都会系ナイト・ミュージックの天才!ロンドン発の不思議エレクトロ・デュオ、ホンネ。
彼らの2枚目となるニュー・アルバム『ラヴ・ミー / ラヴ・ミー・ノット』を引っ提げたアジアツアーが2月のタイ公演を皮切りに7か国で開催、各地で大盛況となっている。
アーティスト名もさることながら、変わらず日本への愛を発信している彼らに少しでも応えるかのように、日本公演は即日ソールドアウト。その初日である3月4日に開催された恵比寿LIQUIDROOMでの公演の模様をお届けする。
また、3月14日よりセットリストを再現したプレイリストが公開!メンバーが「下北沢の昼」「新宿の夜」をテーマに選曲した日本独自企画のプレイリストも好評配信中である。
併せて是非チェックしてみよう。
洗練されたエレクトロ・サウンドをベースにしながら、誰しもの琴線に触れるようなキャッチーなサウンドで、日本でもSUMMER SONIC 2017の出演などで多くのファンを獲得している英イースト・ロンドン発のデュオ、ホンネ。
昨年リリースした2ndアルバム(CD化は日本のみ)『ラヴ・ミー / ラヴ・ミー・ノット』を携えたジャパン・ツアーが敢行された。
初日となった東京・恵比寿LIQUIDROOMは冷たい雨が降りしきるなか、オーディエンスが奥までひしめきあい「寒い夜の暖かさ」以上の熱気に包まれていた。
そこに、サポート・ミュージシャン3人を従えて登場したアンディとジェイムス。久々に接触する日本のファンたちの歓声を受け、喜びを隠しきれない様子で最新作から、トム・ミッシュをフィーチャリングして大きな話題をさらった「ミー・アンド・ユー」をパフォーマンス。
さらに大きな歓声が巻き起こるなか、アンディがヴォーカルを担当。オリジナルは本当に素晴らしい出来なのだが、彼の声になることによってふたりの暖かな人柄が伝わってきたというか。特にサビで大合唱した瞬間には、ミー(ホンネ)とユー(オーディエンス)との距離感がさらに縮まり、より濃密な関係を結べたようなムードが流れたのだ。最初に、この楽曲を選択して間違いなかったと思う。
また「ミー・アンド・ユー」は、ジャズやフュージョンのエッセンスを取り入れた楽曲ということもあってか、冒頭はその流れを組むようなサウンドで魅了させた彼ら。その世界に陶酔しながらも、熱狂しているオーディエンスの姿を見て「イースト・ロンドンで作った僕らの作った音楽が、遥か遠い場所でもこんなに熱狂してもらえて、本当に光栄だよ」と、喜びを噛み締めていたのだった。
その後「アイ・ガット・ユー」など、ヒップホップの要素を取り入れた楽曲で、さらに会場をヒートアップさせた後、ジェイムスが「何か日本語で気の利いたこと言えない?」とアンディに無茶振り。「えー、いきなりそんなこと言われても困るよ」と言いながらも「アリガトウゴザイマス。今晩コンサート、シマス」などと発言して、会場を沸かせたのだった。そして、「これはクルマについての楽曲なんだ」と「360」や、東京(渋谷)の風景をモチーフにして描いたと思われる「アイ・マイト」など、5曲連続でパフォーマンス。
アンディはステージを自由に飛び跳ねながらオーディエンスとの一体感をさらに高め、ジェイムスはエッジの効いたギター・プレイを響かせ刺激を注ぐなど、アルバムで響かせるクールな表情とは異なる一面・魅力も届けたのであった。
さらに今回のステージでは注目の若手DJ/プロデューサー、Whethanとフィーチャリングした楽曲「Rader」も披露。最新作にあるようなR&Bやソウル・テイストなグルーヴを持ちながらも、高揚感や祝祭感を感じさせるドラマティックでスリリングな展開を放つダンス・チューン。発表前の楽曲ながらも、オーディエンスは瞬く間に心を奪われた様子で、ダンスしたりジャンプしていたのが印象的だった。
後半に入ると、まずは「自分たちの中で思い入れの強い楽曲」という「クライング・オーヴァー・ユー」を、サポート・コーラスを担当していた女性とのデュエットで披露し、ひと味異なるメランコリックな表情を響かせ、本編ラストではデビュー盤からの楽曲も披露。どの楽曲に対しても、真剣にそしてエンジョイしながら向き合ってくれるオーディエンスのピュアな姿勢に心打たれたのか「東京(日本)は世界で一番大好きな場所なんだ。今夜は最高に素晴らしい経験ができた。本当にありがとう」と、感動と感謝の思いを伝えたのだった。
アンコールでは、デビュー盤のタイトル・トラック「ウォーム・オン・ア・コールド・ナイト」からスタート。サビの部分では、オーディエンスとのコール・アンド・レスポンスを何度も繰り返し、会場の熱気は頂点に。さらに「ウーマン」では、オーディエンスの携帯電話のライトを駆使して幻想的な空間を作り出し、結束感をさらに高めた後に、最新作収録の「デイ1」で幕を閉じた90分に及んだパフォーマンス。終演後はオーディエンスに向かって何度もお辞儀をしながら感謝の思いを伝えていた二人。
エレガンス(洗練)、エキサイトメント(興奮)、そしてエターナル(普遍性)、ホンネの音楽には3つの「E」が存在し、それが多くの人を魅了させる要因であるのではないかと思えた充実のステージであった。
ライブレポート:松永尚久
ジャパン・ツアー セットリスト:
M1. Me & You
M2. Coastal Love
M3. Good Together
M4. Location Unknown
M5. I Got You
M6. 306
M7. I Just Wanna Go Back
M8. Sometimes
M9. I Might
M10. Shrink
M11. Rader
M12. Crying Over You
M13. Feels So Good
M14. All In The Value
M15. Someone That Loves You
M16. Warm On A Cold Night
M17. Woman
M18. Day 1
▼セットリストのプレイリストはこちら:
Apple Music: https://itunes.apple.com/jp/playlist/honne-japan-tour-setlist-2019-march/pl.0a42d6791e52461cbc38ff5ee7798446
Spotify: https://open.spotify.com/user/topsifyjapan/playlist/0DpMEmqMykdh0mjixeemHm?si=4-CJxtZZQPmGAxr3TQN9xg
▼HONNEによる、日本愛の深さが分かるプレイリストはこちら:
下北沢◑昼 Shimokita Day Playlist:https://Japan.lnk.to/honneshimokitaPu
新宿◐夜 Shinjuku Night Playlist:https://Japan.lnk.to/honneshinjukuPu
■アルバム情報■
HONNE / ホンネ
セカンド・アルバム『ラヴ・ミー/ラヴ・ミー・ノット(原題: Love Me / Love Me Not)』
2018年9月5日日本盤リリース
WPCR-18074 ¥1,980+税
解説・対訳付
収録曲:
1. I Might ◑/ アイ・マイト
2. Me & You ◑ / ミー・アンド・ユー
3. Day 1 ◑/ デイ1
4. I Got You◑/ アイ・ガット・ユー
5. Feels So Good ◑/ フィールズ・ソー・グッド
6. 306 ◑/ 306
7. Location Unknown ◐ / ロケーション・アンノウン
8. Crying Over You ◐ / クライング・オーバー・ユー
9. Shrink ◐/ シュリンク
10. Just Wanna Go Back ◐ / アイ・ジャスト・ワナ・ゴー・バック
11. Sometimes ◐ / サムタイムズ
12. Forget Me Not ◐ / フォゲット・ミー・ノット
+日本盤ボーナストラック
13. JUST DANCE / ジャスト・ダンス
14. DAY 1 (LATE NIGHT VERSION) / デイ1(レイト・ナイト・ヴァージョン)
15. SOMETIMES (LIGHT NIGHT VERSION) / サムタイムズ(レイト・ナイト・ヴァージョン)
iTunes リンク:
https://itunes.apple.com/jp/album/love-me-love-me-not/1393148458?app=itunes&at=10l6Y8
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