2012年にビーイングが主催した新人発掘オーディション、「Treasure Hunt2012」で見事グランプリを獲得し、今年4月17日に本格デビューする現役高校生シンガーソングライター、それが新山詩織だ。
年間あまたの新人アーティストがデビューするなか、そのデビュー手法は様々な形が試みられている。特に昨今、ある意味、音楽業界を震撼させているインターネットという怪物的なメディアの出現によって、新人のデビュー方法はますますバラエティーに富むようになってきた。なにせライブ映像を手軽に世界配信できるのだから、ゲリラ戦法も含めて、まさにデビュー戦は各レーベルの腕の見せ処だともいえる。
そんななかで、新山詩織は音楽シーンにいきなり“素”のままでぶらりと現れた。あどけない顔立ちに地味な服装、そしてアコースティックギター1本の弾き語り。どこにでもいそうな普通の17歳の少女が、一体なにを始めようというのか?正直、期待よりは不安を感じさせる佇まいだ。
ところがマイクを前にして始まるパフォーマンスは、予想を裏切る高いクオリティとロックなテイストを持っている。実際に新山が最初に臨んだレコーディングで、プロデューサーはわずか3テイクでOKを出した。天性のリズム感と歌声、素直なギターの演奏に「音楽が天職の人」という評価が下されたという。
そしてみるからに大人しそうな外見からは想像しにくい熱のあるヴォーカルには、ロックの風味がある。実は新山は小学生の頃から父親の影響で、70〜80年代のブルース、パンク、ロックの洋楽、邦楽を聴いて育ったという。中学時代にはガールズバンドのリード・ギターを担当し、エレキを嬉々としてかき鳴らしていた少女でもあるのだ。
大人しそうな普通の少女の表情の下に、熱い音楽魂を隠し持っている新山詩織。そんな彼女の素顔がのぞきたくなった。
そこで本人が答える、17歳の新山詩織に聞いた17の質問。
自分ではあんまりわかんないですけど、友達からよく、目が猫っぽいって言われます。
うーん…特にないです。
元々大好きな人は一杯いるんですけど、今はthee Headcoatsっていうバンド。
ROCKですね。
うーん…嫌味、とか(笑)。
ライブハウスとか、楽器屋さん、CD屋さん、あと家です。
たまねぎ!
抹茶関係のお菓子とか、唐揚げ。
何ですかね?一種の箱の中みたいなものです。
すごい質問ですね(苦笑)。今の年齢だと、自由とかしか言えないです。
ロンドン!
東北のおばあちゃんち。
最近は、ちょっと読めてないですね。そういえば親に読んでみって言われた「風葬の教室」っていう本が、結構エグかったんです(笑)。
ちゃんと自分がある人。少し男らしい人。あの人スゴイな、みんなに好かれてる人だなぁとか思うと、好きになります(笑)。
自分しか見てない、自己中心的な人。あとチャライ人。
自分のまんま歌って、そのまま歌って行きたいし、…行きます。
しません(笑)。
ある大手広告代理店が行った調査によると、今の女子高生たちは、長引く不況の中で激務に耐えているサラリーマンより精神的に疲れているという。
確かに世界でも有数の幸せな社会を実現しているらしい日本では、恵まれているからこそ、失うことへの不安が若者の心に大きくのしかかる。メールやチャットの喧騒の渦に24時間巻き込まれる彼ら彼女らは、孤独になることが許されず、日常につながれ続けている。そしてテレビのなかの芸人をロールモデルにした如才ない日常のやりとりのなかで、その矢継ぎ早な言葉の刃の応酬に、時として深く傷つけられまくるのだ。
あれやこれやのストレスを抱える現代の若者たち。そのなかで、新山詩織もまた「もがくだけの毎日を送っている自分を変えたかった」という想いでオーディションに臨んだという。
それは自分自身の逃げ場所としての音楽から、同じようにもがく人のために歌う自分を選んだ瞬間でもあった。
3月3日の雛祭り。その日、新山は原宿で行われたイベント会場で大勢の女子高生に見つめられて、ちょっと緊張した横顔を見せていた。女子高生が本音を語り合う「GIRLS MEETING」というイベントのパネラーのひとりとして、舞台に立っているのだ。
いまどきの女子高生を想定した質問と答えの応酬の中、彼女は同じくパネラーとして舞台に座っている同世代の読者モデルや代表読者たちとは違った受け答えをする場面がある。
例えば「今一番興味があること」を尋ねられて、ファッション、コスメ、ブログなどという答えが飛び交うなか、新山がかざした手書きフリップには「アナログレコード」という文字が書かれていた。会場にいる殆どの女子高生が「アナログレコード」の意味が分からず、軽いどよめきが起きる。司会進行役のMCが「すごい、詩織ちゃんはアナログレコードを知ってるんですね!私がラジオで仕事を始めた時には、すでにアナログレコードはなく、音楽は全部CD再生になっていたんですよ」とフォローする。巻き起こるどよめきの中に、新山は当然のような顔をして、悪びれた感じもなく普通に座っている。まるでその空間が飛び散ってしまわないための重石のように、奇妙な存在感を示していた。
そしてイベントの最後に、新山のライブが始まった。最初の曲は自身初の作詞作曲の曲で、オーディションでも歌った「だからさ」だ。
新山がアコギ1本でいきなり「…だからさー」と歌い出した時、あまりにストレートな歌詞に客席でクスリと笑った少女がいた。「ちょっと病んでない?」と囁いた少女がいた。しかし、そうしたざわめきは新山のパフォーマンスにあっという間に絡め取られ、歌い終わりには大きな拍手へとまとめられてしまった。
さり気なくぶっきらぼうに出てきて、歌うことでその場の空気を一気に掴んでしまう、恐るべき17歳の出現の瞬間であった。
なお、新山詩織のオーディションからデビューに至る軌跡はドキュメンタリーフィルムにまとめられており、そのダイジェスト版が公式ホームページで公開されている。
新山詩織(にいやま しおり)
1996年2月10日生まれ 17歳の現役高校生。血液型A型、埼玉県出身。
趣味はライブハウスでオールスタンディングでライブを見ること。絵を描くこと。詞を書くこと。写真を撮ること。星を見ること。
好きなものは猫、プラネタリウム、抹茶味、ヨーグルト。
好きなミュージシャンはチバユウスケ(The Birthday)、藤原基央(BUMP OF CHICKEN)、くるり、斎藤和義、YUKI、椎名林檎、Carole King、Vanessa Carlton、Franz Ferdinand……and more
好きな作家は伊坂幸太郎。好きな映画は「Life」「フィッシュストーリー」。
座右の銘は「神に誓うな、己に誓え」
0 th シングル「だからさ〜acoustic version〜」
このCDを2013年4月12日までの限定で直筆・宛名&サイン入りでプレゼント中!
詳しくは公式ホームページまで。
2. 現在地 新山詩織 with THE GROOVERS
3. ゆれるユレル -instrumental-
シングル
発売日:2013.4.17
Being
JBCZ-6001
仕様詳細
¥1,050(税込)
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LIVE INFORMATION
Debut Live(無料招待LIVE)
2013年4月17日(水) OPEN=17:30 START=18:30 大阪・梅田Shangri-La
2013年4月18日(木) OPEN=18:00 START=19:00 東京・渋谷WWW
応募招待制:詳しくは、コチラ!