「世界初の塩顔男子エアバンド」を名乗り、活動中のSALTY’s(ソルティーズ)。メンバーは、塩村(Vo:元テゴネハンバーグ・松村)、塩澤(G:ピスタチオ・小澤)、塩チョ(SAX:西村ヒロチョ)、塩野(B:ダイヤモンド・小野)の4人。バンドは2015年7月に誕生。お笑いの世界で活躍している芸人が集まり結成したグループ…と聞いて、「おふざけ?」「エアバンドってどういうこと??」と鼻でフンッと笑っているあなた、SALTY’sを嘗めてもらっちゃ困ります。えっ、「嘗めてもしょっぱいって」、いやいやそうじゃなくてさ…。
確かにSALTY’sは「エアバンド」のように演奏はしていない(ただし、塩チョは日本大学芸術学部音楽学科卒でSaxを専攻していた本格派のプレイヤー)。でも、歌はもちろん、楽曲のクオリティはとても上質でハイセンス。歌詞の中へクスッと笑いのスパイスを組み込みながら、塩顔男子の悲哀を前向きに伝えてゆく音楽性は、何時しかお笑い支持を越え、純粋にSALTY’sの音楽を日々の生活の中で心の糧にしてゆく人たちを増殖させるまでに成長。ライブを行うたびに動員も増やし続けてきた。
SALTY’sが2018年に掲げた目標。それが「2018年の年末にキャパ1000人のワンマンライブを成功させること」。ただし、「実現できなければ解散」という条件も加えていた。その挑戦の場として選んだのが、12月18日(火)に恵比寿LIQUIDROOMで行ったSALTY’s SP LIVE 「大さじ1000SALT」だった。
先に報告をすると、目標としていたチケット1000枚は完売!!。解散は、ぶじ回避し目標を達成することができた。むしろ、それだけ多くの人たちが今、SALTY’sに熱い視線を注いでいるということだ。
満員の観客たちを前に、ライブは「この道の先にどんな景色が待っているか」と、自分たちの未来を示唆するように歌う『Never塩ding story』からスタート。目の前に広がった満員の観客たちの姿に、早くも塩村の歌声は涙ぐんでいた。揺れる気持ちのままにSaxを吹く塩チョ。塩澤と塩野も、込み上げる気持ちをグッとこらえながら演奏?4人の気持ちは、早くも感動に濡れていた。
MCでは、メンバーに「泣いてたね」と突っ込まれる塩村。1000人の観客たちを前にはしゃぐ4人は、早くもコミカルなトークを連発。それまでの感動を瞬時に爆笑に変えてゆくところは、流石だ。
ファンキーで華やかなソウルチューン『メンズラシク』を奏で、SALTY’sは会場をパーティ会場に塗り替えた。メンバーの動きに合わせ揺れる無数のサイリウムの光。フロアーには、早くも「楽しい」空気が充満している。沸き上がった熱へ、さらに熱狂を注ぐように披露した『パラレル』。その姿は、学園祭のヒーローたちへ熱狂する様にも見えていた。たぎる気持ちを拳にぶつけた『好奇心の病』。塩村が凛々しい声で歌えば、塩チョはフルートを演奏。塩澤と塩野は…拳を振り上げ、観客たちを煽り続けていた。
一変、ロマンティックな香りを振りまきながら、SALTY’sは夏を取り戻すように『I myな夏』を届けてくれた。4人と一緒に弾む演奏に身を任せ、無邪気に飛び跳ねたい。塩野の太陽に扮したパフォーマンスも印象的。今、この瞬間だけは真夏の日射しを感じていたい。今宵は、彼らの存在こそが夏の太陽…と、思おうか。
続く歌謡ポップチューン『やっぱ塩やねん』を歌いだしたとたんに、演奏がストップ。倒れ込む塩野。 じつは、蕎麦を食べていたというオチ。「曲で盛り上げてよ」と塩澤がメンバーを説得したあとに、演奏を再開。その後に塩チョや塩村がウケを狙ってゆくのも、予想通りの楽しい展開。楽曲の中へ小芝居を組み込み、笑いと熱狂を作り上げる。その手腕こそ、彼らの人気を伸し上げた要因の一つだ。
「塩喜劇」と題したコーナーでは、ショートコントを披露。夢を持って田舎から上京するために新幹線に乗り込んだ塩村、彼が地元の憧れの子に「好き」と恋の告白をせずに後悔を抱えていたことや、片思いをしている子もじつは塩村のことが好きと判明したことから、ロマンティック運転手と名乗る塩チョの粋な計らいにより、乗客の様々なクレームさえ解決し、愛情を成就させようと仕向ける様を、同級生の塩澤や、騒動に巻き込まれた乗客の塩村と一緒に描きあげていった。恋愛と青春をテーマにしたロマンティック?な喜劇によって、会場が途切れぬ笑いに包まれていたことも伝えておこう。
「塩喜劇」の余韻を熱狂に塗り替えるように、SALTY’sは淡い恋心と青春模様を満載した『うすしおスクールテイズ』を熱く歌いながら、物語の幕を閉じていった。
ここで、メンバーがこの日のライブに向けて励んできた「挑戦コーナー」を実施。トップを切ったのが塩チョ。彼は白いスポットを浴びながら、ピアノの弾き語りで『NOTCE』を演奏。心を優しく泣き濡らす歌と演奏で、観客たちの心をソッと濡らしてくれた。
ロマンティックなダンスポップチューン『白いサンタさん』では、塩野がタップダンスに挑戦。塩村の歌声とリンクするようにリズムをタップしてゆく手腕はさすがだ。観客たちも、塩野の踊るタップ姿にサイリウムを振り、エールを返していた。
これまでエアギターにこだわっていた塩澤は、初のエレキギターに挑戦。彼はSALTY’sの人気ナンバー『ソルティードッグ』を、歪むギターの音を叩きつけ演奏。一心不乱にギターを掻き鳴らす塩澤の姿は、ロックギタリストが憑依したよう?まぁ、演奏のレベルは『ソルティードッグ』の「ごまかし ごまかし ごまかした」とリンクしていたところはご愛嬌。それでも、必死の形相でギターを弾く塩澤の姿は、しっかりロッカーしていた。
最後は塩村だ。彼はモテたい欲求発散ナンバー『#モテたい』を通し、ボイスパーカッションへチャレンジ。本格的な技量に観客たちも大興奮。フロアー中から、リズムに合わせた熱い手拍子と熱した歓声を導き出していった。
「今日は何曜日ですか?」「火曜日!!」のやりとりに続き、SALTY’sは最後に心を軽やかに弾ませるポップチューン『勝手な日曜日』をプレゼント。観客たちと一緒に歌の掛け合いをしながら、4人は会場中に笑顔の花を咲かせていった。
アンコールでは、塩野がSALTY’sのイメージキャラクター「ソルト君」に扮して登場。様々な告知に続き、さらに塩野が、「7月にSALTY’sは4周年を迎えるのでCDを出したい」と暴走した気持ちを発言。その言葉が現実のものになるのかも期待したい。
ライブは、塩澤のギター演奏も加えたメロウなラップチューン『またここに』へ。温かい歌に会場中の人たちが身体を揺らし酔いしれれば、最後の最後にSALTY’sは、始まりの歌『ソルティードッグ』をふたたび披露。場内に熱いパーティ空間を描きあげ、今宵のライブを熱気と笑顔で閉じていった。
この日のアンコールで、SALTY’s初舞台となる神保町花月での公演「#モテたい」へ出演することが発表された。トレンディエンジェルの斎藤さんがMVにも登場する、モテたくて仕方がない塩顔男子がもがき苦しみながらも希望の光を見つけようとするSALTY’sの人気曲『#モテたい』をテーマにした公演になるとの事で、待ってましたの報告となった。さらに、「SALTY’s LINE公式アカウント」も年明けより開設が決定した。
来年は、SALTY’sが大きなムーブメントを起こす?!。そんな勢いも感じられるだけに、これからのSALTY’sの動きにもぜひ注目し続けていただきたい。もしかしたら来年は「塩顔がブーム」になる????かもよ。
PHOTO: 藤澤孝代
TEXT:長澤智典
SALTY’ Web
http://yoshimoto-me.co.jp/artist/saltys/discography_detail/3456
SALTY’ twitter
https://twitter.com/saltys_shio
SALTY’ YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC9jS5-N1J16QNFrbhoqCwnw
★インフォメーション★
●舞台版「#モテたい」神保町花月公演決定!
<SALTY’s 単独、初舞台公演『#モテたい』>
【日程】
2/ 8(金)19:30開演
2/ 9(土) 14:00開演/17:00開演
2/10(日) 14:00開演
2/11(月祝) 16:00開演
【料金チケット】前売3,000円/当日3,500円
脚本:丸山智子
演出:山下哲也
出演: SALTY’s< 塩村(松村惇史)、塩澤(ピスタチオ小澤慎一朗)、塩野(ダイヤモンド小野竜輔)、塩チョ(西村ヒロチョ)>他
●特報!
SALTY’s LINE公式アカウント
年明け開設決定!!
●SALTY’s楽曲
ダウンロードサービス、ストーリーミングサイトにて好評配信中!
―セットリスト―
『Never塩ding story』
『メンズラシク』
『パラレル』
『好奇心の病』
『I myな夏』
『やっぱ塩やねん』
<塩喜劇>
『うすしおスクールテイズ』
『NOTCE』
『ソルティードッグ』
『白いサンタさん』
『#モテたい』
『勝手な日曜日』
-ENCORE-
『またここに』
『ソルティードッグ』