11月13日に新山詩織の3rdシングル「ひとりごと」がリリースされた。これまで現役女子高生シンガーソングライターとして、若者が抱える学校でのある種の生き難さをテーマに創作してきた彼女が、卒業を控え、いよいよ新しい世界に踏み出していく、そんな姿を率直にぶつけてくる楽曲となっている。今回の作詞にあたっては、なかなか思うように言葉が出てこないで、ため息ばかりついていたという。そんな苦しみの中、逆になぜ自分はため息をついているんだろうと自分に問いかけ、自分を追い詰めていくことで、この歌詞が生まれてきたという。一方、カップリングにはこれまで同様、有名アーティストのカバーが収録されており、今回は1996年の大ヒット曲、奥田民生の「イージュー★ライダー」をカバーしている。96年というのは奇しくも彼女の生まれた年であり、その曲を、時代を超え世代を超え、今の若者に伝えたいと思う新山がどう歌いこなしていくのかも、今回の聴きものとなっている。この話題満載の3rdシングルを巡って、学校という煩わしいけれどある種の安定をもたらしてくれた枠から解き放たれた彼女が、これからどんなところで、どんなふうに歌っていきたいのかなど、未来に向けての決意を語って貰った。
新山:この歌詞はレコーディング日の2〜3日前くらいに、ほぼ出来上がっていたものを見直して、その時になんか「いま、歌いたいこと」とは違うなと思えたので、全部歌詞を変えてみようって思って、書き直したものです。日程的にギリギリだったんですけど、その日のうちに出来た。それがこの歌詞です。
新山:最初は簡単に言葉も出てこないし、探りながらの作業だったのです。言葉が出てこなくて、ため息ばっかりついていて…。でも、「なんで今自分はため息をついたんだろう」っていう思いから、今度はそのため息から歌詞がスラスラ出てきて、これから私はどんなことを歌っていきたいんだろうとか、これからどういう自分でありたいんだろうって、そういう気持ちが凄く出てきたのです。その心の中の自分に対する問い掛けに対して、「私はこう歌っていきたい」「こうやっていたい」っていう感じで、本当に一問一答しながら歌詞を書いているような感覚でした。
新山:今のところはやらない方向です(笑)。でもやらないと思うけど、ハーモニカホルダーはカッコイイですね。ちょっと練習してみたい気はします(笑)。
新山:そうですね。自分でも全く違う感じで書きました。多分、卒業が近づいているので、そういう気持ちも少し入っているかもしれません。
新山:色々と考えて、進学はしないで、音楽一本でいくことにしました。
新山:今までは自分のいやだなぁという部分とかを、すぐにでも引き離したくて仕方なかったんですけど、今になってやっと少し、悪い部分とかも全部含めて一人の自分だから、自分の意志とか言葉とかは常に温かく大事に持っていたいなぁ、という思いが芽生えてきました。それが出ていると思います。
新山:はい、しかも私と同い年なんです(笑)。
新山:今までの自分の曲の雰囲気とか、歌った感じとかが明らかに違う曲なので、それらを含めて歌っていて楽しかったです。今の時代の、自分と同い年の人たちにも何か響くような、年代や時代を超えてくる曲だと思います。それを伝えられるように歌いたいと思って、それは表現できたと思います。
新山:そう思います。カバーをさせていただくと、前作も前々作もそうなんですけど、なにかしら発見がありますね。今回は、言葉の使い方で、こんな風に歌を作れるんだっていう驚きがありました。
新山:へぇー、そうなんですか(笑)。それは知らなかった。
新山:うーん、ちょっと思い浮かびません。
新山:あ、そうなんです!私、橋本愛さんが大好きだから嬉しいです。
新山:そうなんですか。橋本愛さんのほうが年上に見えますね。
新山:記憶にないです。私の記憶は幼稚園の頃に流行ったモーニング娘。さんからですね。
新山:私は物心がついた時に、すでに携帯電話がありましたね。
新山:うちの家族では、携帯電話は高校に入ってからと決まっていたので買ってもらえなくて…。中学生の時に、周りのみんなが持っていたのがうらやましかったですね。それで高校一年になる年の誕生日に買ってもらって、それが初携帯で、初メールもその時です。
新山:学校のクラスの殆どが携帯を持っていたけど、学校では禁止でした。でも、メアドの交換をしている子がいて、たまに私も聞かれたりもしたけれど、まだ持ってなかったので、悲しかったのを憶えています(笑)。
新山:多分、携帯で便利なのが当たり前になっている分、逆に直接話す機会が減っているのだと思います。
新山:そうですね。携帯の電話機能は殆ど使いませんね。友達と電話する時は、家の電話が多いです。つまり使うのは殆どメールです。私はそういうところで小マメに出来るタイプではないのですが、メールを送らないと相手が嫌な気分になるんじゃないかと思って、つい送ったりしています。そんな感じだから、時々疲れちゃったりもします。
新山:そうです。でも学校ではガラケーの子も結構います。
新山:それはLINEですね。自分のメールを相手が読むと「既読」が表示されて、相手が読んだことが分かるという機能です。今はみんなLINEを使っていて、その「既読」の機能があるので、相手が読んだというのが分かる。だから安心するんだと思います。便利だから自分も使っていますけど、そのことをあんまり深く考えたことはないです。
新山:ああ、それもあるんでしょうね。でも私の場合は「もう寝るから、じゃあ、おやすみ」って切ってしまうことが多い(笑)。
新山:言われてみると、依存症の人もいるかもしれませんね。まわりを見ると、電車の中でもずっとやっている人もいるし、歩きながらやっている人もいて、これはぶつかる場合もあるので怖いです。しかもメールを送ったのに返事が来ないというそれだけで、頭が回らなくなったり、気持ちが落ち込んじゃったり、特に付き合っている子たちは、そういうのに敏感だろうし…。
新山:そうですね。LINEだったら、そのグループが出来る。自分も使っていますけど、確かに冷静になって考えてみると面倒くさい部分もなくもない。でもそれが一切なくなって、全部直接話し合ったり手紙を書いて送ったりとなると、また、別の悩みが出てくるんじゃないかなぁ?うーん、難しいですね。
新山:そうかもしれませんね。例えばメールだと相手の顔が見えない。自分を伝えようとどんなに顔文字を使っても、それは表現しきれないし、その時の感情にあった顔文字はないという場合が多いですね。そういう時は、「直接、顔を見て話せたらいいのに」って、思うこともあります。
新山:直接話せば声のトーンとかもあるけど、それも一切無く、ただ短い言葉で伝えるというのが難しいんですね。それで私はたまに友達に手紙を書いて送ることがあるんですが、返事を貰うとすごく嬉しいです。手紙だと、色々と書けるので、気持ちが伝わりやすい。そういうのが、今は少なくなっているのかもしれませんね。でも実はメールで話していることって、意外に些細なことばっかりなんですよ。
新山:自分もその中にはいるけど、たまにそんな自分を眺めている自分がいます。ただ自分はいい友だちが沢山いるので、そこで気苦労もないし、恵まれていると思います。でも学校の中でも学校以外でも、声高に誰かが好きとか嫌いとか夢中になって話しているのを聴いていると、それ意外に考えることはないのかなって思ったりもします。
新山:今回の作品は、確かに学校がテーマではないし、実際に自分にも卒業が迫ってきて、あともう少しで学生生活もなくなります。でもその真っ最中にいる本人としては、例えば卒業式に自分がどんな顔をしているか全く想像がつきません。色々思い出すと、中学の時と比べて高校は、今になってみれば楽しかったなぁと感じる自分がいます。今さらかっていう感じもありますけど、この前もスケジュール表を書き込んでいて、卒業式の日に丸をつけたら、もうすぐだなぁって、なんとなく寂しい気持ちにもなりました。この先、もっと先に例えば二十歳の私って、どんな顔しているんでしょうか?全く想像がつきません(笑)。でも今は、自分としては前向きに進んでいる、そんな毎日だと思います。
2. イージュー★ライダー
3.ひとりごと-instrumental-
シングル
発売日:2013.11.13
Being
JBCZ-6004
¥1,050(税込)
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■新山詩織の歌詞をもっと見る
【Biography】
小学生の頃から、父親の影響で、70年〜80年代のブルース・パンク・ロックを中心とした洋楽・邦楽を聴いて育つ。
ピアノを習っていたのだが、中学入学と同時に軽音楽部に所属し、ギターを始め、ガールズバンドを組み活動する。
中学卒業直前のある日、自宅にあったアコースティックギターを手に、“もやもやした気持ちのやり場がなくて、衝動的に作った”という初オリジナル曲
(作詞、作曲)『だからさ』が完成。
進学した高校は、軽音楽部がなかった為、1年生(15歳)の夏頃から、「もっと音楽を真剣に演りたい!」という想いでギターと歌のレッスンを始める。
創作活動も本格的に始めるなか、中学生の時のガールズバンドの経験しかない自分に危機感を感じ、「もっとたくさんの人に私の歌を聴いてもらうための修業が必要だ」と、新宿、大宮、池袋、渋谷などで、ストリートライブを始める。
高校2年生(16歳)の春、 “もがくだけの毎日を送っている自分を変えたかった”という想いで、「Treasure Hunt〜ビーイングオーディション2012〜」に、“詩織 ”の名前で応募。6月24日の決勝大会で、オリジナル曲 『だからさ』、椎名林檎『丸の内サディスティック』を弾き語りで演奏し、グランプリ獲得。
「歌声に心を鷲掴みにされた」と審査員から絶賛を浴びた。
メジャーデビューに向けて、創作活動・ストリートライブのほか、念願だったバンドセッションも始める。
■2012年12月12日 新山詩織 アーティストデビュー
メジャーデビューに先駆け、0th シングル『だからさ〜acoustic version〜』を発表。2013年4月12日までのメールマガジン会員登録者に限定で、名前とサイン、シリアルナンバーを全て手書きしてCDプレゼントした。
■2012年12月 ライブハウスでの活動もスタート
■2013年3月31日 札幌Sound Lab moleオープニングアクト出演
■2013年4月17日 メジャーデビューシングル「ゆれるユレル」リリース
■2013年4月17日 大阪 梅田・Shangri-La、4月18日 東京 渋谷・WWW、デビューイベント開催:ドキュメンタリーフィルム上映+ミニライブ
■2013年4月28日 Niigata Rainbow ROCK MARKET 出演
■2013年5月3日 FM802×FM COCOLO FUNKY MARKET 出演
■2013年5月15日 J-WAVE TOKYO REAL-EYES “LIVE SUPERNOVA”vol.83 出演
■2013年6月9日 LACHIC presents SAKAE SP-RING 2013出演
■2013年6月15日 Sendai Music Attack!オープニングアクト出演
■2013年7月10日 2ndシングル 「Don’t Cry」リリース
■2013年7月21日 JOIN ALIVE 2013出演
■2013年8月2日 ROCK IN JAPAN FES.2013出演
LIVE INFORMATION
12月14日(土)「第13回青少年のためのコンサート」
新潟県 三条市中央公民館大ホール