そもそも3歳からピアノを始め、聖歌隊、合唱部と物心ついたときから歌と共に生きてきた桐嶋は、2012年に音楽プロデューサー小林武史との出会いにより楽曲制作をスタート。そして3年という時間をかけて、メジャーデビューへとたどり着いた。今回のミニアルバム「round voice」は、その小林武史が全楽曲の編曲に携わり、さらに椎名林檎や東京事変などの楽曲を手がけてきた井上うにがレコーディングエンジニアとして全曲に参加。そんな井上は彼女に対し「一耳惚れなどほとんどしないのだが、桐嶋ノドカの声にやられた。同じ空間にいるだけで暖かくて幸せな空気が充満していく。桐嶋ノドカを全世界の全家庭に一匹ずつ置いとけば、世界平和も夢じゃないのではと、本気で思う。問題なのは、CDなんかの小さな器では奴の魅力はおさまりきらないことだ」と、ルックスからは想像のつかないパワフルさと透明感を併せ持つ桐嶋の歌声を絶賛している。
因みにアルバムタイトルの『round voice』とは、彼女のブログによればプロデューサーの小林武史が名付けの親で、彼女の声、つまり「朗々と響く、丸い声」という意味。さらにそこには「世界を切り拓いていくのは鋭い刃ではなく柔らかな人の手であってほしい。どこまでも遠く広がっていくのは耳を劈く悲鳴ではなく強く優しい歌声であってほしい」という彼女の願いと自分への期待もこめられているという。
そんなミニアルバム『round voice』1曲目を飾るのは、はじまりを予感させる疾走感あふれる「風」、桐嶋ののびやかな歌声が心地いい楽曲だ。続く「キミのいない世界」は、恋人と別れ新しい世界へと一歩踏み出す、ちょっと切ない世界観を歌うミディアム・バラード。そして大学卒業を期に音楽配信サイト「OTOTOY」でデモ音源を無料配信したところ、当時全く無名の新人にも関わらず1ヶ月間で2,000 DLを記録してしまったという「ボーダーライン」へと続く。この曲で耳の早いリスナーの間では、CDリリースの行方を注目されていたといういわくつきの楽曲だ。そして昨年夏にドラマ主題歌となったアルバム・リード曲「Wahの歌」は、彼女が卒業のタイミングで書いたというだけあって、社会に放り出される不安と、何も持っていないありのままの自分に誇りを持って進んでいくという決意を歌い上げる楽曲。ファンにはもうお馴染みとなっているこの曲を、一味違うアルバム・バージョンで聴かせてくれる。そして最後は壮大なスケール感のある楽曲「世紀末のこども」がラストを飾り、まさに聴き応えたっぷりの構成となっている。
シンガーとしては、リスナーはもとより各方面から既に折り紙つきの桐嶋ノドカ。今後はソングライターとしても、どこまで才能を伸ばしていくのか楽しみな存在だ。
2. キミのいない世界
5. 世紀末のこども
【CD情報】
アルバム
発売:2015.07.29
AZCS-1046
A-Sketch
1,600(税抜)
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8/4(火)「GIRLS’ FACTORY15」@東京・国立代々木競技場第一体育館
8/29(土)「音霊 OTODAMA SEA STUDIO 2015 ~夏の終わりに 2015~」
@音霊 OTODAMA SEA STUDIO (神奈川県 鎌倉市由比ガ浜海岸)