。結局どこでも私は追いつめられると出来るもんなんだなって思います。そんな風に、今回実はイレギュラーな事がすごく多くて、だから、いつもとは全然違う制作方法が多かったような気がします。
声質が良かった理由も、私の声が変わったのか、年齢なのか体調なのか、スタジオなのかマイクのコンディションなのか、本当に不思議なんですけど全く分からないんです。ただ、ヘッドホンから返ってくるモニターチェックの声が、第一声の「あ」だけで大丈夫と分かるような音だったんですね。それで、本来の声がいつもにも増して録れたから、特にハスキーな声は、いつも入れたくても入れられなかったところなので、嬉しくなってずっと聴いていました。ただ、スケジュールが上手く行かなかった事によって、ストレスで一時期声が出なくなってしまって。実は「夜明けの晩」は、その声が出ない時にレコーディングしたんです。だから、少しマットな感じというか、ツヤ消しのような声に聴こえるかもしれないです。声が出ていたら、もう少しキラキラしていたような気がします。でも、それはそれで、その時の記録なのでよしとしました。
また、最後の音だけはシンセサイザーですけど、それ以外で歌のバックに聴こえる音は、実は全部私の声なんです。最初はアカペラのみで考えていましたけど、ミックスエンジニアさんが試しに作ってみたというシンセのような音を聴いたらすごく面白くて。それが「実はこの音、全部淳ちゃんの声なんだよ」と後から言われたんです。リバーブなのか、ハウるのとも違うんだけれども、声を伸ばして滲ませるとああいう音になるみたいです。最後はブチっと切って欲しいとお願いしたらカッコイイ締め括りにしてくれたり、私としては新しい試みで嬉しかったですね。
『ブライニクル』は柴田淳そのもの!?
──今回の制作に当たっては、2時間ドラマのエンディングで使われそうなエモーショナルな曲調が多かったそうで、「ここはもう開き直って『サスペンス』というタイトルでとことんそっち系な曲を思い切り詰め込もうかとも考えていたくらいです」とコメントされています。しかし、アルバムタイトルは『ブライニクル』となりました。
まず、サスペンスドラマのエンディングで流れるような曲を集めたコンセプチュアルなアルバムにしようかなと提案をして、ビクターさんも大丈夫そうだったんですね。だけど私が「本当にそれでいいのか?」と不安になってしまって。それで、サスペンス色を少し中和させようと思って「夜明けの晩」や「嘆きの丘」、それにロック系の曲もあえて入れて、収録曲はこのラインアップになったんです。やっぱり、潔く全曲サスペンス風にする勇気がありませんでした(笑)。
それに今回の制作は、物凄くストレスを抱える事が多くて。先程言ったようにスケジュールが3~4ヶ月後ろ倒しになったりとか、ただただ待たされる、耐えるようなレコーディングだったんです。そんな事もあって、私が振り返ると今回のアルバムは物凄く怒りに満ちているような感じがしていて。具体的に何処という訳では無く、作り終えての私の印象なんですけどね。だから、先にツイッターで「最後の1曲に救われるんですけど、他の曲はとにかく攻撃的な感じかもしれない。ごめんなさい」みたいな事を書いたような気がします。
──アルバムタイトルは、制作のどのようなタイミングで、どのように決められたのでしょうか?
『バビルサの牙』の時もバビルサという動物を全く知らなかったのに、レコーディングが終わる頃にはその存在を知っていて、タイトルを考え付いたんです。でも、何処でバビルサを知ったのかは思い出せないんです。今回も全く同じパターンで、『ブライニクル』という言葉を何処で知ったのかは全く分からないんです(笑)。
『ブライニクル』というのは、海水中になだれ込んだ超低温の塩水がドンドンつららのように凍って行く自然現象です。やがてその氷は海底に着地して広がって行き、それに触れた生物は全て凍って死んでしまいます。そのつららが創作中の私とすごく似ているように思って。
──どういう事ですか?
創作中は自分を極限状態に追い込んで生きているので、ちょっとでも触れられると噛み付きそうになるというか。だからその間は、お互いのために人と全く連絡を取らないようにして、1ヶ月間自分を隔離するんです。それぐらい何かちょっとでも刺激があるとピキッとなってしまうから、私はまるで『ブライニクル』のようだなと思って、このタイトルにしたんです。
──タイトルの由来となった自然現象は、イギリスのBBCが世界で初めて撮影したという映像を観たんですが、海中につららが出来る様子や、海底でヒトデが凍って行くスピードに驚きました。
あの映像は早送りなんですよね。
──そうなんですか?早送りとは知らずに驚いていたとは馬鹿丸出しです(笑)。あの映像はまるでCGのようで、観ているうちに現実の出来事なのか空想の世界なのか分からなくなりました。それで、今回のアルバムタイトルには現実と空想のハザマというような想いもあるのかなって勝手に想像していました(笑)。
でも、アルバムの中は、まさにそんな感じかもしれないです。何かこう物凄く自分自身の心模様が暴れているというか、自分でも「どれが私なの?」「これは私のどういう側面なの?」みたいに思ってしまうところはあります。だから、現実と空想のハザマに居るというのは、まさにそうだなと思いますね。
──また、公式サイトの「Diary」を拝見したところ、今作は「2月の一か月創作期間にしてもらい、野放しして貰ったのですが」と書かれていて、さらに「創作は毎回、眠気との戦いの時に出てくる気配があるからと、グロッキーになりながら徹夜でやるのが普通だったのですが、今回は昼間に作っています。そして早朝起きの日々を送っています」ともありました。
いつも、もう起きていられないという状態の時に半分寝ながら作っているような、その辛い時に曲が出てくるんですよね。それを今回は、早朝4時、5時に起きて曲作りをしました。皆が寝静まっている薄暗い時間から始めて午前中までは制作がはかどるんですけど、人が動き出す午後になると世の中がうるさくなるから全然創作モードにならなかったですね。
──何故今回は昼間に制作をされたんですか?また、そうして制作した楽曲に今までと何か違いはありましたか?
アルバム制作は、いつも幕の内弁当みたいに様々なジャンルの曲を収録するというコンセプトでやっていたんですけど、一度そういう前提を無くして、私が作りたいと思った曲、私の好きな曲を作ってみようと思って。まずそれが今までと違うところでしたね。そうしたら思いのほかコンスタントに曲作りが出来ました。それに、極限状態で生み出すのは体力的に出来なくなりつつあって、何時作ろうかなと思った時に、生活音は窓を閉め切っても聞こえてくるから昼間はうるさいんですよね。逆に夜中の3時以降は本当に静かで作りやすかったというか、身体も楽だったというか。だから、早起きして作るのを試みた感じです。それによって曲調が変わったかどうかは分からないですけど、確かに曲の作り方は変わりましたね。
この年齢になったからこそ書けた歌詞
──リード曲「あなたが泣いてしまう時は」の歌詞は、収録曲で唯一「僕」で綴られています。
「あなたが泣いてしまう時は」は、創作を始めて最初に作曲した曲です。歌詞を作る前から物凄く女性を想う男性像を構想していて、その主人公の目線で書きました。
若い時に書いた恋愛の歌は、好きな相手に対していい女でありたくて、「あなたはそのままで何も変わらなくていい」「ただ好きでいさせて」とやせ我慢して言っているんですけど、相手に何も求めないような事を言いながら、結局すごく求めている歌ばかりなんです。この歌は、涙が出てしまうぐらい相手の事が好きで、でも相手は自分の事が好きでは無くて。まるで気持ちは1対9ぐらいで、それでも主人公は好きな人の力になりたいという一心です。「行かないで」「ここに居させて」「側に居て」というようなフレーズは今までの歌にも沢山出て来ますけど、それらとは一味も二味も違う、ただ好きな人の事を心の中で想っているだけの、相手に何も求めていない歌なんです。それはやっぱり若い時には全く生まれなかった感情というか、この齢になったからこそ書けた歌詞なのかなと思います。
──歌詞の面では、創作中の気持ちが反映されているような気もしました。例えば「不釣り合い」は、Diaryやツイッターに頻繁に登場するスタッフの「ぴーちゃん」への感謝の想いから生まれたのかなとか、先程のお話にあった怒りが「君のこと」に繋がっているのかなと。
全然繋がっていないです。ぴーちゃんごめんなさい(笑)。特に創作中の出来事が、具体的に歌詞に出てきた事はあまり無いですね。ただ、「君のこと」の歌詞に「見縊らないでいて 舐めないで」と書いているように、仕事でも恋愛でも強くなった自分はいるなとは思います。
「私はここよ ~拝啓、王子様☆シーズン5~」も、最初は「王子様シリーズ」では無くて、実はもっと攻撃的な歌詞だったんです。攻撃的過ぎて歌としてどうなのかなと思って、「真面目に聴いたけどコミックソングだったのね」みたいなオチにしようかなと書き直したんです。そういう事もあって、トータルで振り返ると今回の制作中、私は物凄く攻撃的だったなと思うんですよね。
──ちなみに、「私はここよ ~拝啓、王子様☆シーズン5~」の歌詞を書き直したタイミングで、Diaryに「今、スタジオに行くまでの車の中で、怪談を聞くのが1つの楽しみになっている」と書かれていました。
私がそんな事を書いていたんですか?覚えてなーい(笑)。
──車中で聞いていた怪談に影響を受けて、この歌詞に書き直したのかなと(笑)。
思い出した!そうそう、YouTubeで怪談を聴きながらビクタースタジオに通っていました(笑)。でも全然違います(笑)。さっき話した通り、歌詞の内容が攻撃的過ぎたから書き直しました。この曲を真剣に聴いてたら「おや!?雲行き怪しいぞ。なんだ王子様シリーズだったのか」となればいいなと思ったからです。
人間らしくなりたい
──収録曲を見た時に、思わずタイトルに目が留まったのが、幕開けを飾る「Multiverse」と6曲目の「人間レプリカ」でした。まず、「Multiverse」は辞書で引くと「多元宇宙論」とありました。それに関連しているのかは分かりませんが、柴田さんは独学で量子力学を勉強されているそうですが?
そういう勉強が好きなんです。全部仮説なので答えが無くて、その仮説が何年か後に覆る事もあるから着いて行けないんですよね。例えば、ビッグバンという爆発的な膨張から宇宙が始まったと言われていますけど、今は宇宙が膨張と収縮を繰り返しているのではないかというビッグバウンスという説も出て来たりしているんですね。海外の動画を観たりもしながら多元宇宙論や量子力学といった宇宙全体の勉強をしていると、地球や太陽は小さすぎて塵にも満たないぐらいのレベルなんです。さらに、その小さな地球の中の陸地にしかいな人類も無いに等しいんですよね。そう考えると様々な問題がバカバカしく思えてしまって。そういう冷ややかなモードの時にこの曲を書いたんです。しかも、創作中の極限状態だったものだから、人それぞれに宇宙があるのではないかとか、一緒に居ても違う宇宙にいるのではないかとか、ファンタジーに想いが広がって行ったりして…。なんか話せば話す程イタイ人に思われそう(笑)。
──極限状態の時のお話ですから大丈夫です(笑)。一方の「人間レプリカ」も、まさにその極限状態から生まれたような気がします。
「人間レプリカ」は収録曲の中で最初に書いた歌詞です。作曲と作詞は全く別で、作曲は「あなたが泣いてしまう時は」が最初に出来たんですけど、作詞と歌入れは「人間レプリカ」が最初なんですね。この歌詞を書く前、私は心が空っぽというか、全く心が動かない自分がいたんです。姪っ子や甥っ子の運動会に遊びに行っても、皆が歓声を上げて楽しんでいるのに私だけ全然楽しくなくて。姪っ子も甥っ子もとても可愛いですし、写真も沢山撮って、皆でお弁当を広げて食べたりするのは楽しいんですけど全然笑えなくて。「あれ!?もっと笑えるハズなのに何で私は苦笑いなんだろう?」と思って。
私は趣味も無い、欲しい物も無い、何も無くて仕事が趣味のような人生を送って来ています。自分の欠点みたいなところを武器にして、それを歌に変えてきたところがあって、そうする事で自分を保っている部分もあります。だけど仕事を離れるとプライベートはただ欠点を持った人間になるから、恋愛も全く不器用で上手く行かなくて、それでこの歳まで来てしまった訳ですよね。仕事をしている時は自分の居場所があるんだけど、この歳になって「仕事が無い時の私は何処に居ればいいんだろう?」「私は誰にも求められていないのかも」と考えてしまうと辛くなるんですよね。ずっとファイティングポーズを取ったまま、もう結構限界に来ているんだけど、それを嘆いても独りには変わりがないので、どうやって生きて行こうかと考えた時に、愛情を求めたら辛くなるから、自分の心の中でそこにロックを掛けているようなところがあります。だから、人と関わっても全然心が動かないというのは、人として一番大事な温かい部分を凍らせてしまっているからなのかなとか思って、その心情から今回のアルバムの作詞が始まったんです。私はマネキンみたいだな、人間らしくないなって。心が感動していないのが分かるんです。だからまた感動したいな、人間らしくなりたいなって。「人間レプリカ」はそんな心情を書きました。
小さな会場から大きな会場までずっとライブをやって行きたい
──「光る雲」や「そらし目で見つけて」など切ない想いにドップリとハマる曲もありつつ、最後の「嘆きの丘」で気持ちが救われるというかホッとしました。
「嘆きの丘」は私がホッとしました(笑)。自分自身に歌っているというか、私がこういう歌を聴きたくて書いたような気がします。私はいつでも待っているから、何かあった時は目を閉じて想像して此処においでという歌ですけど、そういう存在が欲しかったんだと思います。私もこの曲で救われました。また、この歌は最初から最後まで情景描写なので、私はまだこういう歌詞が書けるんだという安堵感もありました。創作中は本当に極限状態なので、普通の感覚では無いところに居たような感じがするんですね。不眠では無く眠れるんだけど半分起きていて、そんな状態の時にとにかく沢山夢を見たんです。それで、途中から夢の中に居る自覚があるのに、自分の意思で動ける夢を見た事があって。その夢の中には掲示板があって、そこに書いてある事を全部覚えてから目覚めようと思うんだけど、メモろうとしたら文字がぼやけて起きてしまう。そういう映画みたいな体験もあったから、こういう歌詞が書けたのかなと思いますね。
──そして今作を引っ提げ、6年ぶりとなる全国ホールツアー「JUN SHIBATA CONCERT TOUR 2019 月夜PARTY vol.5 ~お久しぶりっ子、6年ぶりっ子~」の開催も決定しています。今作のレコーディングには、ドラムの山木秀夫さん、玉田豊夢さんを始め凄腕ミュージシャンが参加されています。ツアーも同じメンバーですか?
今回のツアーは、いつもピアノでサポートして貰っている五十嵐宏治さんをバンマスに迎え、ドラムは江口信夫さん、ギターは石成正人さん、ベースは松原秀樹さん、そしてキーボードは森俊之さんというバンドメンバーです。
──6年ぶりのツアーに向けての抱負をお聞かせ頂けますか?
昨年、アルバム『私は幸せ』のレコ発イベントで、東京のヴィーナスフォート教会広場でフリーライブを開催したんです。物凄く多くの人が集まって下さって、そのライブ後もファンの皆さんから「ライブをしてください!」という声を沢山頂きました。こんなに多くの方から応援して貰っていて、その気持ちに応えないのは失礼ですし、よろしく無いなと思って。だから、ご恩返しのような想いでライブをやらなければという気持ちがすごくありました。
一方、お友達のミュージシャンたちは頻繁にライブを行っていて、その告知をしているツイッターとかは物凄く見たくないんです。見てしまうと、置いてけぼりにされているような疎外感を覚えるというか、何か苦しい気持ちになるので避けているんです。何でそんな気持ちになるのだろうと考えると、私はデビュー当時から常々「柴田淳は世間から認められていないのではないだろうか」という劣等感を抱いていて、だから活躍している友達を見るとひねくれてしまったりイジケてしまうのかなと思ったんですね。だったら私もライブをやればいいだろうと。ライブをやればそんな劣等感も解消出来るかもしれないし、それに昨年のヴィーナスフォートに大勢のお客さんが集まって下さった事もあって、ライブが自信に繋がって行くのかなって。先程話したように今までは曲作りで自信を保っていたつもりでしたけど、そうでは無くて、やっぱり目の前でお客さんに直接届けるのが本来の音楽のスタイルですし、それをやっていないからドンドン自信が無くなって行ったのかなとも思ったんですね。自分が歌手だという自覚を取り戻すためにも、ライブをやって行かなければいけないなと思います。2月のツアー以外の予定は今のところまだ白紙ですけど、来年は小さな会場から大きな会場まで、ずっとライブをやって行きたいなという気持ちでいます。是非聴きに来て欲しいなと思います。
取材・文:岡村直明
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・初回限定盤(CD+初回限定ブックレット+豪華32ページフォトブック+スリーブケース仕様)
・通常盤(CD+通常ブックレット)
以上2形態でリリース
<CD全盤共通>
1. Multiverse
2. 君のこと
3. 光る雲
4. あなたが泣いてしまう時は
5. 夜明けの晩
6. 人間レプリカ
7. 私はここよ ~拝啓、王子様☆シーズン5~
8. 不釣り合い
9. そらし目で見つけて
10. 嘆きの丘
※曲名クリックで歌詞を表示
■柴田淳の歌詞一覧はコチラ
【CD発売情報】
[オフィシャルサイト]https://shibajun.jp
[レーベルサイト]https://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A020326.html
[オフィシャルTwitter]https://twitter.com/shibatajun
[オフィシャルInstagram]https://instagram.com/shibatajun_official/
[『ブライニクル』特設サイト]http://www.jvcmusic.co.jp/shibatajun/brinicle/
JUN SHIBATA CONCERT TOUR 2019 月夜PARTY vol.5 ~お久しぶりっ子、6年ぶりっ子~
2019年2月2日(土) 【愛知】日本特殊陶業市民会館ビレッジホール 開場17:00 / 開演18:00
Information : JAILHOUSE 052-936-6041
2019年2月8日(金) 【福岡】福岡市民会館 開場18:00 / 開演19:00
Information : BEA 092-712-4221
2019年2月14日(木) 【大阪】オリックス劇場 開場18:00 / 開演19:00
Information : 清水音泉 06-6357-3666
2019年2月27日(水) 【東京】NHKホール 開場18:00 / 開演19:00
Information : ホットスタッフ・プロモーション 03-5720-9999
[チケット一般発売] 2018年11月17日(土)
前売り:全席指定 7,500円(税込)
※各公演の詳細、最新のライブ情報はオフィシャルサイトをチェック!
https://shibajun.jp
シンガーソングライター。
幼少の頃よりピアノのレッスンを受け、20才の頃より作詞作曲を始める。
2001年10月31日デビュー。
これまでに11枚のオリジナルアルバムをリリース。
シンガーソングライターとしての活動の他にも、楽曲提供、ナレーション、ラジオパーソナリティなど幅広く活躍している。